平成16年2月定例会の概要(2月24日(火)-3月18日(木)会期:24日間)

公開日 2014年03月26日

INDEX

1 日 程 ・定例会日程
2 知事提案説明 ・知事提案説明要旨
3 議 案 ・本会議審議の結果

1 日程

●定例会日程

2月24日(火)-3月18日(木)(会期:24日間)

第277回高知県議会(2月)定例会日程

会 議 行       事
2 24 本会議 開会、議案上程、知事説明ほか
  25 休 会 議案精査 
  26 議案精査 
  27 議案精査 
  28 休日
  29 休日
 3 1 議案精査 
  2 本会議 質疑並びに一般質問
  3 質疑並びに一般質問
  4 質疑並びに一般質問
  5 質疑並びに一般質問
  6 休 会 休日
  7 休日
   8 予算委員会
  9 予算委員会
  10 常任委員会
  11 常任委員会
  12 常任委員会
  13 休日
  14 休日
  15 常任委員会
  16 常任委員会
  17 常任委員会
  18 本会議 委員長報告、採決、閉会

2 知事提案説明

●知事提案説明要旨(平成16年2月24日)

本日、議員の皆様のご出席をいただき、平成16 年2 月県議会定例会が開かれますことを厚くお礼申し上げます。
来年度は、向こう3 年間に4 兆円の国庫補助負担金を廃止しますなど、税財政の地方分権を進める、三位一体の改革が本格的にスタートする年になるはずでした。しかし、国の予算編成に併 せて示されました、初年度の具体的な姿は、地方の意見をほとんど踏まえることなく、国の一方的な方針の下に描かれたものになりました。
中でも、昨年末に示されました、地方交付税などの大幅な減額は、三位一体の改革とは全く関係なく、国の財政事情の悪化を地方にしわ寄せしただけのもので すので、地方の行財政の運営に著しく支障を来すだけでなく、低迷する地方の経済をさらに冷え込ませるおそれも強くなっています。
あわせて国の補助金も、来年度に向けて、1 兆円分の見直しが行われましたが、その内容は、単に補助金を削減しただけで地方に財源の手当てをしていないものや、地方の自主性の拡大にはつながらないものばかりで、本来の改革の目的からは、遠く懸け離れた形になっています。
この三位一体の改革に関しましては、行政サービスの大部分を担っている地方の声を十分に聴いた上で、具体的な改革の全体像を早期に示すよう、昨年の春以 来、繰り返し求め続けてきました。これに対して今回示されました内容は、改革に対する意識のズレといった程度のものではありません。それどころか、それに よるマイナスの影響額は、本県がこれまで取り組んできた財政構造改革の成果を帳消しにした上、市町村も含めた、今後の自治体の運営を不可能にしかねない状 況になっています。
こうしたことから、今後は、このような厳しい状況の中で、事業の見直しを進めていかなければならないことを、まず県民の皆様にご理解をいただかなくては なりません。また、これまでにない危機感の下、県議会や県内の市町村の方々と連携していきますことはもちろん、他の県の知事とのネットワークも活用しまし て、国に対して強く申し入れをしていきます。
あわせまして、とかく地方に対して厳しい目を向けがちな大都市に住む方々に対しましても、このように地方に負担を転嫁する改革が果たして国と地方の在り方にとって、より良いものと言えるかどうかをわかりやすく訴えかけていきたいと考えています。
以上申し上げましたような、国による一方的な地方財政の見直しに伴いまして、平成16 年度の県の予算編成では、当初には想定していなかった規模の財源不足が生じることになりました。
昨年の夏に庁内で行いました政策協議や、来年度の予算の編成方針を議論しました段階では、公債費の増大などによって、150 億円を超える財源の不足が生じると見込まれましたため、予算の見積もりに厳しい限度額を設定することで、抑制型の予算編成に取り組んできました。
しかし、年末になって地方交付税などが予想を超えて減額されることが明らかになりました上、県税の大幅な減少もありましたため、歳出を前年度に比べて300 億円近く減らしたにもかかわらず、236 億円の財源が不足することになりました。
このため、今回はまず、15 年度の2 月補正予算の中で、年度内に完成が見込まれない事業の取りやめや、事務費の節減などによって実質的な減額補正を行いますことで、今年度予定していました減 債基金の取り崩しを見送ることにしました。その上で、16 年度の当初予算では、見送った分も含めました基金の大幅な取り崩しに加えまして、行財政改革を前提にした地方債の発行を拡大することなどで対応することに しています。
しかし、こうした対応策は、応急手当にすぎませんので、平成17 年度以降の予算編成は、極めて困難なものになると考えられます。
このため、国に対して、このような地方の実態を踏まえた見直しを強く求めていくことはもちろんですが、県としましても、今後5 年間に知事部局の職員の数を10 パーセント、400 人余り削減することなどを含みます、行政改革を進めています。あわせまして、私をはじめ、常勤の特別職と教育長の給料を、特別職の報酬などに関します審議 会の答申に沿った額に上乗せをして削減しますとともに、一般職の職員の管理職手当も削減をします。さらに、土地開発公社などを将来的に廃止することを含め ました、11 の公社などの改革の方向性を今年度内に取りまとめることにしています。
こうしたことによりまして、南海地震への備えや、産業の育成など、重要課題への対応をはじめとします県民の皆様の県政に対する期待に、引き続き安定的に応えることができますよう取り組んでいきます。
県民の皆様の行政サービスへのニーズが多様化する一方で、NPO など地域の様々なグループの活動の輪も広がってきています。
こうした中で、今後の行政の在り方や目指すべき地域社会の姿を描くとき
には、これまでのように公共的なサービスをおしなべて行政が担うという形から、地域の皆さんの知恵や力を生かしたものに変えていく方が、かえって、より良いサービスにつながるという視点が欠かせません。
このため、昨年の選挙の際には、住民力という言葉を使って、県民の皆様の力をお借りする仕組みをつくる必要があると訴えてきました。こうしたことは、三 位一体の改革で生じました危機的な財政状況への対応といったこととは別に、安心で暮らしやすい地域をつくっていきます上で、今後の基本になることだと考え ています。
一方、住民の皆さんの力を生かした新たな仕組みづくりを進めていきますためには、県の職員も、県庁の机の上で書類を相手にした仕事をするだけではなく、 積極的に地域に出かけて、県民の皆様とともに、様々な地域活動を担っていく存在にならなければなりません。こうした視点から、今年度は、県内の七つのブ ロックに「地域の元気応援団長」という名前で職員を配置しましたが、その取り組みの中から、公共施設の運営管理や、集落道の整備、さらには地域再生のため のプランづくりなどに、住民の方々が主体的にかかわっていくといった新しい動きが広がってきています。
このほかにも、少子・高齢社会への対応や、南海地震に備えての自主的な防災の組織づくりなど、地域での支え合いの仕組みをつくることは、これからもます ます重要になってきます。このため来年度は、地域の現場に出て、住民の皆さんと共に活動をする職員を50 人に増やしますことで、住民力を生かした取り組みをより具体的に進めていきたいと考えています。
NPO 法人の認証の仕組みが始まって、5 年が経ちました。この間に、県内で認証を受けたNPO の法人は、100 に達するなど、NPO の活動は、これからの地域の支え合いの仕組みを考えていきます上で、極めて重要な存在になってきています。
それだけに、今後は、県が考えた補助や委託の仕組みをNPO に活用していただくといった、これまでのような一方通行の形ではなく、仕事の企画や進め方そのものをNPO の皆さんと共に考えていくといった、いわば双方向型の取り組みが求められていると感じています。
このため、来年度は、NPO の側からも、事業を提案していただきました上で、県と一緒にそれを具体化していく仕組みをスタートさせることにしました。
また、このように住民力を生かした取り組みを進めます一方で、県庁の業務を外部に委託するアウトソーシングに本格的に取り組んでいきますが、このこと は、行政のスリム化やコストの削減だけでなく、雇用の場の拡大といった視点からも重要なテーマです。
このため、出しやすいものから外に出すといったこれまでの考え方を改めて、県庁の仕事のうち、民間に任せられない仕事が一体どれだけあるのかといった視 点に立って、すべての業務を徹底的に洗い直していきます。その上で、民間の力を積極的に活用していくことによりまして、県庁の仕事の在り方を抜本的に改革 していきたいと考えています。
この件に関しましては、すでに昨日、外部の委員によります委員会を立ち上げていますので、目に見える成果をできるだけ早く打ち出していきたいと
思います。
また、このことを地域の雇用の拡大につなげていきますためには、県庁からアウトソーシングした仕事を受け持つことのできる受け皿を育てていく必要がありますので、そのことにも併せて取り組んでいきます。
