平成16年7月定例会の概要(7月13日(火)-7月26日(月)会期:14日間)
公開日 2014年03月26日
INDEX
1 日 程 | ・定例会日程 |
2 知事提案説明 | ・知事提案説明要旨 |
3 議 案 | ・本会議審議の結果 |
1 日程
7月13日(火)-7月26日(月)(会期:14日間)
第279回高知県議会(7月)定例会日程
月 | 日 | 曜 | 会 議 | 行 事 |
7 | 13 | 火 | 本会議 | 開会、議案上程、知事説明ほか |
14 | 水 | 休 会 | 議案精査 | |
15 | 木 | 〃 | 議案精査 | |
16 | 金 | 〃 | 議案精査 | |
17 | 土 | 休 会 | 休日 | |
18 | 日 | 〃 | 休日 | |
19 | 月 | 〃 | 休日 | |
20 | 火 | 本会議 | 質疑並びに一般質問 | |
21 | 水 | 〃 | 質疑並びに一般質問 | |
22 | 木 | 〃 | 質疑並びに一般質問 | |
23 | 金 | 休 会 | 常任委員会 | |
24 | 土 | 〃 | 常任委員会 | |
25 | 日 | 〃 | 休日 | |
26 | 月 | 本会議 | 常任委員会、委員長報告、採決、閉会 |
●知事提案説明要旨(平成16年7月13日)
本日、議員の皆様のご出席をいただき、平成16年7月県議会定例会が開かれますことを厚くお礼申し上げます。
平成16年度の県政運営は、230億円を超える財源不足という、かつてない大変厳しい予算の下にスタートせざるを得ませんでした。
これを、家計に例えれば、同じ水準の暮らしを続けた場合、貯金を全部取り崩しても、来年は生活の目途が立たなくなるという深刻な状況ですが、その大きな原因は、三位一体の改革の名の下に行われた、地方交付税などの一方的な縮減にほかなりません。
このため、私は、あらゆる機会を通じて、本来は地方分権を進めることが目的であったはずの三位一体の改革が、いかに誤った方向に進んでしまっているかを各方面に強く訴えてきました。
そうした中、6月の上旬に発表された経済財政に関する国の新しい基本方針の中では、地方への3兆円の税源移譲を目指すことや、国庫補助負担金の見直しに当たっては地方の意見を尊重することが明記をされました。
しかし、地方交付税などの見通しは、今回の縮減で既に財政運営に致命的な影響がある、とする地方の主張に対して、地方交付税の総額はさらに減らす必要がある、といった財務省の主張などもあって、今もなお、はっきりとしない状況が続いています。
さらに、こうした財務省の主張だけでなく、経済界やマスコミの一部には、「地方は、いまだに何の努力もしないで無駄遣いばかりしている。これを改めさせるためには地方交付税を減らせば良い。」といった短絡的で誤った認識が根強くあります。
しかし、本県では、議員の皆様もご承知のとおり、数年間にわたります財政構造改革や国体の簡素化、あるいは森林環境税の創設といった形で自主的な努力を積み重ねてきました。
あわせて、国全体では景気が回復に向かっているとは言いましても、地方の経済は、依然として厳しい状況です。特に、本県のように公の経済の果たす役割が 大きいところでは、地方交付税の縮減による財政の規模の縮小が、そのまま県民生活にも大きな影響となって現れてきています。
また、以前から主張していますとおり、地方が担うべき仕事の枠組みを国が法律や政令で決めているという、この国の行政システムを根底から変えない限り、 地方公共団体が担うサービスの財源は、地方交付税による財源保障の仕組みを通じて的確に手当てされなければなりません。したがって、地方交付税だけを減ら せば良い、といった論調に対しましては、今後も断固として反論していきます。
ただ、そうは言いましても、国の借入金が、平成15年度末で700兆円を超えるという、異常な財政状況の下では、地方交付税を削減しようとする圧力は、 ますます強くなることが予想されます。このため、当面は、冒頭に申し上げました230億円を超える財源不足が、さらに拡大しかねない厳しい状況が続いてい かざるを得ないと思われます。
そうした現実のもとで、これまで県が担ってきたサービスや体制をそのまま続けていたのでは、ここ数年のうちに、企業であれば倒産に当たる、いわゆる財政再建団体に転落してしまいます。
そうなりますと、事実上、予算の編成や執行は、国の管理下に置かれて、その指導の下に財政再建を行うことになります。
その結果、例えば、本県が進めています30人学級や、プロスポーツのキャンプの誘致といった、国の基準を超える事業や県が独自に実施している事業など は、縮小や廃止をせざるを得なくなりますので、県民の皆様の暮らしや経済にも大きなダメージを与えることになります。
こうした事態を避けるためには、国の誤った改革の方向を正すべく、地方からの声を上げ続ける必要がありますが、その一方で、現実的な対応も必要になってきます。
すなわち、こうした危機的な状況を県民の皆様にもご理解いただいた上で、足元の財政運営を抜本的に見直していくよりほかはありません。
