平成15年9月定例会の概要(9月24日(水)-10月10日(金)会期:17日間)

公開日 2014年03月26日

INDEX

1 日 程 ・定例会日程
2 知事提案説明 ・知事提案説明要旨
3 議 案 ・本会議審議の結果

1 日程

●定例会日程

9月24日(水)-10月10日(金)(会期:17日間)

第274回高知県議会(9月)定例会日程

会 議 行       事
9 24 本会議 開会、議案上程、知事説明ほか
  25 休 会 議案精査 
   26 議案精査 
  27 休日
  28 休日
  29 議案精査 
  30 本会議 質疑並びに一般質問
10 1 質疑並びに一般質問
   2 質疑並びに一般質問
  3 休 会 予算委員会 
  4 休日
  5 休日
  6 常任委員会
   7 常任委員会
   8 常任委員会
   9 常任委員会
   10 本会議 委員長報告、採決、閉会

2 知事提案説明

●知事提案説明要旨(平成15年9月24日)

本日、議員の皆様のご出席をいただき、平成15年9月県議会定例会が開かれますことを厚くお礼申し上げます。
私も、間もなく3期目の任期を終えようとしています。この12年間、私は、文字どおり身を削る思いで、県民の皆様のために全力投球をしてきました。その ためか、先日は心臓の検査のために、半日の入院を余儀なくされましたが、おかげさまで、心臓に関するすべての疑いは晴れました。これも神様がくださった絶 好の休養と受け止めて、気力も一層充実をしました。
そのリフレッシュした気力と体力で、この11月に予定されています次の知事選挙に再び挑戦することにしました。
振り返ってみれば、この12年の間には、自らの力不足が招いた出来事をはじめ、幹部の職員がかかわった事件など、自戒と反省を迫られる出来事も数多くあ りました。また、そうした中で、これまでの仕事のやり方では、いつまで知事を続けても、県は大きくは変われないのではないかとの実感も持ちました。
しかし、その一方で、この12年の経験があればこそ、県庁を変えることができるとの確信も持ちました。ですから、私の気持ちの上で、4期目への挑戦は3 期目までの延長線上にはありません。もちろん、今もって根強く残っている古いしがらみを断ち切って、改革を続けていくことに変わりはありません。が、それ に当たっては、高知県庁を徹底して県民に向き合う組織に変えていくことが、4期目の最も大切な仕事です。
また、自らが県民の皆様と向き合うために、各地域で懇談会も積み重ねて2きました。今後も、できるだけ県民参加の形で政策づくりを進めてみたいと考えています。
少し大げさな表現に聞こえるかもしれませんが、様々な傷も負った手負いの獅子の心境で、3期目までとは違う4期目の自分に挑戦をしてみたいと思います。 と同時に、それくらいの覚悟がなくては、三位一体の構造改革が進む中での、地方の経営には臨めないと自負をしています。
一方、庁内でも、三位一体の改革で財政の規模がさらに縮小せざるを得ない状況の中で、「将来にわたって、県民の皆様に責任の持てる仕事を続けていくためには、どうすればいいのか」をテーマに、この夏、各部局との政策協議を行いました。
この協議では、現在議論されています三位一体の改革が一段落したあとの平成19年度を目標に、各々の行政分野で目指すべき経営方針を議論しました。この 議論を通じまして、これからの時代に県が果たすべき役割は、市町村をはじめ企業や団体、さらには県民一人ひとりの自立と協働を基本に、それに向けての意欲 ある活動を支援していくことだと確認をしました。
また、こうした自立と協働の関係を実現しますためには、自主的な防災体制や、健康づくりの取り組みなど、住民の皆様が主体になった地域の支え合いの仕組 みづくりが欠かせません。その立ち上げの支援のためにも、県の職員は、机の上で書類を作るだけではなく、人と人とのつなぎ役などとして、直接現場に出て、 地域の皆さんとともに活動していかなくてはなりません。と同時に、国や市町村との役割分担の見直しや、市町村への権限の移譲も、着実に進めなくてはいけま せん。このようなことも、部局を横断する全庁的な課題として、政策協議の中で明らかになってきました。
これら政策協議で用いた資料は、既に県民室で公表しています。あわせて、取りまとめの結果も近々お示しすることができますよう作業を進めています。
ただ、昨年度に整理をしました南海地震への備えなど、四つの重要課題への対応も含めて、まだまだ議論しなければならない課題も数多く残されています。ま た、市町村や関係の団体、さらには県民の皆様のご意見もお聞きしなければなりません。こうした取り組みを今後の行財政改革への取り組みや予算編成に反映さ せていきます。
また、三位一体の改革のうち、国庫補助負担金の見直しは、年末にかけての政府の予算編成の中で、廃止と縮減に向けた具体的な項目が議論されることになっ ています。これに伴って、本県でも、県民の皆様へのサービスをより良いものにするといった視点から、今月中を目途に一つ一つの項目について整理を行ってい ます。
具体的には、生活保護や介護保険など、弱者対策として国の責任で運用すべき分野は今後も維持します一方、本県が取り組んできました1.5車線的な道路整 備のように弾力的な対応が可能な公共事業や、地域で自主的に取り組むことができる産業振興などの分野は、一般財源化していくべきだと考えています。
この作業を通じまして、実際に補助金が一般財源化された場合にも、本県の実情を踏まえた適切な対応ができますよう、庁内の意識を高めていきます。
南海地震に関して、今月17日に開催されました政府の中央防災会議の専門調査会で、特別措置法に基づきます「地震防災対策推進地域」を指定しますための基準案などの検討がなされました。
この中で、震度6弱以上又は津波の高さが3メートル以上といった指定基準が明らかにされましたが、この結果、本県では山間部の七つの町村が、このままでは指定から外れることになります。