このように、地域の住民力を生かしますとともに、県庁の仕事のやり方を徹底的に見直すことによりまして、今後の厳しい財政状況の中でも県民の皆様のニーズにきめ細かく対応できますような仕組みづくりに努めていきます。
次に、南海地震への備えをはじめとします、四つの重要課題に関しまして、来年度の取り組みをご説明します。
まず、南海地震への対策ですが、強い揺れと津波から命を守るためには、行政によりますハードとソフトの防災対策だけでなく、県民の皆様一人ひとりの日常からの備えと、地域での支え合いに根差した地域の防災力を高めていかなければなりません。
このため、地震に備えて各ご家庭で何をしていただいたらいいかを紹介した小冊子を県内の全世帯に配布することにしています。あわせまして、地域の自主的な防災活動を支援しますなど、自助、共助に重点を置いた取り組みを進めていきます。
また、昨年12 月に国が策定しました東南海・南海地震の対策のための大綱や、今後示されます基本計画をもとに、津波の到達時間が早いといった本県の実情も踏まえながら、国の特別措置法に基づく推進計画をこの夏には策定します。
あわせまして、学校の施設の耐震化や、水門の整備など、ハードの事業に関しましても、南海地震対策の推進本部を中心に、秋頃を目途に県としましての考え方や進め方の素案を取りまとめたいと考えています。
一方、昨年12 月に、香我美町の鳥越地区に陸上自衛隊の駐屯地が配置されることが決まりました。
先ほど触れました南海地震への備えはもとより、災害の多い本県にとりましては防災対策の観点からも、その意義は大きなものがありますが、今回、正式決定 に至りましたのは、誘致の決議を頂きました県議会の皆様や、共に活動してきました県内の多くの自治体の方々などのご努力の賜物と受け止めています。
今後は、関連道路の整備を含めまして、受入態勢を万全にしますとともに、ソフト面での連携を深めますことで、災害が発生したときの対応など、本県の防災体制の強化につなげていきます。
次に、産業の育成に関しましては、本年度から県内の優れた製品や技術に対して重点的な支援を行いますなど、県内企業のビジネスチャンスの拡大に努めています。
また、カシオ計算機や高知工科大学などと連携して取り組んでいます地域結集型の共同研究では、工科大学の新しい研究棟にクリーンルームを整備しますな ど、研究を進めるための基盤施設が整いましたので、近い将来に事業化に結びつけるという決意を持って取り組んでいきます。
一方、企業の誘致では、企業のニーズに沿いますため、支援策を思い切って拡充してきましたが、その結果、今年度はこれまでに、「なんごく流通団地」と「高知みなみ流通団地」に県内外の6 社の企業に立地していただきました。また、この4 月からは須崎市に誘致しましたエム・セテック株式会社の高知工場が操業を開始します。
あわせまして、今年度中には、平成12 年度から土佐山田町に整備してきました産業団地「高知テクノパーク」が完成します。今後、この分譲に当たりましては、工科大学はもちろん、土佐山田町とも 連携しまして、高度で先端的な技術を持つ企業や、工科大学との共同研究の事業化を目指します県内外の企業の誘致に積極的に取り組んでいきます。
加えまして、工科大学がこの夏にニューヨーク大学と連携して行います、フィルム・スクール、つまり映像の制作を学ぶ夏期大学の開催を支援することにより まして、今後大きな成長が期待されています映像やコンピューター・グラフィックスの分野の産業の創出にも取り組みますとともに、映画のロケを誘致します フィルム・コミッションの設立にも取り組んでいきます。
さらには、頑張っている地元の企業などを支援しますため、県として、こんな応援をしてほしいという、企業や団体からの要望をお聞きする窓口を設けますが、案件によりましては私が同行しまして積極的にトップセールスをしていきます。
一方、地域経済にとってすそ野の広い効果が期待できます観光の分野では、県民の皆様一人ひとりが観光の担い手だという意識や、県民を挙げて、お客様をもてなす心を磨いていくことが大切です。
このため、来年度は、本県が目指す観光の将来像を明らかにします観光ビジョンを広く県民の皆様の参加を得て策定しますことで、観光立県に向けた県民運動的な盛り上がりにつなげていきたいと思います。
また、観光客の誘致と受け入れの前線を担っています観光コンベンション協会では、観光客が増加した分に合わせて、旅行代理店を支援する制度を創設します ほか、高知県においでいただいてからの移動の手段の確保など、誘致と受け入れの態勢を充実していきます。あわせて、民間の企業から新たに職員を受け入れま して、高知でしかできない体験型の旅行商品の発掘や、今ある観光資源に地域の食の魅力やウォーキングコースを組み合わせる提案をしますなど、地域との連携 の強化に向けて体制の整備を図っていきます。
一方、昭和62 年の開業以来、これまで地域の観光と交流の拠点としての機能を果たしてきました、グリーンピア土佐横浪の運営を来月末をもって停止することにしました。
現在、須崎市が施設の取得に向けた検討を重ねられていますので、県としましても、市との連携を取りながら、円滑な移行に向けて取り組んでいきたいと考えています。
雇用問題に対する新たな取り組みとして、高知市の中心部に就職支援相談センターを設置します。
このセンターは、若者を中心に、きめ細かな就職の相談やカウンセリングなどを行いますとともに、国の労働局や高校、大学など、関係の機関とも連携しますことで、雇用のミスマッチの解消にお役に立てればと考えています。
あわせまして、今年度に引き続き、高校の新卒者50 人を1 年間、県の非常勤職員として雇用することにしていますが、県の職員の時間外手当の削減分を充てますことで、県庁の仕事のワークシェアリングをさらに進めていきたいと考えています。
次に、子ども、高齢者、障害者の方々が安心して暮らせる地域を創る取り組みをご説明します。
土佐の教育改革は、7 年が経って2 期目の折り返しの年を迎えます。
これまでの取り組みによりまして、開かれた学校づくりなど改革が進んだとの評価もいただいていますが、その一方で、学力の面や不登校、中途退学の現状には、目に見えた成果が現れていないといったご指摘もあります。
このため、学力の面では、これまでの少人数指導の取り組みに加えまして、来年度からすべての小学校1 年生を対象に、30 人学級を実施します。あわせまして、小学校2 年生と中学校1 年生でも、数校を研究校に位置付けて実施をします。
また、中山間地域の小学校と中学校が隣接している学校では、9 年間を見通した一貫性のあるカリキュラムをもとに、新しいタイプの小中連携教育に取り組んでいきます。
中山間地域を中心に児童生徒の数が減少する中では、多くの友達に囲まれた学校生活など、望ましい教育環境の確保が大切な課題になります。加えまして、義 務教育費の国庫負担制度の見直しの動きなど、教育行政を取り巻く環境も変わってきています。こうしたことを考え合わせますと、最終的には設置者である市町 村が判断すべきことですが、小中学校の統廃合への取り組みも避けては通れません。
このため、学識経験者や教育関係者など有識者による検討委員会を立ち上げまして、小中学校の適正な規模や学校の配置の在り方などについての提言を来年度 中に頂くことにしています。その結果を踏まえまして、市町村が小中学校の統廃合を検討される際の指針を策定したいと考えています。
一方、いじめや不登校、中途退学への対応では、従来の対症療法的な取り組みから発想を転換して、子どもたちが自主的に助け合うピア・サポート活動や、お 互いに協力して様々な問題を克服する心の冒険教育など、人間的な成長やより良い人間関係づくりを促す取り組みを進めてきました。加えまして、今後は保護者 や地域の方々との連携を深めますことで、子どもたちが抱える悩みと不安を気軽に相談できる体制や、ネットワークづくりなどを進めていきます。
さらに、深刻な社会問題になっています児童虐待に関しましても、地域のネットワークを強化しますとともに、妊娠中から母親の子育てへの不安の解消に努めることなどによりまして、虐待そのものの発生の予防に取り組んでいきます。
あわせまして、学校と児童相談所が十分に連携して対応できますよう、県内2 箇所の児童相談所に教員を配置することにしています。
また、人間形成の基礎が培われます就学前の子どもたちへの対応が、ますます重要になってきています。このため、幼稚園と保育所のそれぞれの役割と良さを生かしました共通のカリキュラムを作成しますとともに、職員への研修の充実に取り組みます。
あわせまして、幼稚園と保育所が連携をした公開保育などの意欲的な取り組みを支援しますことで、就学前の教育の充実に努めていきます。
このように、子どもたちの健全な育成に向けた取り組みを進めることと併せまして、高知県こども条例を今議会に提案しています。
この条例案の策定に当たりましては、「みんなで作ろうこども条例委員会」や「高知県こども条例検討委員会」の委員の方々、さらには高校生や保護者の方々 をはじめとします多くの県民の皆様のご参加をいただきまして、共に考える条例づくりに努めてきました。