特に、当面の数年間は、すべての事業をゼロから見直して、「できれば、あった方が良い」といったレベルのものは、原則として断念をするか、凍結をした上 で、県が行う仕事は、「県民生活の根幹を支えるもの」や「県の発展のために不可欠なもの」に限定するくらいの覚悟が必要だと考えています。
あわせて、こうした取り組みを進める中では、これまで削減の中心となってきた投資的な経費だけでなく、経常的な経費の見直しも徹底していく必要があります。
その際には、県が実施しています、様々な補助制度の見直しをはじめ、施設の廃止といった形の見直しなども避けられないと思います。
また、これまでの財政構造改革に加えて、県民の皆様にさらに痛みを求めますからには、職員の人件費の一層の縮減も検討しなければなりません。
今後は、県議会などの場を通じて、県民の皆様にも、その内容を節目節目で明らかにしながら、この財政危機に対応していきたいと思います。
また、国庫補助負担金の改革に関しましては、県議会の皆様から日程面でのご配慮をいただきまして、この15日に開催されます全国知事会議に出席をします が、そこでは、地方として提案する具体案づくりに向けて基本方針を議論することになっています。
補助金の改革に関しては、都道府県によって様々な意見がありますが、国の縛りをなくして地方の自由度を高めるといった根本的な考え方は一致していますので、お互いに議論を尽くして、基本的な方向性を合意したいと考えています。
一方、三位一体の改革の初年度に当たる平成16年度をみますと、1兆円を超える国庫補助負担金の削減に対して、移譲された財源が余りにも少なすぎるという声が、本県だけでなく、多くの地方公共団体から上がっています。
これに対して、国の関係者から、「補助金の改革には、事業そのものを廃止することも含まれているのだから、廃止された財源が、そのまま地方に移譲される とは限らない。」といった考え方が、公然と語られるようになっていますことに大きな疑問を感じています。
こうした三位一体の改革の趣旨に反するようなことが、昨年末と同様に繰り返されるのであれば、改革に対する基本的な評価そのものを見直さなければなりま せんので、こうした問題点についても他県の知事と連携をしながら、強く訴えかけていきたいと思います。
このほど、三つの地域の八つの市町村から、平成の市町村合併としては県内で初めてとなります申請をいただきました。
一つは、伊野町、吾北村、本川村の3町村が、この10月1日に、新たに「いの町」としてスタートしようとするもの、次に、来年1月1日に、鏡村と土佐山 村の地域を高知市に編入するもの、さらに、三つめは、来年2月1日をもって、葉山村と東津野村が、新たに「津野町」としてスタートしようとするものです。
この議会でご承認を頂きましたら、いよいよ新しいまちづくりが本格化することになりますが、関係の皆様方のこれまでのご努力とご労苦に対しまして、心から敬意を表しますとともに、県としましても、全力を挙げて今後の取り組みを支援していきます。
こうした一方で、県内では、合併協議を終えた後に枠組みが崩れる地域も出ています。関係の自治体の方々からは、その原因として、思ったほど住民の皆さん に関心を寄せていただくことができなかった、また、そのことも手伝って、詳しい情報が伝わらないまま判断がなされたのではないか、といったお話を伺いまし た。
しかし、冒頭申し上げました国の姿勢を受けて、市町村の行財政を取り巻く環境は大きく変わっています。県では、この5月に、三位一体の改革を通じた市町 村財政の見通しに関する資料を公表しましたが、この内容を見ますと、今年度、大幅に削減された地方交付税の水準が、仮に来年度以降はそのまま維持できると しましても、今のサービスを続けていけば、財政を調整するための基金が、2年後の平成18年度中には半数以上の市町村で底をつくという試算になっていま す。
このような状況を踏まえますと、今後、合併を進めなければ、住民の皆さんの負担を引き上げることなしに今のサービスを維持していくことは、客観的に見て極めて難しくなると思います。
こうしたことが住民の皆さんに十分に伝わらないまま、合併の枠組みが崩れていく現状に、私も、強い危機感を抱いています。このため、合併に関して県としてもアクセルを踏む、との発言をしました。
もとより、市町村合併は、それぞれの地域の皆さんが自主的に選択するものだという立場を変えるものではありません。
ただ、住民の皆さんに悔いのない判断をしていただきますためには、国と地方の財政状況の悪化や際立った少子高齢化が進む中で、本県の市町村が置かれている厳しい現実をできるだけご理解いただく必要があります。
このため、今後、合併の最終判断をされる市町村の関係者の方々には、住民の皆さんへの説明責任をさらに果たしていただきますことを、また、それ以外の市 町村の方々も、こうした状況の下で、どのようにして地域経営を行っていくのかを、十分検討された上、その内容を住民の皆さんにきちんとお伝えいただきます ようお願いしたいと思います。
県としましても、様々な情報提供を通じてこうした市町村の取り組みを一層支援していきますし、私自身も、積極的に地域に出向いていきたいと思います。