今後、内閣総理大臣が推進地域の指定を行う際には、関係の都府県知事に意見を聞くことになっていますので、七つの町村のご意見を十分に聞かせていただい た上で、県内での一体的な地震防災対策の推進を図る観点などから、適切な地域指定がなされますよう、国に対して意見を述べていきます。
高知工科大学をはじめとする県内外の大学や企業、それに県の工業技術センターなど、地域の産学官が結集して行います、次世代の情報端末機器の基盤技術に関します共同研究は、今年の1月から、5カ年にわたる事業としてスタートしました。
現在、それぞれの機関が役割分担に基づいて、意欲的な研究を進められていますし、関連する業界も含めて、県内での関心も高まっていますので、この研究成果が今後の製造業の活性化につながっていくことを期待しています。
この研究を進めますため、高知工科大学が建設中の新しい教育研究棟の中に、ディスプレイ関係の技術の開発に必要な、いわゆるクリーンルームを整備することになりましたので、これに必要な予算を今議会に提案しています。
この事業に限らず、今後とも企業誘致や県内企業の新分野への進出など、新しい産業の創出に全力で取り組んでいきます。
一方、県内の企業と中国とのビジネスを支援します上海事務所の開設は、新型肺炎いわゆるSARS の影響もあって、遅れを心配していましたが、中国政府の一連の認可も順調に進みまして、今月15日に業務を開始することができました。
来月14日には、中国の政府関係者や県内各団体の方々に参加をいただいて、事務所のオープニングセレモニーを開催する予定です。
この式には、私も出席する予定ですが、県内の企業の皆様には、ビジネスチャンスを広げる前線基地として、積極的にご利用いただきたいと考えています。
阪神タイガースが、セントラル・リーグで18年ぶりに優勝しました。昭和40年以来、長年にわたって、安芸市でキャンプをしていただいていますので、本県にとりましても、大変うれしいニュースです。
先月29日には安芸市長とともに野崎球団社長にお会いして、優勝に向けて激励をさせていただきますとともに、「末永く本県でキャンプを続けてください。」と強くお願いをしてきました。
また、今月12日には、西武ライオンズから、従来、所沢市で行われていました2軍の春季キャンプを春野球場で実施するとの決定をいただきました。
今後は、受け入れに万全を期していきたいと考えています。あわせまして、春野球場に新たなピッチングマシンなどを整備するための予算を今議会に提案していますが、こうした設備を生かして、他の野球チームの誘致にも積極的に取り組んでいきます。
一方、平成12年度まで10年間本県で開催されていましたプロ野球の教育リーグが3年ぶりに「よさこいリーグ」として復活しますが、いよいよ、その開催時期が来月に迫ってきています。
このように、少しずつ明るさの見えつつありますスポーツキャンプの誘致に万全の対応を図りますため、観光コンベンション協会を中心に関係機関の連携を密にしていきます。
また、観光の分野では、県内の各地でロケが行われました松竹映画の「釣りバカ日誌14」が今月20日から全国で上映されています。多くのファンを持つ人 気シリーズだけに、本県の魅力を全国に情報発信していきます上で、大いに効果が期待できますので、この機会を生かしまして、さらに本県のPR に努めていきます。
本県の園芸農業は、輸入野菜の増加などによって、販売価格が長期的に低迷しています上、市場の評価も低下しますなど、厳しい状態が続いています。
こうした中、平成12年度には、農業団体や生産者の方々とともに、「園芸こうちパワーアップ戦略会議」を立ち上げまして、市場からのクレームやニーズに 対応できるような体制を強化しました。その結果、腐敗した品物などが減少します一方、新しい栽培技術の導入によりますメロンの品質の向上やナスの大型化な ど、目に見えた成果も上がってきました。
この戦略会議のあとを受けて、地域ごとに農協が主体となりました「地域園芸戦略推進会議」を設置しますとともに、食の安全と安心への取り組みや、営農支 援の強化など、県全体の共通の課題に対応しますための「高知県園芸戦略推進会議」を今月10日に立ち上げました。これによりまして、本県の園芸農業の立て 直しに向けて、県内のすべての農協などの農業団体と県が、課題認識を共有しながら連携をしていく態勢が整いました。
一方、食の安全を確保する観点から、このたび、農薬取締法が改正されまして、作物ごとに使用できる農薬の範囲が厳しく限定されますとともに、生産者が違反した場合の罰則が新たに設けられました。
このことは、本県が得意としますミョウガやシシトウなど、全国的には生産量の少ない、いわゆるマイナー作物の生産には不利に働きますので、今後も生産に 必要な農薬に関しましては、経過措置の期間内に、薬剤の効果や安全性に関する試験データを作成しまして、使用可能な農薬の登録を拡大する必要があります。
このため県では、農林水産部を中心に試験研究機関も含めた対策チームを設置しまして、生産者団体や他の県とも連携をとりながら、農薬の試験データの作成などに緊急に取り組んでいます。今議会にも今後の対策のために必要な予算を提案しています。
こうした取り組みによりまして、農産物の安定的な生産が可能になりますように努めていきます。と同時に、生産者の皆様にも農薬の適正な使用を徹底していただきますことで、消費地から信頼される園芸農産物の供給に全力を尽くしていきます。
また、こうした外に向けての努力に加えまして、今年度から新しく課を設けて対応しています地産地消の推進は、生産者と消費者とのつながりをもとにしました食の安全や安心への対応はもちろん、地域への経済効果にもつながるものと期待しています。
この取り組みでは、消費者や生産者、それに市町村が自分の果たすべき役割について、共通の認識を持つことが大切ですので、県民の方々で構成しますネット ワークからのご意見やご提案をもとに、地産地消の推進に関するプログラムを策定しました。あわせまして、この取り組みを率先して実践していただく方々を登 録していく制度を設けることにしました。
