こうち県議会だよりのマーク 第47号 もくじ
まるごと高知 高知県の「ヒト、モノ、コトの発信拠点」   9月定例会トピックス   9月定例会本会議の質問から   9月定例会審議の結果   9月定例会予算委員会の質問から   9月定例会常任委員会委員長報告要旨   「高知県歯と口の健康づくり条例」が議員提案によりできました   常任委員会の動き   決算特別委員会の動き   中国・安徽省訪問団が来高   四国4県議会正副議長会議開催   全国都道府県議会議長会自治功労者表彰、総務大臣感謝状受賞   議会中継   お知らせ   年末年始のごあいさつについて
 

9月定例会 常任委員会 委員長報告 要旨

 
総務委員会

 付託を受けた議案は、全会一致または賛成多数をもって可決した。また、 請願「高知県立図書館の新館建設の請願について」は、賛成少数をもっ て不採択とした。

■新図書館等推進事業費について
 執行部から、高知市立追手前小学校敷地に、新しい県・市一体型の図 書館を整備するための基本構想策定に関する検討委員会の設置を行う事業 であるとの説明があった。
 委員から、8月に作成された基本構想のたたき台について、議会に対して 事前に十分な説明がなく、議論を深めることができていないとの質疑があり、 執行部から、読書環境に変革をもたらす電子書籍の問題や理想の図書館像 を現実にできるものとして考えていく必要があったため、平成21年度内での取 りまとめが遅れたとの答弁があった。
 別の委員から、県立図書館のあるべき姿をたたき台として県民に示し、議 論しなければならないにもかかわらず、いきなり県・市一体整備の報告書が出さ れると、利用者の皆さんなど誰もが不安を覚えるのではないかとの指摘があった。
 また、別の委員からは、合築方式は財政面や時代の流れを考えると、新し い方法で評価すべき面がある。合築する上で心配される点について、責任を 持って対処していけば支持されるのではないかとの意見があった。
 さらに別の委員から、県・市の図書館がお互いの立場をわきまえ、理解し 合い、協力し合える仕組みづくりが必要だが、そのような仕組みはどこにもない。 行き着く先を示す必要があるのではないかとの質疑があり、執行部から、早期 に、様々な課題を洗い出すとともに、運用面での大事な部分について方針を 示す必要があるとの答弁があった。
 複数の委員から、基本構想検討委員会の進め方について質疑があり、執 行部から、合築で行う方が良いと判断をしているので、合築についての基本 構想の策定を考えているが、合築が排除された場合、基本構想の策定という ことにならないとの答弁があった。
 集中審議の中で様々な質疑や意見が出され、基本構想検討委員会の議 論の経過は逐一委員会に報告し、必要があれば委員会を開催して、説明を 求めていくこととなった。

■暴力団排除条例について
 執行部から、暴力団の排除について基本理念を定め、県、県民及び事業 者の責務を明らかにするとともに、暴力団に対する基本的な施策等必要な事 項を定めたものであるとの説明があった。
 委員から、県民に周知することが必要だと思うが、具体的にどのような方法 を考えているのかとの質疑があり、執行部から、暴力追放高知・県市民総決 起大会で条例の内容などを説明するとともに、チラシやポスターの作成、ラジ オ、テレビでの放送などで周知を図っていくとの答弁があった。



高知県立図書館









文化厚生委員会

 付託を受けた議案は、全会一致または賛成多数をもって可決した。

■ドクターヘリ導入促進事業について
 委員から、運航委託先の選定方法や今後の進め方などについて質疑があった。
 執行部からは、航空事業者の選定については、基地病院である高知医療セ ンターにおいて10月から募集を開始しており、選定には1か月程度かかる見込 みである。事業者との契約は11月中旬ごろに行い、その後搭乗スタッフの研修 や消防を含めた連携訓練などを行い、来年3月中の運航開始を予定していると の答弁があった。
 各委員から、委託先の選定や運用面の安全性、基地病院、運航会社との調 整を慎重に進め、万全の体制で運用を開始するようにとの意見があった。