また、条例案には、県民一人ひとりが、これから、子どもたちとどう向き合っていけばいいのかという理念のほか、自ら考えて行動できる子どもや、夢と希望 を持ち続けることのできる子ども、そして自然や郷土を愛することのできる子どもを育てるために必要なことなどが盛り込まれています。
いじめや不登校、児童虐待など、今の子どもたちを取り巻く深刻な状況の背景には、親をはじめとする大人の視線が、子どもたちに十分に注がれなくなってい る現実があると思います。それだけにこの条例の制定が、大人たち、ひいては社会全体にとって、子どもたちともう一度向き合うきっかけになることを願ってい ます。
高齢者の方々が、できるだけ住み慣れた自宅や地域で自立した生活を送れるようにするためには、介護を必要とする状態にしない介護予防の取り組みが、とても 大切になります。この取り組みは、現在は市町村の手で進められていますが、老化や閉じこもりなどによって心身の機能が衰えた方々の実態の把握が追いついて いないため、必要な方に必要なサービスが適切に提供されていないとか、保健と福祉の連携が十分でないために効果的な取り組みにつながっていないといった課 題があります。
こうしたことから、保健所の職員がモデルとなる市町村に出向きました上で、高齢者の実態を的確に把握するための仕組みづくりや、運動を指導する際の効果 的なプログラムの開発、さらには、保健と福祉の連携のとれた体系的なサービスを提供する仕組みづくりといった先導的な取り組みを市町村と共に進めていくこ とにしています。
また、そうした取り組みを他の市町村にも浸透させますことで、介護が必要な高齢者をできるだけ減らしていきたいと考えています。
一方、介護サービスの分野では、利用者が質の高いサービスを選択できるようにするため、平成17 年度からは、介護サービスの事業者に対して第三者による評価を受けることが義務付けられます。そこで、来年度は、その評価を行う事業を県がモデル的に実施しますことで、制度の円滑な導入につなげていきます。
あわせまして、障害のある方に対しましては、福祉サービスの利用などを継続的に支援できる地域でのケアマネジメントの体制の確保や、視覚障害のある方が 自立して生活できるための訓練への支援の充実を図りますほか、精神の障害で入院されている方々が地域で暮らしていけますよう受け皿となる支援の仕組みづく りを進めていきます。
続いて、資源循環型社会の先進地域を目指す取り組みの一つとしまして、本県の目指すべき姿を示すビジョンづくりを策定の段階から多くの県民の皆様に参加 していただく形で進めています。その上で今年度末には素案をお示ししますとともに、県民の皆様からも幅広くご意見をお伺いして来年度中に策定をする予定で す。
また、資源循環型社会を実現するためには、一人ひとりが、環境にやさしい活動に率先して取り組んでいく必要があります。このため、このビジョンは、各地 域での先進的な環境活動の事例を紹介しますほか、これから取り組みを始めたい、あるいは活動に参加したいといったニーズにも応えますことで、住民の自発的 な参加を促す仕組みづくりに重点を置いたものにしていきたいと考えています。
このように住民が自ら参加して取り組む実践の一つとして、県が2 年間かけて実施しました廃棄物の不法投棄に関します実態調査の結果をもとに、地域の方々が中心となって取り組まれる廃棄物の撤去や防止、さらには美化運動につなげる組織づくりとその活動を市町村と共に支援することにしています。
あわせまして、廃棄物の発生の抑制や資源の有効利用を促進しますため、県内で製造されるリサイクル製品などを県が認定する制度を新たに設けることにしています。
市町村合併では、県内各地の合併に関する協議会で活発な議論が行われています。そうした中、本日、伊野町、吾北村、本川村の三つの町村で合併協定書の調 印式が行われることになりました。今後、それぞれの議会のご決定を受けました後、新しいまちづくりが本格的に始まることになります。また、そのほかの地域 でも、このグループに次いで、順次、合併に向けた議論がまとまってくるものと思われますので、県としても積極的に支援していきます。
特に、来年度の予算では、合併後のまちづくりに向けました「新しいまちづくり支援交付金」を新たに設けることにしています。この交付金は、市町村の数を もとにした基礎額に加えまして、広い面積の中に人口が散在しているといった、本県の特性や、構成する市町村の公債費の格差に着目した加算を行うことにして います。また、準備段階から活用できる制度にしていますので、広域化に対応する新しい自治の仕組みづくりをはじめ、それぞれの地域のニーズに応じて活用し ていただきますことで、新しいまちづくりが円滑に進みますよう期待をしています。あわせまして、県の事業による支援といった面でも、できる限りのお手伝い をしていきます。
さらに、合併特例法の期限を実質的に延長する方向が国から示されたことなどを踏まえまして、これから協議会を立ち上げようという地域に対しましても、円滑に合併協議が進みますよう、支援や助言に努めていきます。
高速でインターネットに接続できる、いわゆるブロードバンドの環境に関しましては、2005 年までに全国で3 千万の世帯からの接続を可能にしようとする国の目標が前倒しで達成されましたことで、これからは本格的に利用の拡大を図る段階になってきます。
しかし、中山間地域など採算性の問題から民間の事業者による自主的な整備が困難な地域を多く抱えます本県では、全国に比べて整備が遅れていますし、地域間での格差も顕著になってきています。
このため今年度は、県内の三つの地域をモデルに、市町村や民間の事業者などの協力も得て、なるべく早く、しかも安い経費でブロードバンドの環境を確保す る方法などを検討してきました。その結果、民間の事業者がサービスを開始するための初期投資を行政が支援する手法などが有効だとの結論が得られましたの で、新たに県単独の補助制度を設けまして、強い意欲を持つ市町村と共に支援することにしました。
この事業を実施する市町村では、大部分のご家庭から、高速でインターネットへの接続が可能になると見込まれます。また、こうした取り組みを通じまして、平成17 年度末までに県内でブロードバンドを利用する世帯の普及率を30 パーセント以上にすることを目指していきます。
昨年1 月に設置しました県立大学の改革検討委員会では、様々な視点から大学の在るべき姿を議論していただいていますが、この17 日には、学部と学科の再編に関するご提案や、高知女子大学の共学化に関する論点の整理などを含みます中間報告を頂きました。今後、この中間報告に対します、県議会でのご議論をはじめ、県民の皆様からのご意見も広くお聴きしました上で、今年の10 月には、最終的な提言を頂くことにしています。
高知医療センターは、来年3 月の開院まで、あと1 年になりました。
この4 月からは県立中央病院と高知市立市民病院の運営を病院組合に移管しますが、それに併せて、両病院の診療科目を見直すことによりまして、救急医療や、母子と小児の医療を充実していきます。
また、県としましても、医療センターのオープンに向けまして、医療施設の整備に関する補助金などの予算を計上しています。
県立病院に関しましては、このたびの15 年度の2 月補正予算で、病院組合に移管します中央病院の借入金の処理を行うことにしています。
あわせまして、2 期10 年にわたります経営健全化計画の成果を踏まえまして、経営面の赤字で生じた短期の借入金は、芸陽病院を除いて、今後各病院の努力で解消します一方、施設整備などに伴って生じました、これまでの長期の借入金は同じく2 月補正予算で一般会計からの支援によって処理することにしています。
さらに、これに伴いまして、経営の状況に応じた給与制度を導入しますための条例改正の議案を提案しています。
農林水産業の分野では、担い手の不足が深刻な課題になっています中、今後の厳しい財政の見通しを踏まえました、昨年夏の政策協議などの議論を通じて、関連 の公共事業などハードの対策を大幅に見直します一方、市町村や関係の団体などとも連携をした担い手確保の取り組みや、経営面などのソフトの対策をより重視 することにしています。
このうち担い手対策では、特に、新規就農者の初期投資の負担を抑えますため、遊休ハウスをあっせんしていく仕組みをつくりますほか、技術面では、一定規 模の経営を前提にした実践的な研修や、地域の人材を生かしたサポートの強化といった市町村の取り組みも支援をすることにしています。あわせまして、市町村 や農協中央会など関係の機関で構成します新規就農者を支援するためのネットワークが発足しましたので、今後は、こうした取り組みを一体的に進めていきま す。
一方、林業では、担い手の高齢化が著しくなっています。このため、学校を卒業する予定の若者や林業への転業を考えている方々に対するPR や体験研修を実施しますことで、若い新規就業者の確保に努めますほか、他の産業で働く方々の臨時的な就業を促す取り組みも進めます。また、就業者の技術の レベルに合わせたメニューの多様化や自主的な企画を取り入れた研修の充実などによりまして、質の高い担い手の育成と確保に取り組んでいきます。