また、地域の食材や直販所などの関連情報を、ホームページを通じまして情報発信しますほか、市町村が実施する取り組みに対しましても、さらに支援を充実することにしました。
鎌井谷ダムに関します利水問題では、先の6月議会で、既に水利権が認められている区域では、地元の協議会から通水に賛同をいただいたことを報告しましたが、その後、先月7日から通水を始めています。
一方、水利権の無い残る区域に、新たな水源を確保するための調査も進めていきます。
また、4人の県民の方々にお願いをしました検討会からは、再発防止のための具体策を強く求められました。このため、事業の開始から終了まで、各段階での チェックを徹底することや、ソフト部門とハード部門の連携の強化などの改善策に取り組むことにしています。
ふるさと林道の床鍋倉川線のトンネル工事をめぐります問題は、開通を心待ちにされていた地元の方々の期待を裏切ることになりましたし、何よりも、県民の皆様の公共事業に対する信頼を大きく揺るがすことになりました。
詳細な調査を実施しました結果、工事を行いました共同企業体の現場技術者がトンネル内部のコンクリートの厚みが不足していることを知りながら、県に対して 虚偽の報告を行っていたことが明らかになりましたので、企業体を構成する各社に対しまして、指名停止の措置をとりますとともに、現場技術者を詐欺罪で告訴 しました。
鎌井谷ダムの事例と同様、公共事業に関する従来型のマネジメントが限界に来ているあかしの一つだと思いますので、高知工科大学との連携などによりまして、これからの時代に必要なマネジメントの能力を持った技術者の養成に努めていきます。
一方、地元の住民の皆様に、安全で安心なトンネルを一日でも早く利用していただけますよう、補修など万全の措置をとっていきます。
日高村に計画をしています産業廃棄物の処理施設に関しましては、マスタープランの四つの案の中から、県議会のご意見などを踏まえました上、安全性を第一 に、あわせて採算面も勘案しました結果、財団法人エコサイクル高知の理事会で、管理型の最終処分場と焼却施設を併せ持つ案にすることを決定しました。これ を受けまして、施設の配置計画などに関します基本設計の詳細な検討を進めています。
施設の建設に伴います日高村の振興策としましては、村内の情報ネットワークの整備など、13の事業の実施をお約束しました。また、仁淀川への高架橋の建 設も、施設の経済性や地域の利便性を向上させるために取り組んでいくことで、村のご理解をいただくことができました。
現在は、住民の皆様に施設の受け入れへの機運を高めていただきますため、施設の必要性と安全性についての三巡目の説明会を開催しています。
今月中旬には、私自身も説明会に出向きまして、地元の方々に施設の設置に対しますご理解とご協力をお願いしてきましたが、引き続き、来月26 日の住民投票に向けまして、村の執行部とも一体となって全力を尽くしていきます。
一方、来年末までに日高村から撤退することをお約束しています魚さいの加工施設は、期限内の高知市神田への移転に向けまして、用地の造成と施設の整備に必要な予算をこの議会に提案しています。
また、運転を停止していました医療廃棄物処理センターは、今月からマイクロ波による滅菌処理のための施設が本格的に稼動しています。今後は、センターと民間の焼却施設との連携を進めまして、県内での医療廃棄物の処理体制を整えていきます。
高速道路の今後の整備がどのような手法で行われるかは、日本道路公団の民営化や、国が直接建設を行います新たな事業の仕組みなどのため、その先行きが不 透明な状況になっています。このため、この7月には、東南海・南海地震に備える沿岸の4県のシンポジウムを東京で開催しまして、住民の安全を確保するため の命の道として、高速道路の早期整備を訴えました。
一方、先月20日に四国地方整備局から、窪川と佐賀の間を2車線の自動車専用道路として整備するため、都市計画決定の手続きに着手することが表明されま した。また、東部でも、阿南安芸自動車道のうち大山岬付近の2キロメートルが整備区間に指定される見込みになりますなど、明るい話題もあります。あわせ て、国道33号の高知西バイパスの枝川から波川の間では、新仁淀川橋の工事も着工されています。
今後とも、厳しい財政状況の中ですが、基幹的な交通ネットワークの整備に向けまして、四国4県での連携もとりながら、できる限りの取り組みを行っていきます。
昨年の夏に、県立安芸病院で患者さんの情報が流出するというあってはならない事件が起きました。あわせて、その後の対応も不適切だったことから、安芸病 院の患者の皆様にご迷惑をおかけしますとともに、県民の皆様の県立病院に対する信頼を大きく損なうことになりました。
到底、不注意では済まされない問題だと受け止めましたので、処分の再検討を指示しました結果、先日、該当の職員と病院局長以下、関係職員の処分を行いました。また、ご迷惑をおかけしました患者の皆様に、あらためてお詫びとご説明に伺っています。
あわせまして、公務員としての、とりわけ医療にかかわる職員としての倫理を今一度徹底させますとともに、個人情報の管理に対する職員の意識を高めるため の研修を実施しています。また、全庁的にもあらためて適正な個人情報の取り扱いを指示しました。
続きまして、今回提案しました議案をご説明します。
まず、予算案は、平成15年度高知県一般会計補正予算など3件です。
このうち、一般会計の補正予算は、先ほども申し上げました産学官の共同研究に必要な施設の整備のための補助金や、災害復旧のための補正など、合わせて61億9千万円余りを計上しています。
条例議案は、職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例議案など7件です。
その他の議案は、国道381号道路改築工事請負契約の締結に関する議案など6件です。
報告議案は、平成14年度高知県電気事業会計決算など3件です。
以上をもちまして、議案に関しましての私からの説明を終わります。
何とぞご審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。