■新資料館について
 執行部から、9月に開催された基本構想検討委員会で、新資料館の候補地 としては、財務事務所跡地に、その東側及び南側に隣接するJAグループ駐車 場用地を合わせたものがよいとの提案があった。県としては、検討委員会での 意見を踏まえ、この候補地が整備場所として望ましいと考えており、今後、場所 を決め、12月末までに基本構想を取りまとめる予定であるとの説明があった。
 委員から、候補地は整備場所としてよいとした上で、既存駐車スペースの代 替策について、新資料館の建設と併せ、県が主体的に検討していく必要があ るのではないかとの質問があった。
 執行部からは、基本的には周辺の駐車場で来館者の対応はできるのではない かと考えているが、なお、今後、関係者の話も聞いていきたいとの答弁があった。
 別の委員から、一義的には山内家資料の保存、継承であるが、候補地の場所 から考えて、もう少し観光の視点を前面に出すことはできないかとの質問があった。
 執行部からは、資料の保存、調査、研究をしっかり行い、それらに裏付けられ た企画展示をすることで、幅広い方々に見ていただき、そのことによって観光に 寄与し、高知城や周辺地域との連携を図っていきたいとの答弁があった。

■県立大学の公立大学法人化について
 執行部から、来年1月に国への設立認可申請、設置者変更申請を行い、来 年4月に県立大学の法人化を行う予定で現在検討を進めているとの説明があった。
 委員から、公立大学法人化に向けて、学内の現場の意見は反映されている のかとの質問があった。
 執行部からは、高知女子大学、高知短期大学とも、今年9月の評議会や教 授会で、平成23年度に法人化することを決定したとの答弁があった。
 別の委員から、公立大学法人化に関連し、永国寺キャンパスの整備について、 現在どのような検討状況であるのかとの質問があった。
 執行部からは、今年3月の「県立大学改革にかかる永国寺キャンパス検討会」 報告書に基づき、県と関係する3大学で教育の在り方、施設の機能について 検討中であり、年内に取りまとめを行う予定である。その後、施設整備に向けた 検討を行っていきたいとの答弁があった。



高知県立高知女子大学
永国寺キャンパス
高知県立高知短期大学

産業経済委員会

 付託を受けた議案は、全会一致をもって可決した。

■ふるさと雇用再生ウェブサイト活用ビジネスモデル構築事業について
 執行部から、平成22年2月定例会産業経済委員会での指摘を踏まえて、 ウェブシステム開発の妥当性や事業内容の骨子の見直しを進めてきた結果、 独自のウェブシステムの開発はしない、既存のeコマースサイトを活用した代 行販売の仕組みの検討、eコマースに関する相談窓口の開設や個別指導の 実施、この3点を柱に今後事業内容を検討し、平成23年度に新たな事業と して予算を計上することとし、現在、執行を凍結している予算については、来 年2月定例会での減額補正を考えているとの説明があった。
 委員から、代行販売の仕組みと相談窓口や個別指導の体制について質疑 があった。
 執行部からは、代行販売は、既に県産品の販売を行っているeコマース事 業者のシステムを活用し、eコマースに取り組もうとする事業者の商品を販売 するものである。相談窓口は代行販売の委託先の事業者を考えており、また、 月2、3回専門家による個別相談の実施をイメージしているとの答弁があった。
 別の委員から、見直しによって予算規模が大幅に縮小することで、ふるさと 雇用再生特別基金に執行残が生じることはないか、また、平成21年度に行 った委託事業が無駄になったのではないかとの質疑があった。
 執行部からは、現時点で基金はほぼ全額執行できる見込みであり、新たな 事業も出てくると思われる。また、21年度の委託事業の報告書によって見え てきたeコマース事業者の方々が直面する課題、その克服の手法などについて、 今後に生かしていきたいとの答弁があった。