また、漁業では、県外からのいわゆるI ターンの方に限定してきました支援策の対象者をU ターンや地元の後継者にまで広げますとともに、低利の融資など幅広い仕組みづくりを行いますことで、後継者が就業しやすい環境を整えることにしています。
あわせまして、担い手を育成する上では、収入の確保といった観点から、例えば、林業と農業だけでなく、建設業をも組み合わせて捉える見方や、生活環境な どの受け皿の整備も忘れてはなりません。特に、県内の雇用情勢そのものが低迷を続けます中、担い手の確保と雇用対策とを一体のものとして捉えますと同時 に、受け入れを担う市町村などとも積極的に連携をしながら、今後とも対策の充実を図っていきます。
農業の分野では、今後とも本県の強味である園芸農業の振興にさらに重点化を図っていきますが、その際には、農業団体や農業者自らが主体的に課題の解決に取り組んでいただかなくてはなりません。
このため、今年度からはJA が主体となって、地域ごとの園芸戦略を推進する会議を新たに設置しますとともに、県全体の共通の課題解決に向けまして、県レベルの戦略推進会議も立ち上げ ました。今後は、こうした関係者自らの手によります課題の解決に向けた具体的な取り組みを積極的に支援していきます。
また、園芸農業の生産基盤の整備を進めますため、来年度からは、レンタルハウスの整備事業を大幅に見直しまして、意欲を持つ農業者を対象に、経営規模の拡充と強化を重点的に支援していきます。
こうした中、県内のJA グループが設置します農産物安全検査センターがこの4 月から稼働します。
このセンターは、様々な農薬の成分分析をする機能を持ちます、全国的にも進んだ検査施設ですので、今後は、こうした県内の農産物の安全性を確保する取り組みを、県としても積極的に市場や消費者にPR しますことで、消費地の信頼を高めますとともに、販売の拡大にもつなげていきます。
一方、県の組織では、これまでの普及センターと耕地事務所を統合しまして、経営や技術の面での課題にソフトとハードの両面から一体的に対応できる体制に します。また、その中でも普及部門では、農業技術センターに新たに配置します専門技術員との連携を充実させますとともに、環境にやさしい農業への対応や、 経営指導の強化など、園芸農業により重点を置いた体制を整えることにしています。
昨年4 月、全国に先駆けて導入しました森林環境税は、地方による積極的な自主課税の取り組みとして全国的に注目を浴びました。このため、来年度から導入を予定しています岡山県など多くの自治体に検討を促すきっかけになりました。
この森林環境税を使って、今年度は「こうち山の日」の制定をはじめ、森林の保全に県民参加の機運を高めていく活動や、森林の役割を維持するための強度の間伐などに取り組みました。このうち、「こうち山の日」の制定記念の活動には2 万5 千人を超える県民の方々に参加をいただきますなど、順調なスタートを切ることができました。
来年度は、基金の運営委員会のご意見を踏まえまして、新たに森の情報発信事業や、ボランティアによります森林保全の取り組みを支援していきますとともに、こうした本県の取り組みが、まずは四国全体に広がりますよう努めていきます。
また、森林の適正な整備を進めますため、引き続き間伐の推進に積極的に取り組んでいきます。あわせまして、資源を循環的に利用しようとする森林では、森 林所有者が共同して整備を行います、いわゆる団地化を進めますとともに、その団地に重点的に作業道などの基盤を整備しますことで、低いコストで効率よく木 材を生産する態勢を整えていきます。
一方、森林の資源を有効に活用して、林業や木材産業を振興する観点からは、木材の販売や流通に関します、いわゆる川下の対策を強化していかなくてはなり ません。そのため、製材品の共同配送や共同販売を行う仕組みづくりや、産地と県外の大消費地とを結んだ販売活動を積極的に支援しますほか、木造住宅の建築 や、木材の公共的な事業への利用を一層進めていきます。さらには、園芸農業用のハウスで燃料として使います木質バイオマスの研究など、新規の需要の開拓に も取り組んでいきます。
漁業に関しましては、国際的な面も含めました産地間の競争がますます激しくなります中で、漁業協同組合などの組織も、より競争力のある経営体への脱皮が 早急に求められています。このため、これまで漁協の合併には関係団体とともに積極的に取り組んできましたが、ここ数年を見ますと、芸東地域や幡多地域で進 捗がありましたものの、全県的には、組合員の保守的な意識や漁協ごとの財務状況の違いが障害となりまして、なかなか進んでいないのが実態です。
しかし、金融制度の改革などを背景に、系統の金融機関に対しましても、市中銀行と同様の資本の増強が求められるといった、厳しい環境を考えますとき、県 内の漁協を七つに統合するという、これまでの目標そのものを根本的に見直しますことで、経営感覚に根差した力強い組織をつくり上げる時期に来ているのでは ないかと受け止めています。
このため、来年度以降は、県内の漁協を一つに統合する構想に移行しますとともに、その早期の実現に向けまして、積極的な働きかけを行っていきます。
また、本県の近海かつおの一本釣漁業は、「土佐の一本釣り」として全国的にも知られていますし、高知の文化や観光資源としても大きなインパクトを持って いますが、それとともに若者の大切な雇用の場としても長らく本県の漁業の中核的な役割を担ってきました。
しかし、魚価の低迷や食生活の多様化などの影響を受けて、厳しい経営を余儀なくされてきました結果、現在では、漁船の老朽化に伴いまして、鮮度と漁獲量 の面で他の地域との競争に勝てる力を失いつつあります。このため、このままでは、土佐の伝統文化でもある、かつおの一本釣りの灯が消えてしまうことが懸念 されています。
こうした中、土佐のかつおのブランドを守りますためには、一定規模の船団を確保しますことで、その連携によって地域間での競争に勝ち抜くしか方法はない と考えています。ただ、今やそれぞれの経営体の自助努力だけでは新しい船の建造さえままならないといった実態にありますことから、県と関係の団体が一体に なりました漁船のリース事業を導入することにしました。
この事業を通じまして、近海かつおの一本釣漁業を維持しますとともに、本県の水産業の底上げを図っていきたいと思います。
県が発注します公共事業の入札や契約、さらには企業の技術力などの評価の在り方を検討するための委員会を先月発足させました。
この委員会は、建設業を経済政策に位置付けますことで、技術と経営に優れた企業が成長していける環境を整えることを目的にしています。また、委員会の審議を公開しますことで、検討の過程を透明にしています。
当面は、低入札価格調査制度や、企業の技術力の評価と発注の方法を優先的に検討していただきました上で、来月末を目途に中間報告をいただく予定です。
先月、安芸市の協同組合サンモールと、宿毛佐伯フェリーを運航していました宿毛観光汽船株式会社が相次いで破産するという厳しい現実がもたらされました。
それぞれ、長引く不況の中で、厳しい経営を強いられながらも頑張ってこられましたが、最終的に事業の断念を決断されるという残念な結果になりました。
サンモールに関しましては、県の貸し付けた高度化資金の残額が多額に上りますことから、今後は可能な限り債権の回収に努めていきますが、その一方で営業 の継続を希望される組合員のためには、安芸市や商工会議所と連携をとりながら対応策を検討していきます。
また、宿毛と佐伯間のフェリーは、九州と四国の西南地域とを結ぶ重要な航路ですので、地域経済だけでなく、本県の観光振興などにも重要な役割を果たして きました。こうしたことから、今後とも宿毛市や商工会議所など関係の方々で構成します対策協議会や、フェリーを利用しています企業などと連携をしまして、 航路の確保に向けた対応策を探っていきます。
鎌井谷ダムからの農業用水の利用をめぐる問題では、利水を計画していました区域のうち、水利権の無い区域の新たな水源を確保しますため、昨年の11 月から冬の渇水期を中心とした地下水の調査を行っていますが、間もなく、その調査結果がまとまることになっています。県としましては、この結果を十分に検 討しました上、地域の皆様からもご意見をお聴きしまして、取水のための井戸や配管など、必要な工事の実施につなげていきたいと考えています。
続きまして、今回提案しました議案をご説明します。
まず、予算案は、平成16 年度高知県一般会計予算など27 件です。
このうち、平成16 年度の一般会計予算は、先ほども申し上げました重要課題などへの対応を中心に、およそ4 ,820 億円を計上しています。
また、平成15 年度の一般会計補正予算は、病院事業会計への補助金の増額や、国の内示額の決定に伴って不用と見込まれます額の調整など、およそ21 億円を増額するものです。
条例議案は、高知県こども条例議案など31 件です。
その他の議案は、高知県立障害者スポーツセンターの指定管理者の指定に関する議案など9 件です。
報告議案は、高知県が当事者である訴えの提起の専決処分報告の1 件です。
以上をもちまして、議案に関しましての私からの説明を終わります。
何とぞご審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。