3 議案

●本会議審議の結果

1 議 案 関 係

事 件 の

番  号

件                名
 

議決結果
 
議  決

年 月 日

第 1 号
 

平成15年度高知県一般会計補正予算
 

原案可決
 

15.10.10
 

第 2 号
 
平成15年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会

計補正予算


 


 

第 3 号
 
平成15年度高知県林業改善資金及び国産材産業振興資金

助成事業特別会計補正予算


 


 

第 4 号
 
職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例議


 


 

第 5 号
 

高知県税条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 6 号
 

高知県防災会議条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 7 号
 
高知県立学校授業料等徴収条例の一部を改正する条例議



 


 

第 8 号
 
高知県立幡多高等看護学院の設置及び管理に関する条例

の一部を改正する条例議案


 


 

第 9 号
 
高知県立総合看護専門学校の設置及び管理に関する条例
の一部を改正する条例議案


 


 

第 10 号
 

高知県手数料徴収条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 11 号
 
国道381号道路改築(半家アプローチ橋上部工)工事請負

契約の締結に関する議案


 


 

第 12 号
 
国道381号道路改築(半家橋上部工)工事請負契約の締結

に関する議案


 


 

第 13 号
 
県営住宅船岡団地D-1棟建築主体工事請負契約の締結

に関する議案


 


 

第 14 号
 
浦戸湾東部流域下水道高須浄化センター水処理施設増設

工事委託に関する協定の締結に関する議案


 


 

第 15 号
 

住民訴訟に係る弁護士報酬の負担に関する議案
 


 


 

第 16 号
 
有料道路「高知桂浜道路」の事業の一部変更に関する議


 


 

第 17号
 

高知県人事委員会の委員の選任についての同意議案
 

同 意
 


 

第 18号
 

高知県公害審査会の委員の任命についての同意議案
 


 


 

報第1号
 

平成14年度高知県電気事業会計決算
 

継続審査
 

15.10.2
 

報第2号
 

平成14年度高知県工業用水道事業会計決算
 


 


 

報第3号
 

平成14年度高知県病院事業会計決算
 


 


 

報第4号
 

平成14年度高知県一般会計歳入歳出決算
 


 

15.10.10
 

報第5号
 
平成14年度高知県給与等集中管理特別会計歳入歳出決



 


 

報第6号
 

平成14年度高知県用品等調達特別会計歳入歳出決算
 


 


 

報第7号
 

平成14年度高知県土地取得事業特別会計歳入歳出決算
 


 


 

報第8号
 

平成14年度高知県災害救助基金特別会計歳入歳出決算


 


 

報第9号
 
平成14年度高知県母子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出

決算

継続審査
 

15.10.10
 

報第10号
 
平成14年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会

計歳入歳出決算


 


 

報第11号
 
平成14年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別

会計歳入歳出決算


 


 

報第12号
 
平成14年度高知県農業改良資金助成事業特別会計歳入

歳出決算


 


 

報第13号
 

平成14年度高知県県営林事業特別会計歳入歳出決算


 


 

報第14号
 
平成14年度高知県林業改善資金及び国産材産業振興資

金助成事業特別会計歳入歳出決算


 


 

報第15号
 
平成14年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計

歳入歳出決算


 


 

報第16号
 
平成14年度高知県流域下水道事業特別会計歳入歳出決


 


 

報第17号
 

平成14年度高知県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算
 


 


 

報第18号
 
平成14年度高知県高等学校等奨学金特別会計歳入歳出

決算


 


 

273第1号
知事、副知事及び出納長の退職手当に関する条例議案に

対する修正案

修正議決
 

15.9.24
 
議発

第 1 号

議員を派遣することについて議会の決定を求める議案
 
 
原案可決
 
  
15.10.2
 
議発

第 2 号

議員を派遣することについて議会の決定を求める議案
 


 
  

 
議発

第 3 号

日米地位協定の見直しに関する意見書議案
 
 

 
  
15.10.10
 
議発

第 4 号
携帯電話の利便性の向上と料金引き下げを求める意見書議案

 
  

 
議発

第 5 号
 
都市ガス事業における安全性の確保を求める意見書議案
 
 

 
  

 
議発

第 6 号

犯罪防止のための治安対策の強化を求める意見書議案
 


 
  

 
議発

第 7 号
国民の信頼にこたえる年金制度の確立についての意見書議案  

 
  