■産業成長戦略の取組状況等について
 農業分野におけるこれまでの取組について、委員から、農業人口が減り生 産力が伸びない状況の中で、販売額を増やすことは不可能である。就農者 の確保のための農業経営の法人化に向けて、一層戦略的に取り組むべきで はないかとの意見があった。
 執行部からは、農業経営の強化のためには、規模を拡大し、雇用が生ま れる事業体をつくっていくことが大きな方向性である。法人化はしていないが、 企業的な経営を目指す事業体も増えてきており、ここに支援をしていくことが 必要だと考えているとの答弁があった。
 さらに委員から、農業人口の減少や高齢化によって年々耕作放棄地が増 加している。是非とも力を入れてやってもらいたいとの要望があった。
 また、水産分野における取組について、別の委員から、高知県で水揚げ される一本釣りのカツオと網でとれるカツオを差別化する戦略が必要ではない かとの質疑があった。
 執行部からは、MSC(※)認証やマリンエコラベルの取得など、一本釣 りの良さを積極的にPRするよう検討しているとの答弁があった。

※MSC= Marine Stewardship Council
    (持続可能な漁業を行う漁業者
    を認証する制度の運営機関)



かつおの一本釣り(写真提供:中土佐町)

企画建設委員会

 付託を受けた議案は、全会一致または賛成多数をもって可決した。また、 請願「公共工事における賃金確保法(公契約法)の条例制定など建設労 働者の安定した賃金確保の基準づくりについて」は、全会一致をもって継続 審議にすべきものと決した。

■観光振興推進事業費について
 執行部から、「龍馬ふるさと博」の開催及びPR活動、高知県の知名度 アップや観光PR活動、「龍馬伝」が放映される台湾での高知県の紹介CM 放映やプロモーションの実施などを行う事業であるとの説明があった。
 委員から、高知県の良さを基本にした地道な形での観光振興の取組を検 討すべきではないか。また、どうして駅前に観光施設を設置するのか。ドラマ で使った坂本龍馬生家セットは施設内にいつまで置くつもりかとの質疑があった。
 執行部から、大河ドラマ終了後は、ドラマ放送前より観光客が落ち込む傾 向にあるが、市町村の意欲も出てきているこの機会に観光の底力をつけてい きたい。また、駅前の利用に関する県民アンケート調査結果の1位が観光施 設であり、「とさてらす」の利用客100 万人が観光情報を収集したり土産を 購入するなど、交通の結節点である高知駅前は予想以上に観光面で適地で あると考えている。生家セットについては、集客の推移を見ながら検討してい きたいとの答弁があった。
 別の委員から、ドラマ自体が史実とかけ離れている面もあり、そのドラマの 生家セットを7,500万円もかけて買わないといけないのかとの思いがあるが、 今回の施設を仕掛けとして、各地への誘客を推進する取組は有効であり、ビ ジネスライクに観光に生かしていくとの県民への説明が必要ではないか、との 質疑があった。
 執行部から、「土佐・龍馬であい博」では、安芸市、土佐清水市、梼 原町にサテライト会場を設けることで、その地域に足を運んでもらい地域の自 然や食など本物に触れていただけたが、今後は、その強みに磨きをかけて、 さらに魅力的なものにしていくことが必要だと思っているとの答弁があった。

■エコ通勤の取組と公共交通の利用促進について
 執行部から、地球環境保全や公共交通利用促進の主体的取組として、 県職員の通勤手段を月2回、5日と20日に公共交通機関へ転換するよう取り 組み、「エコ通勤優良事業所」の県内第1号の認定を目指していくとの報告 があった。
 委員から、職員の理解は得られるのか、また、中途半端に終わらないよう 継続した取組にすべきと考えるがどうかとの質問があった。
 執行部からは、極力お願いする形で取り組みたいと考えているが、県職員 が率先して利用する姿を示すためにも、各所属に周知・PRすることで確実 な取組としていくとの答弁があった。



坂本龍馬生家セットイメージ





 
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