3 議案

1 議 案 関 係

事 件 の

番  号

件                名
 

議決結果
 
議  決

年 月 日

第 1 号
 

平成16年度高知県一般会計予算 
 

修正議決
 

16.3.18
 

第 2 号
 

平成16年度高知県給与等集中管理特別会計予算
 

原案可決
 


 

第 3 号
 

平成16年度高知県用品等調達特別会計予算
 


 


 

第 4 号
 

平成16年度高知県土地取得事業特別会計予算
 


 


 

第 5 号
 

平成16年度高知県災害救助基金特別会計予算
 


 


 

第 6 号
 

平成16年度高知県母子寡婦福祉資金特別会計予算
 


 


 

第 7 号
 
平成16年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計

予算


 


 

第 8 号
 
平成16年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会

計予算


 


 

第 9 号
 

平成16年度高知県農業改良資金助成事業特別会計予算
 


 


 

第 10 号
 

平成16年度高知県県営林事業特別会計予算
 


 


 

第 11 号
 
平成16年度高知県林業・木材産業改善資金助成事業特別

会計予算


 


 

第 12 号
 
平成16年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計予



 


 

第 13 号
 

平成16年度高知県流域下水道事業特別会計予算
 


 


 

第 14 号
 

平成16年度高知県港湾整備事業特別会計予算
 


 


 

第 15 号
 

平成16年度高知県高等学校等奨学金特別会計予算
 


 


 

第 16 号
 

平成16年度高知県電気事業会計予算
 


 


 

第 17 号
 

平成16年度高知県工業用水道事業会計予算
 


 


 

第 18 号
 

平成16年度高知県病院事業会計予算
 


 


 

第 19 号
 

平成15年度高知県一般会計補正予算
 


 


 

第 20 号
 

平成15年度高知県土地取得事業特別会計補正予算
 


 


 

第 21 号
 
平成15年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計

補正予算


 


 

第 22 号
 
平成15年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会

計補正予算


 


 

第 23 号
 

平成15年度高知県県営林事業特別会計補正予算
 


 


 

第 24 号
 

平成15年度高知県流域下水道事業特別会計補正予算
 


 