 
議発

第 8 号
高額療養費の返還(償還)制度の改善を求める意見書議案

 
  

 
議発

第 9 号
医療費の一般小売店における販売及び医療部外品化に反対する意見書議案  

 
  

 
議発

第 10 号
WTO農業交渉等において、食糧主権と日本農林水産業を守る立場の堅持を求める意見書議案

 
  

 
議発

第 11 号
地球温暖化防止森林吸収源対策の確実な推進を求める意見書議案  

 
  

 
議発

第 12 号

青年の雇用対策の抜本的強化を求める意見書議案
 


 
  

 
議発

第 13 号

私学助成のより一層の充実を求める意見書議案
 
 

 
  

 
議発

第 14 号

屋外広告物法の早期改正を求める意見書議案
 


 
  

 
議発

第 15 号

イラクへの自衛隊派兵の中止を求める意見書議案
 
 
否 決
 
  

 
議発

第 16 号

消費税率の引き上げに反対する意見書議案
 


 
  

 2 請 願 関 係

事 件 の

番  号

件                名
 

議決結果
 
議  決

年 月 日

請第3号
 

3歳までの乳幼児の通院医療費無料化について
 

継続審査
 

15.10.10
 

請第4号
 
県立高校統廃合・再編に当たっては、十分な論議の時間 を保障し、拙速な決定を行わないことを求める請願書に ついて
不採択
 


 

 3 可決された意見書

日米地位協定の見直しに関する意見書

我が国には、日米安全保障条約に基づく日米地位協定によって、全国に134施設の米軍基地が所在しており、各地で米軍基地に起因する事件・事故等のさまざまな問題が発生し、国民生活に影響を及ぼしている。
これらの事件・事故から国民の生命・財産と人権を守り、国民の福祉を向上させるためには、アメリカ合衆国軍隊の活動及び軍隊構成員等の法的地位等について規定している現行の日米地位協定を見直す必要がある。
これに対し、政府は、その時々の問題について日米地位協定の運用の改善で臨むとし、米軍は、事件・事故が発生するたびに再発防止、綱紀粛正、軍人等の教育等の対策を講じるとしている。
しかしながら、その後も事件・事故が相次いで発生していることをかんがみれば、もはや運用の改善のみではそれらの根本的な解決は望めず、日米地位協定を見直す時期に来ている。
よって、国におかれては、日米地位協定の見直しについて、積極的に努力されるよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣 様
外務大臣
防衛庁長官
沖縄及び北方対策担当大臣

携帯電話の利便性の向上と料金引き下げを求める意見書

携帯電話(PHSを含む)の加入台数は、今年3月に8千万台を超え、国民の7割以上が携帯電話を持っており、今や国民にとって携帯電話は、日々の生活の中で欠くことのできない重要なアイテムとなっている。
特に20代の若者の所有率は約9割近くにも上ると言われている。爆発的に普及してきた一方で、携帯電話会社のサービスに対し、不満を感じている国民も多 い。その一つに、携帯電話の会社を変更すると「携帯電話番号」まで変わってしまうため、他の会社に変更したくても、事実上できないという利用者の声があ る。
シンガポールや英国、ドイツ、オランダなど諸外国では、利用者への「サービス重視」の観点から、携帯電話番号を変えずに契約会社を変更できる。「番号 ポータビリティー(番号持ち運び制度)」の導入が義務化されている。我が国でもこの「番号ポータビリティー」が実現すれば、利用者が事業者を変更しやすく なるため「事業者間の競争促進」につながり、結果として、利用者への利便性の向上や料金の引き下げにつながる可能性が高いとの指摘もある。
当議会において、「携帯電話のさらなる利便性の向上と料金引き下げ」の観点から、国におかれては、次の事項につき、早期実現を強く要望する。
1 契約先の携帯電話会社を変更しても、従来の番号を利用できる「番号ポ ータビリティー(番号持ち運び制度)」を導入すること。その際、事業者 に対する税制上の支援措置等を検討すること。
2 「番号ポータビリティー」が導入されるまでの当面の措置として、携帯 電話会社を変更した場合でも、契約変更先の携帯電話番号を通知するサー ビスを早期導入すること。
3 携帯電話の通話料金をさらに引き下げること。

「利用者へのサービス向上」「より一層の競争促進」の観点から、以上の 3項目が実現できるよう税制上の支援をはじめ環境整備を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
財務大臣

都市ガス事業における安全性の確保を求める意見書

都市ガスは、エネルギー・セキュリティーの向上、省エネルギーの推進、環境負荷の低減等を推進するため、大都市圏を初め地方都市においても普及し始めている。
しかしながら、都市ガス事業者が行う導管埋設の安全性の確認は、公共機関等の関与もなく、適切に行われているとは言えない現状にあり、周辺住民はガス管の毀損による被害を危惧している。
また、阪神大地震における火災発生は、原因が特定できたもののうち約6割が電気の漏電やショートや都市ガスの漏えいにあると言われている。現在当県を初 め東海地方や西日本地方の各府県は、近い将来非常に高い確率で発生が懸念されている東海地震、東南海地震、南海地震に対する地震対策に全力で取り組んでい るが、都市ガス管の毀損による被害は整備が進んでいる都市ほど懸念されるという皮肉な結果となっている。
こうしたことから、都市ガスの導管埋設の安全性の確認は、住民の生命、財産を守る上からも欠かせないものとなってきている。
よって、国におかれては、次の事項について、改善を図るよう強く要望する。

1 都市ガスの導管埋設については、埋設に係る安全性の確認義務等につい て法改正を含む所要の措置を講じること。
2 住民に関係する身近な許認可、事務等については、地元自治体に権限の 移譲を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 様
経済産業大臣
国土交通大臣
防災担当大臣

犯罪防止のための治安対策の強化を求める意見書

わが国の犯罪情勢は、平成14年全国で発生した刑法犯は285万3,739件と戦後最高を記録し、過去10年間で約100万件の増加となっており、とりわ け刑法犯の9割近くを占める窃盗犯の増加が著しい。また、過去10年間で路上窃盗及びひったくりの件数はそれぞれ4.2倍、3.3倍に増加するなど、街頭 犯罪の大幅な増加が目立っている。また、来日外国人による凶悪犯や組織的窃盗事件が増加し、来日外国人犯罪の全国への拡散化傾向がうかがわれるとともに、 少年非行の凶悪化、粗暴化が進み、ひったくりの総検挙数に占める少年の割合は7割を超えるなど、少年非行も深刻化している。
治安の維持は、国民にとって最大の社会福祉である。もはや、犯罪が凶悪化、多様化、国際化する今日の危機的状況を放置することはできない。
よって、国におかれては、治安の回復をめざし、内閣が一体となって次の事項につき、諸対策を速やかに実施するよう強く要望する。

1 来日外国人及び暴力団等による組織犯罪対策への取り組みをさらに強化 すること。銃器を使用した凶悪犯罪や薬物組織犯罪への対策も強化するこ と。
2 警察官の増員を図るとともに、違法駐車取締り事務の民間委託により、 警察官の少ない地域、業務多忙な係へ重点配分するとともに、警察官OB を活用するなど、交番・駐在所の整備充実を期すこと。
3 警備業者等を活用し地域パトロール等を強化したり、防犯効果の大きい 地域コミュニケーション形成についての国民の意識啓発を進めること。
4 刑務所・拘置所など治安関係施設の整備拡充を図ること。
5 犯罪防止の立場から毅然たる入国管理体制を確立すること。
6 青少年の健全育成の対策とあわせ、軽微な少年犯罪の放置が犯罪の増加、 ・凶悪化に発展する傾向性にあることから、少年非行防止、薬物乱用防止、 暴走族対策等を強化すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

内閣総理大臣
法務大臣 様
国家公安委員会委員長

国民の信頼にこたえる年金制度の確立についての意見書

厚生労働大臣の諮問機関である社会保障審議会においては、本年6月、年金、医療、介護など社会保障サービス全般にわたる制度改正のあり方に関する意見書がまとめられ、公的年金制度改正に向けた本格的な検討が開始された。
我が国の公的年金制度は、老後の安定した生活保障の実現に寄与してきており、高齢者福祉の充実は、我が国最大の課題であり、公的年金制度の充実と安定は、国民が安心して老後の生活を営むために最も重要な柱となるものである。
したがって、平成16年に予定されている公的年金制度の改正に当たっては、給付と負担の公平を図りつつも、高齢者の生活に適切に配慮し、国民に過大な負担を課すことのないよう十分な配慮が必要である。
よって、国におかれては、次の事項を実現されるよう強く要望する。

1 公的年金制度(国民年金制度、厚生年金制度)については、老後の所得保 障の柱として、社会保障制度の枠組みを堅持し、公的責任を全うすること。
2 既存年金受給者の年金も含めた年金給付額については、十分配慮すること。
3 平成12年度年金改正法附則で規定されている、基礎年金国庫負担割合の2 分の1へ早期に引き上げること。
4 公的年金へ課税強化を行わないこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
財務大臣
厚生労働大臣

高額療養費の返還(償還)制度の改善を求める意見書

各医療保険制度の財政悪化に対処し、また今後、ますます進展する少子高齢社会においても持続可能な国民皆保険制度を維持するために、さきに各医療保険法の 改正が行われ、医療費の一部負担の3割(健康保険の被保険者本人一部負担金を2割から3割に)への統一及び外来薬剤費一部負担の廃止等の改正が平成15年 4月から、また、3歳未満乳幼児の一部負担の3割から2割への軽減等の改正が平成14年10月から、それぞれ実施されているところである。
こうした改正に伴って、月々に支払う医療費の一部負担が著しく高額になった場合に、一定額を超えた分が高額療養費として後から返還される自己負担限度額の引き上げが行われたところである。
自己負担限度額の見直しは、国民医療費が拡大(平成13年度、約31兆円、1人あたり約24万円、対前年比3.2%増)する中で、一部負担が一定額を超 えた分が返還される高額療養費制度について、その制度自体が周知徹底されていないことに加え、窓口において一定額を超えた分まで一括して支払い、本人が申 請して後日に超過分を受け取るという現在の仕組み自体がその金額の工面に困難を来すなど、国民・患者にとってはきわめて非効率で不親切な制度となってい る。
よって、国におかれては、患者の窓口負担の簡易化を図るとともに、医療と介護に係る一部負担の合計額についても、同様の高額療養費制度を設けるよう、次の事項について所要の措置を早急に講じることを強く求める。

1 高額療養費の還付において、受領委任払いの拡大等により、患者の窓口負 担の軽減を図ること。
2 保険者は、高額療養費に係わる還付額について、対象者に通知を行うよう にすること。
3 医療と介護に係る一部負担の合計額が著しく高額になる場合にも、同様の 上限額を設ける新しい制度を設けること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
厚生労働大臣