 

第 25 号
 

平成15年度高知県港湾整備事業特別会計補正予算
 


 


 

第 26 号
 

平成15年度高知県高等学校等奨学金特別会計補正予算
 


 


 

第 27 号
 

平成15年度高知県病院事業会計補正予算
 


 


 

第 28 号
 

高知県こども条例議案
 

継続審査


第 29 号
 
高知県立塩見記念青少年プラザの設置及び管理に関する条

例議案

原案可決


 

第 30 号
 
地方自治法第203条に規定する者の報酬、期末手当、費用弁償等に関する条例及び知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案
原案可決
 

16.3.18
 

第 31 号
 

職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 32 号
 
地方独立行政法人法等の施行に伴う関係条例の整備に関す

る条例議案


 


 

第 33 号
 
国立大学法人法等の施行に伴う関係条例の整備に関する条

例議案


 


 

第 34 号
 

職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 35 号
 
議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する

条例の一部を改正する条例議案


 


 

第 36 号
 

高知県税条例等の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 37 号
 
高知県消防法関係手数料徴収条例の一部を改正する条例議



 


 

第 38 号
 
地方自治法第8条第2項の規定による町としての要件に関

する条例の一部を改正する条例議案


 


 

第 39 号
 
高知県衛生試験等手数料等徴収条例の一部を改正する条例

議案


 


 

第 40 号
 
高知県立幡多高等看護学院の設置及び管理に関する条例及び高知県立総合看護専門学校の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例議案

 


 

第 41 号
 

結核診査協議会条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 42 号
 

高知県手数料徴収条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 43 号
 

保健所使用料等徴収条例の一部を改正する条例議案
 


 

  〃
 

第 44 号
 
高知県地域農業改良普及センター設置条例の一部を改正す

る条例議案


 


 

第 45 号
 

高知県特別会計設置条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 46 号
 
高知県建設業法関係手数料徴収条例の一部を改正する条例

議案


 


 

第 47 号
 

高知県都市計画審議会条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 48 号
 

高知県港湾施設管理条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 49 号
 
高知県立海岸緑地公園の設置及び管理に関する条例の一部

を改正する条例議案


 


 

第 50 号
 
企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正

する条例議案


 


 

第 51 号
 
公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議



 


 

第 52 号
 

高知県立学校授業料等徴収条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 53 号
 
高知県高等学校定時制課程及び通信制課程修学奨励資金貸与条例及び高知県高等学校等奨学金の貸与に関する条例の一部を改正する条例議案

 


 

第 54 号
 

高知県スポーツ振興審議会条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 55 号
 

高知県警察手数料徴収条例の一部を改正する条例議案
 


 


 

第 56 号
 
高知県警察の設置及び定員に関する条例の一部を改正する

条例議案


 


 

第 57 号
 
高知県中小企業従業員住宅の貸付け等に関する条例を廃止

する条例議案

原案可決
 

16.3.18
 

第 58 号
 
高知県立定時制通信制教育センター設置条例を廃止する条

例議案


 


 

第 59 号
 
高知県立障害者スポーツセンターの指定管理者の指定に関

する議案


 


 

第 60 号
 

権利の放棄に関する議案
 


 


 

第 61 号
 

県有財産(高知テクノパーク)の処分に関する議案
 


 


 

第 62 号
 
県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に

関する議案


 


 

第 63 号
 
県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に

関する議案


 


 

第 64 号
 
県が行う土木その他の建設事業に対する市町村の負担の一

部変更に関する議案


 


 

第 65 号
 

包括外部監査契約の締結に関する議案
 


 


 

第 66 号
 
国分川河川激甚災害対策特別緊急事業に伴う土讃線土佐大津・土佐一宮間国分川橋りょう改良工事委託に関する協定の一部を変更する協定の締結に関する議案

 


 

第 67 号
 
唐浜地区経営体育成基盤整備用水トンネル工事請負契約の

締結に関する議案


 


 

第 68 号
 

高知県監査委員の選任についての同意議案
 

同  意
 


 

第 70 号
 

高知県監査委員の選任についての同意議案
 


 


 

第 71 号
 

高知県教育委員会の委員の任命についての同意議案
 


 


 

第 72 号
 

高知県収用委員会の委員の任命についての同意議案
 


 


 

報第1号
 

高知県が当事者である訴えの提起の専決処分報告
 

承  認
 


 
議発

第 1 号

高知県うみがめ保護条例議案
 

原案可決
 
  

 
議発

第 2 号

劣化ウラン兵器の使用禁止を求める意見書議案
 


 
  

 
議発

第 3 号
地方交付税の大幅削減を中止し、真の地方分権型社会の構築に向けた三位一体の改革を求める意見書議案

 


 
議発

第 4 号

市町村国民健康保険の運営改革に関する意見書議案
 


 


 
議発

第 5 号
緊急地域雇用特別交付金事業の改善・継続等を求める意見書議案

 
  

 
議発

第 6 号

65歳まで働ける雇用環境の整備を求める意見書議案
 


 
  

 
議発

第 7 号

マンション対策の充実強化を求める意見書議案
 


 


 
議発

第 8 号
北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書議案

 


 
議発

第 9 号
 
教育基本法の改正を求める意見書議案
 


 
  

 
議発

第 10 号
保険料の引き上げ・給付の削減など年金改悪をやめ、安心

できる年金制度を確立するよう求める意見書議案

否  決
 
  

 

 2 請 願 関 係

事 件 の

番  号

件                名
 

議決結果
 
議  決

年 月 日

請第3号
 

3歳までの乳幼児の通院医療費無料化について
 

採  択
 

16.3.18
 

請第7号
 
子どもたちを連れ去りや痴漢などから守るために携帯用防

犯ブザーの貸与や補助制度の創設を求める請願について


 


 

請第8号
 

高知県こども条例議案について
 


 


 

 3 可決された意見書

劣化ウラン兵器の使用禁止を求める意見書

イラク戦争では、1991年の湾岸戦争に引き続いて、大量の劣化ウラン兵器が使用された。米英軍は大量の劣化ウランを、対戦車砲やバンカーバスター、精密誘導弾、巡航ミサイルなどに使用し、イラク全土にまき散らした。
半減期45億年の放射性物質ウラン238=劣化ウランは安価で重いために弾頭に多用され、戦車の装甲を貫通し内部の人間を焼き尽くす兵器として恐れられ ている。これが戦場で使用される際には、劣化ウランが細かいチリとなって大気中に拡散し、呼吸によって人間の肺に取り込まれたり、地下水を汚染して長期に わたって農作物を汚染することになると考えられている。
湾岸戦争後、イラクの人々や米軍の帰還兵、その子供たちに広がった健康被害の原因と推測され、国連の人権小委員会でも核兵器などとならぶ非人道的兵器として使用禁止決議が採択されている。
無差別に被害を与え、将来に生まれてくる子供たちにまで被害が及ぶ劣化ウラン兵器は、まさに悪魔の兵器というべきものである。当議会は、ヒロシマ・ナガサキ
の悲惨な体験を持ち、被爆医療で高い水準を持つ日本こそが、劣化ウラン禁止の先頭に立ち、汚染の調査、医療支援などに積極的に取り組むべきだと考える。
よって、国におかれては、次の事項について実現されるよう要望する。