「医薬品の一般小売店における販売及び医薬部外品化」に反対する意見書

政府は平成15年6月27日、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」を閣議決定し、そのうち医薬品販売体制の拡充では「利用者の利便と安全 の確保について、平成15年中に十分な検討を行い、安全上特に問題がないとの結論に至った医薬品すべてについて、薬局、薬店に限らず販売できるようにす る。」としている。
医薬品はどのようなものであっても、その作用は効能効果とともに副作用被害の危険性をあわせ持っており、使用には特に注意を要するものである。また、副 作用被害が少なく安全上特に問題ないとして、医薬品であったものを医薬部外品化した場合は、従来の作用を持ったまま医薬部外品に移行するため、同様に使用 には注意を要することとなる。
薬事法に基づく医薬品製造・販売等に係る諸規制は、過去の副作用被害事例等の反省の上に立って築き上げられたものであり、医薬品の品質、有効性及び安全 性を確保し、人の生命・健康を守るためには必要・不可欠な社会的規制である。国民の健康を犠牲にしてまで規制を緩和する考え方は、断じて容認することはで きない。
医薬品販売業者は、需要の多い医薬品だけでなく、希少な医薬品であっても、国民が適切に入手できるよう、その責任を果たしている。
超高齢社会を迎える我が国における医薬品提供体制は、国民の健康や安全をどのようなシステムで支えるかという視点で考えるべき問題であり、経済ベースのみで決定されるものではない。
よって、国におかれては、国民の健康で安全な生活を守るために、医薬品の一般小売店における販売を認めることがないように、また、医薬品から医薬部外品化を検討するにしても、その性格上、最小限とされるよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
厚生労働大臣

WTO農業交渉等において、食糧主権と日本農林水産業を守る立場の堅持を求める意見書

本年9月10日よりメキシコのカンクンで開かれていた「WTO閣僚会議・農業交渉」において、アメリカなどの食糧輸出国は、農林水産物関税の大幅な引き下げと高関税品目の上限枠設定を要求してきた。さらに、今後もその要求を行う可能性がある。
特に、日本人の主食であり唯一自給できている米について、例えば、関税上限が200%と設定された場合、現在の輸入米価格は、60㎏当たり2万3,460円が1万1,350円程度になると試算されている。
これを許せば、日本農業の屋台骨といえる稲作は壊滅し、日本農業が一層衰退することは明らかである。また、政府は現在39%の食糧自給率を、当面45%に向上させることを目標にしているが、これでは向上どころか、さらに低下させることにもつながりかねない。
さらに、地球上では、現在でも8億の人々が飢餓に苦しんでいることを考えると、21世紀中の近い将来の食糧不足は、より深刻なものになると予想され、我が国の食糧主権の確立は急務となっている。
よって、国におかれては、次の事項が実現されるよう強く要望する。

1 今後における「WTO閣僚会議・農業交渉」において、食糧主権と日本農 業を守る立場を堅持し、日本農業の存立を困難にするような、関税の上限枠 設定と一律引き下げを認めないこと。
2 アメリカやケアンズ諸国の提案を断固拒否するとともに、ミニマム・アク セス制度の改善を求めること。
3 シンガポールに続きメキシコとの二国間自由貿易協定が行われようとして いるが、WTOよりもさらにハードルの低い自由貿易に移行させる可能性も あ り、我が国の低い食糧自給率の現状からも、特に農林水産物においては、 品目ごとの実情を検討し、食糧主権を確立すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


高知県議会議長 溝 渕 健 夫


内閣総理大臣
外務大臣 様
農林水産大臣
経済産業大臣

地球温暖化防止森林吸収源対策の確実な推進を求める意見書

地球温暖化防止に向けた京都議定書の一日も早い発効が待たれているが、今このためにロシアの批准が重要な鍵となっている。
我が国は京都会議開催国としての重い責任にかんがみ、議定書の発効に向けて主導的役割を果たすべきである。
また、我が国の温室効果ガスの排出量は2001年の段階で、1990年比5.2%の増となっており、京都議定書に掲げた数値目標の国際公約達成には、今後11%以上の削減をしなければならないという極めて厳しい状況にある。
こうした中、森林は重要な吸収源として位置づけられ、その吸収能力に大きな期待が寄せられているが、現在の整備水準で推移したのでは3.9%という吸収量の数値目標の達成は極めて困難と言わざるを得ない。
そのため、森林整備の推進について実効ある対策を早急に立案実施すべきである。
全国一の森林県である当県は、他県に先駆けて本年4月から森林環境税を施行し「県民参加の森づくり」を目指してハード・ソフトの施策を推進し、他県にインセンティブを与えている。
今、当県に続こうとする機運が全国で盛り上がりつつあるが、地方の取り組みにはおのずと限界がある。
このたび政府は、地球温暖化対策税(環境税)の2005年創設に向けた原案を明らかにしたが、炭素1トンにつき約3,400円徴収で得られる約1兆円の 税収の使途は、政府レベルの民生部門や運輸部門への支援だけでなく、地方における森林吸収源対策を補完支援するための財源として活用すべきである。
よって、国におかれては、次の事項の実現につき、最大の努力を払われるよう強く要望する。