1 劣化ウラン兵器の保有、使用を行わないこと。

2 劣化ウラン兵器禁止の立場を明確にし、すでに保有する国に対して廃棄を促すこと。

3 過去に使用された劣化ウラン兵器の影響について調査し、必要な医療支援を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫


衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
外務大臣
防衛庁長官

地方交付税の大幅削減を中止し、真の地方分権型社会の構築に向けた三位一体の改革を求める意見書

国が進める三位一体の改革は、初年度となる平成16年度の姿を見れば、1兆円あまりの国庫補助負担金の廃止・縮減に対し、税源移譲はその半分に満たないば かりか、地方の貴重な一般財源である地方交付税及び臨時財政対策債を、平成15年度に比べ12%、3兆円近くも削減しており、結果として地方の実質的な一 般財源の比率は大幅に低下するなど、地方の裁量と責任を高めるという本来の改革の趣旨とは、ほど遠いものである。
国から促されるまでもなく、当県では、国をはるかに上回る歳出の見直しや職員の削減、さらには全国初の森林環境税の創設による財源の確保などにも取り組 んできている。平成16年度の県予算も、三位一体の改革による影響や少子高齢社会の進行を見据え、財政構造の抜本的な見直しを念頭に置いた改革を図った結 果、5年連続のマイナスとなっている。
こうした努力にもかかわらず、今回の県予算における財源不足の額は、当初予算の比較で195億円に上る地方交付税等の圧縮の結果、236億円にも上って いる。このような巨額の財源不足が突如としてもたらされることは、自主財源に乏しい当県のような地方公共団体においては、自助努力による対応の限界を超 え、行政運営に直ちに支障が生ずることとなるばかりか、公共経済の果たす役割の大きさを考えれば、仮にこの規模の財政支出を一気に圧縮した場合には、低迷 が続く地域経済をさらに冷え込ませる結果を招くおそれが極めて強い。
現在の地方の債務は、国が先導して地方の協力を求める形で公共事業や地方単独事業の積極的な実施による景気対策を進めてきた結果でもある。
こうした経緯を無視して、地方が甘えの意識を持っているかのような一方的な議論により、なし崩し的な地方交付税等の削減を進めることに対しては、強い疑念を抱かざるを得ない。
また、こうした方針の下に地方財政の改革に臨もうとするのであれば、国民にその影響を十分に説明すると同時に国においても相応の徹底した歳出削減を行うべきである。
少子高齢化が進む中、国民の安心を支える福祉や、将来の我が国を支える人材の教育といった行政の根幹を最先端で担っているのは地方公共団体である。ま た、地方は、環境の保全のために必要な森林の整備や、食の安全が課題となる中、安全・安心な農林水産物の供給に努めていることなどを忘れてはならない。
よって、国におかれては、次の事項について実現されるよう強く要望する。

1 三位一体の改革を進めるに当たっては、その最終的な姿を早急に明確にするとともに、地方の意見を十分に聞く機会を設けること。

2 地方公共団体が法令等により義務づけられた事務・事業や、標準的な行政サービスを担っている以上、地方交付税の大幅削減を中止し、地方交付税の財源保 障と財政調整の機能を一体のものとして保持するとともに、必要となる総額を適切に確保し、地方交付税を充実するなど特段の配慮を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 様
財務大臣
経済財政政策担当大臣
 

市町村国民健康保険の運営改革に関する意見書

国民医療費は、既に31兆円を超え、老人医療費の右肩上がりによる老健拠出金も大幅にふえ、健康保険財政は赤字運営を余儀なくされている実情にある。
このような中で、市町村国民健康保険は皆保険制度発足当時と異なり、失業者・年金受給者・低所得者などが多くなり、経済や高齢化の影響をもろに受け、被 保険者は国民の約4割(5,000万人)となり、運営は厳しく、この構造的な問題の解決のための医療保険制度の改革が焦眉の課題となっている。
しかし、医療保険制度の抜本改革は、昨年3月28日の閣議決定による「方針」に基づき議論され、平成20年の実現へ向けて作業が進められているが、市町村国民健康保険の再編・統合についてはこれからの議論とされている。
よって、国民の皆保険制度を維持していくことが、県民の生命と健康を守る上で重要であり、市町村国民健康保険については、当面、次の課題を実現し、保険者機能を充実させることを国並びに県として責任等を明確にすることを強く求めるものである。
1 国は市町村国民健康保険の安定化に向け、構造的な解決を含め、新たな財政支援措置を講じること。
2 各都道府県が、市町村国民健康保険の安定的な保険運営を実施できるための調整力発揮と財政支援策を講じることができるようにすること。
3 実施主体の市町村が、今後も引き続き保険運営・財政責任を持続できるよう措置すること。
4 国民健康保険団体連合会が、今後においても保険者のニーズに合った運営を行い、保険者の共同体としての役割を果たせるよう、都道府県・市町村と の連携や機能強化など三者一体の強化を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長 溝 渕 健 夫


内閣総理大臣
総務大臣 様
厚生労働大臣

緊急地域雇用特別交付金事業の改善・継続等を求める意見書

長期不況とリストラなどによって、失業率5%台、完全失業者350万人となっており、失業者の雇用と生活を守る課題は一刻も猶予できない事態である。
年金・医療・福祉など、社会保障の連続的な制度の変更によって、労働者・国民の生活は一層悪化している。労働者・国民の収入と可処分所得が激減し、消費支出が落ち込み、そのことが長期不況を脱出できない一因になっている。
この長期不況を打開し、景気を回復するためにも、失業者・高齢者の就労要求を実現することは、重要な課題である。ところが、本県の2003年高知職業安 定所発表による有効求人倍率は6月の0.39倍を最低に、最高は12月の0.49倍となっており、失業者が職業安定所に行っても職につけない状況が続いて いる。高齢者は「社会保障・社会福祉を充実させて欲しい」「元気なうちは働き続けたい」と願っているが、高齢労働者の働く場はほとんどない。シルバー人材 センターも、臨時的・短期的または短時間の「生きがい」対策に限られており、生活のために働きたい高齢者の就労要求を充足するものとなっていない。失業者 や高齢者の就労要求を実現し、戦後最悪の雇用・失業状況を打開するには、公的就労事業が不可欠となっている。
政府は「30万人の雇用創出」を掲げ、2,000億円の「緊急地域雇用特別交付金」(平成11~13年度)事業を実施した。その後も地方議会での意見書 採択が大きな力となって、2002年から2005年3月まで緊急地域雇用創出特別交付金(3,500億円、補正で400億円追加)が実施されているが、予 算規模が小さいこと、「6カ月雇用」や事業種目が限定されていることなどによって、十分活用されていない状況にある。
雇用情勢が悪化したまま推移すれば、一層住民の暮らしが脅かされ、景気回復も困難となり、地域経済が崩壊しかねない。
よって、国におかれては、次の事項を実現されるよう強く要望する。

1 「緊急地域雇用創出特別交付金」を大幅に増額するとともに、事業内容の改善と運用緩和によって、各自治体が有効に活用できるよう改善し、2005年度以降も事業を継続すること。
2 失業者・高齢者に対する緊急の就労事業をつくること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


高知県議会議長 溝 渕 健 夫

内閣総理大臣
厚生労働大臣 様

65歳まで働ける雇用環境の整備を求める意見書

日本は、2007年には総人口の約3人に1人が60歳以上の高齢者となることが見込まれている。我が国の経済社会の活力を維持するためには、意欲と能力が ある限り年齢にかかわりなく働き続けることのできる社会の実現を図り、できるだけ多くの高齢者が経済社会の支え手としての役割を果たしていくことが必要不 可欠となっている。しかしながら、我が国において、何らかの形で65歳まで働ける場を確保している企業の割合は全体の約70%、そのうち希望者全員が65 歳まで働ける場を確保している企業は全体の約30%にとどまっている。また、現下の厳しい雇用失業情勢では、中高年齢者はいったん離職すると再就職は大変 困難な状況にある。
 よって、国におかれては、「団塊の世代」の高齢化や厚生年金の支給開始年齢の引き上げなどを踏まえ、高齢者が何らかの形で65歳まで働き続けることがで きるようにするため、次の事項に示すような定年年齢の引き上げや継続雇用制度の義務化を初めとする法的整備や再就職促進策などの高齢者の雇用環境整備等、 所要の措置を講じるよう強く要望する。

1 厚生年金の支給開始年齢引き上げを踏まえ、定年年齢の引き上げ、または原則希望者全員を対象とする継続雇用制度の導入を企業に義務づけるように高年齢者雇用安定法の改正を行うこと。
2 厳しい経営環境等を考慮し、労使双方の意見に耳を傾け、これらの制度の導入に向けた事業主の取り組みに対する財政上の支援策を講じるなど、円滑な制度の導入・整備に努めること。
3 高齢期には、個々の労働者の意欲、体力等個人差が拡大し、その雇用・就業ニーズも多様化することから、多様なニーズに対応した雇用・就業機会が確保されるよう、短時間勤務の導入や多様就業型ワークシェアリングの導入について支援策を講じること。
4 ハローワークや民間団体、NPOとの連携を図りつつ、職業紹介等の就労に関する相談、就労機会の提供、情報提供等の総合的な就労支援を行う窓口として、シルバー人材センターを活用し、高年齢者をサポートすること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


高知県議会議長 溝 渕 健 夫

 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣  様
 厚生労働大臣

マンション対策の充実強化を求める意見書

マンション(三階建て以上の中高層集合住宅)は、平成14年末の時点で427万戸、約1,100万人の住民が居住し、その数は都市部を中心に毎年増加し、今後は都市部や地方を問わず国民の主要な居住形態となっていくことが予想されている。 
すでに区分所有者の権利や義務を規定した建物区分所有法(昭和37年法律第
69号)があるが、平成13年8月にマンションにおける良好な居住環境の確保等を目的としたマンション管理適正化法(平成12年法律第149号)が施行されたところである。
しかしながら、建物区分所有法やマンション管理適正化法において管理組合や区分所有者がマンション管理の主体であることを規定しているにもかかわらず依然 無関心な者がいること、一定の業務水準に達していないマンション管理業者がいることなどにより、必ずしも適正な管理運営が確保されていないマンションがあ ることがマスコミ報道などでも明らかにされている。
もう一つの問題点は、マンションが都市における最も効果的な土地利用であり、かつ一つの地域や地区に相当するコミュニティーであるにもかかわらず、電気・ ガス・上下水道等のライフライン及び道路、階段、公園等々の共有部分に対する課税や諸費用負担などにおいて、戸建て住宅と比較し、区分所有者が不利な取り 扱いを受けている面があるという指摘があり、これらについての改善が必要である。
よって、国におかれては、ますます増大することが予測されるマンション環境の改善及び区分所有者の権利と福祉が消費者保護の観点から確立されるよう、次のマンション対策について一層の充実強化を強く求めるものである。

1 マンション管理の適正化をさらに推進するため、国及び地方公共団体は、管理組合や区分所有者への必要な情報提供や相談対応等の支援体制の一層の充実 を図ること。
2 大規模修繕や建替えを適正かつ円滑に推進するため、適正な長期修繕計画の策定及び修繕積立金等の積立てを促進する施策を講じること。
3 マンションの管理運営の適正化がさらに図られるよう、指定団体を通じてマンション管理業者に適切な指導を行う等、マンション管理業者の資質の向上に努める こと。
4 マンションの資産価値を維持する観点から、マンション管理組合に対する支援の充実を図るとともに、区分所有者の立場に立ったマンション供給者や管理業者 の育成等に努めること。
5 敷地内の道路、公園及び廊下等の共用部分に関し、地域のコミュニティーとしての利用と負担を踏まえ、当該部分に対する固定資産税等の税及び電力や上下水道敷設について、住民の負担が戸建て住宅と比べ不利にならない取り扱いを図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 高知県議会議長 溝 渕 健 夫

 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣  様
 国土交通大臣

北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書

北朝鮮による拉致被害者5人が24年ぶりの帰国を果たしてから、すでに1年余が経過した。この間、北朝鮮は、「拉致事件があったこと」を公式に認めていながら、被害者の子供たちなどの早期帰国や死亡したとされる被害者に関する情報提供の要請に耳を傾けないばかりか、昨年9月24日の国連総会では「拉致問題は基本的に解決されている」と公式に表明するなど、依然として誠意ある交渉に応じようとしないことは誠に遺憾である

 日本人拉致問題は、北朝鮮が我が国の主権を侵害した国家犯罪であるとともに人道に反する犯罪であり、国連人権委員会においても昨年4月16日、 「北朝鮮の人権状況を非難する決議」が採択され、北朝鮮の無法と非道が公式に認められたところである。同決議においては、日本人や韓国人の拉致事件につい て具体的に言及し、「まだ解決されていない全ての問題を明確、かつ透明な形で迅速に解決すること」を求めており、北朝鮮は、速やかに我が国と国連人権委員 会の要求に応じるべきである。

  よって、国におかれては、被害者家族の帰国実現を初めとする拉致問題の早期解決に向け、外国為替及び外国貿易法の改正に続き、特定の外国船舶の入港制限が できる法律の制定など毅然とした姿勢を取るために必要な法制等の早期整備を進めるとともに、六カ国協議を初めとするあらゆる機会を通じた外交努力を強く要 望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 高知県議会議長 溝 渕 健 夫

 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣        様
 総務大臣
 外務大臣
 内閣官房長官

教育基本法の改正を求める意見書

教育基本法は、昭和22年の制定以来、我が国の教育の大本を示す法規としてその役割を果たしてきたが、今や日本の教育そのものを見直す時期に来ている。

戦後半世紀を経て、国際 社会の変化に伴い日本の社会も大きく変化し、教育は多くの課題を抱えるに至った。青少年の凶悪犯罪に見られるように規範意識や道徳心は希薄化し、学校教育 においては、学校崩壊やいじめ、不登校、学力低下など多くの問題がある。また家庭や地域社会においても教育力の低下が指摘され、今日、教育改革は国民的課 題となっている。

こうした中、平成15年3月、中央教育審議会は文部科学大臣に対して「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」を答申し、教育基本法の改正を提唱している。

しかし、その後の論議は、その重要性に比して不十分なままになっている。

今こそ、将来の日本を担う国際社会に通用する人材の育成や、青少年の健全育成のあり方について、国として真剣に考え、新たな時代にふさわしい日本の教育の方向性を明確に指し示す必要がある。

よって、国におかれては、一切のタブーを設けることなく論議を行い、教育基本法を改正するよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 高知県議会議長 溝 渕 健 夫
 

衆議院議長

 参議院議長       様

 内閣総理大臣

 文部科学大臣

INDEX

1 日 程 ・定例会日程
2 知事提案説明 ・知事提案説明要旨
3 議 案 ・本会議審議の結果