1 ロシアの京都議定書の批准に向けた最大限の外交努力をすること。
2 地球温暖化防止森林吸収源対策の確実な推進を予算面で担保すること。
3 地球温暖化対策税を一定割合、地方税財源として移譲すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


高知県議会議長 溝 渕 健 夫


衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
外務大臣
農林水産大臣
環境大臣

青年の雇用対策の抜本的強化を求める意見書

本年7月の完全失業率が5.3%、失業者が342万人と雇用情勢は中高年層を含め戦後最悪の水準で推移している。また、完全失業者の約半分は34歳以下の若者であり、特に若年層の就職状況は極めて深刻な事態となっている。
15歳から34歳までの若者のうち、パート、アルバイト、派遣労働者、正社員への就業を希望する失業者など、いわゆる「フリーター」と言われる人々は、 1991年の182万人から、この10年間で417万人に急増し、今では若者の5人に1人がフリーターとなっている。
2003年版「国民生活白書」では、若年層の不安定雇用の急増が引き起こす問題として、第1にフリーター自身が不利益をこうむったり、不安を感じたりす ること、第2に若年の職業能力が高まらなければ、経済の成長の制約要因になるおそれがあること、第3に社会を不安定化させること、第4に未婚化、晩婚化、 少子化などを深刻化させるなどを指摘している。今や、若年層の雇用問題は、日本社会の再生産や存続自体を不可能にしかねない重大な事態に立ち至っており、 その打開は、緊急焦眉の課題と言わざるを得ない。
さらに、34歳以下の正社員数は、1995年と2001年を比較すると、中小企業では3万人も増加する一方、大企業では108万人も減少している。
よって、国におかれては、景気回復策の充実はもとより、企業に対してサービス残業を一掃し、積極的に若者を雇用する本格的な取り組みを進めるとともに、福祉、教育などの分野で雇用を増やすなど、実情に合ったきめ細かな施策を実施されるよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


高知県議会議長 溝 渕 健 夫


衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
財務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣

私学助成のより一層の充実を求める意見書

私立高等学校等(高等学校、中等教育学校、中学校、小学校、幼稚園及び障害児教育諸学校)は、建学の精神に立脚し、新しい時代に対応した特色ある教育を展開し、公教育の発展に大きな役割を果たしている。
しかしながら、私立学校の経営は、従来に例を見ない厳しい状況に直面しており、少子化による生徒数等の大幅な減少や長引く景気低迷は、私立学校の存続をも大きく揺るがしている。
また、現段階においては、私学助成予算の大幅な削減の議論にまで至っていないと側聞しているものの、今後、三位一体の改革が推進される中で、私学助成予算が削減されるのではないかと危惧している。
公教育の将来を考えるとき、公私相まっての教育体制が維持されてこそ、健全な発展が可能となり、個性化、多様化という時代の要請にもこたえうるものである。
そのためには、私立学校振興助成法第1条に規定するとおり、教育条件の維持向上と保護者の経済的負担の軽減を図るとともに、私立学校の経営の健全性を高めていくことが強く求められている。
よって、国におかれては、私立高等学校等教育の重要性を認識され、現行の私学助成に係る国庫補助制度を堅持され、一層の充実を図られるよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣

屋外広告物法の早期改正を求める意見書

戦後、我が国は、目覚ましい経済発展を追い風に、社会資本の整備・充足を図ってきた。しかしながら、その整備手法は、国土の均衡ある発展を目指すあまり、 画一的、量的な充足を図るものであった。その結果、全国各地で、かつての我が国の美しい田園風景や歴史的な街のたたずまいが失われ、乱雑でふぞろいの、ま るで文化のない都市化が進んできた。
文化を持たない都市は、そこに住む人々の心も貧しく変えてしまうのか、近年、一部の業者による大量の違法屋外広告物が、街中や道路沿いを席巻し、美観を損ねている。
屋外広告物については、屋外広告物法やそれに基づく条例による規制が行われ、当県においても、関係機関と連携し、一斉除去等に取り組んでいるところであるが、この種の広告は、すぐに、大量かつ無秩序に繰り返され、美化の実効を上げるに至っていない。
現行法上は、このような広告物にも財産権があるとされ、簡易広告物以外の除去には、煩雑な手続きが必要である。しかし、このような広告物は、公の場を占 有して大量・無秩序に掲出され、ほとんど管理されずに放置されていることから、景観の美化や良好な住環境の維持といった公の利益に比して、財産的な価値を 認める必要性に乏しい。
国におかれては、美しい日本の再生を目指し、本年7月「美しい国づくり政策大綱」をまとめられた。その中に、屋外広告物法の改正も盛り込まれており、来 年の通常国会に関係法案の提出が予定されていることは、前進である。しかし、現在の違法広告物氾濫の惨状は、景観や文化行政以前の社会の基本的なルール、 マナーの問題であり、違法な屋外広告物問題が、美しい国づくりや景観保全といった大きなテーマの中で矮小化されることを憂うものである。
県や市町村、さらに進んで、心ある地域住民やボランティアの手によって、簡易迅速に除去できるよう、屋外広告物法の実効ある改正を一日も早く望むものである。
よって国におかれては、地方における屋外広告物の現状と対策の実情を踏まえ、実効ある取り組みが可能となるよう、屋外広告物法令の早急、かつ、適正な改正が行われるよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総 務 大 臣
国土交通大臣

INDEX

1 日 程 ・定例会日程
2 知事提案説明 ・知事提案説明要旨
3 議 案 ・本会議審議の結果