既に、今月の4日、物部村と香北町にお伺いをして、ことここに至った現状を踏まえた上での私の市町村合併に関する考え方を住民の皆さんにお話をしました。
今後とも、私がお話をしたり、意見交換をしたりすることで、合併に向けての理解が少しでも深まるのであれば、できる限り足を運ぶようにしたいと思います。
県庁の業務を外部へ委託するアウトソーシングに関しましては、4月に外部の委員からなります検討委員会で、このことを最初に検討する対象として三つの課が選定されました。
現在、これらの課では、県が直接担うべき仕事がどれだけあるのか、といった視点に立って、業務の洗い出しと課題の整理を行っています。
アウトソーシングの検討に当たりましては、県庁のスリム化やコストの削減を目指しますと同時に、県内に仕事を受け持っていただく受け皿を育てることで雇用の場の拡大につなげていくことも大切です。
こうした県内の事業者の態勢づくりを促していきますためにも、現在行っています作業の結果を踏まえて、どのような業務を民間にお任せしていくのかを秋頃には県民の皆様にお示ししたいと考えています。
また、今後さらに、検討の対象とする部署を増やしていくことで、目に見える成果を少しでも早く導き出していきたいと思います。
南海地震対策では、この3月末に特別措置法に基づいて国の地震防災対策の基本となる計画が決定されました。
この国の計画を踏まえて、県の防災会議で、本県の南海地震対策の基本となります推進計画を作成しました。
さらに、津波による浸水が1メートル以上に達すると予想される地域の事業者の方々には、お客様を津波から避難させるための計画を作成していただきました が、与えられた期間が短かったこともあって、まだ計画ができていない事業者が数多くあるのが現状です。
ただ、この計画があるとないとでは、実際に津波が起こったときの被害の状況が大きく違ってくると考えられますので、まだ計画を作っていない事業者には引き続き作成をお願いすることにしています。
一方、既に計画を作成した事業者の方々には、避難訓練や従業員への防災教育などを行っていただくことで、計画をより実効性のあるものに高めていくように、市町村や消防本部を通じて支援していきます。
海洋深層水の分野では、地域間での競争の激化や、ブームの沈静化といった状況の下、科学的な裏付けの一層の解明などを通じて、健康食品への活用をはじめ、商品の裾野を広げていく必要があります。
このため、平成14年12月から岡山県の林原企業グループや高知女子大学と連携をしまして、海洋深層水に含まれるミネラルを粉末化するといった研究に取り組んできましたが、その結果、このたび、その試作に成功しました。
これが実用化されますと、液体のままではコストの面などから難しかった新たな商品開発や、取水地域に限られていた産業面での利用が、地域を越えて可能になりますなど、海洋深層水を活用したビジネスの輪がさらに広がるものと期待しています。
このため、この粉末とその原料となりますミネラル調整液の商品化に向けた研究や、栄養学的な意義の解明に取り組みますと同時に、県内外の企業や生産者に サンプルを出荷しますことで、新しいビジネスチャンスの開拓にも取り組んでいきたいと考えています。
この5月29日に、高知市帯屋町に高知県就職支援相談センター、通称「ジョブカフェこうち」をオープンしました。
このセンターでは、来所される一人ひとりに対して、きめ細かな相談に応じることができますので、特に若者を中心に気兼ねなく利用していただければと思っています。
今後さらに、来所される方々のニーズをきめ細かく把握しますことで、雇用のミスマッチの解消や就職意識の高揚に努めていきます。
宿毛市と大分県の佐伯市を結ぶフェリーに関しましては、今年1月末に航路が運航停止となった直後から、県と地元が一体となって、航路の再開に向けた働きかけを行ってきました。
この航路は、物流だけでなく、県外からの観光客の呼び込みといった観点からも大変重要な航路ですので、この議会に航路の再開を支援していくための経費の補正予算を提案しています。
今後は、宿毛市をはじめとする地元の市町村や経済界はもとより、大分県などとも協力をしながら、将来にわたって航路が維持されますよう、利用促進の取り組みや、係船料の減免などによる支援を続けていきます。
また、大阪高知特急フェリーが、この夏から、東洋町の甲浦港に寄港したいとの発表をされました。このことは、東部地域の観光振興にもつながる嬉しいニュースですので、東洋町とも連携しまして、フェリー入港のための準備を進めています。
四国横断自動車道は、須崎市から窪川町のうち、須崎新荘・中土佐間の用地取得率が6月末の時点で74パーセントに達していますし、中土佐町では、既に工 事も始まっています。また、中土佐から窪川までの間でも、用地の測量が始まりましたので、順調に進めば、11月頃には用地の交渉に入れるのではないかと考 えています。
一方、高知東部自動車道でも、夜須町で工事が進んでいますので、国土交通省の事務所に県の職員を駐在させますなど、より一層の事業の促進に努めています。
長崎県佐世保市の小学校での事件をはじめ、子どもたちを巻き込んだ痛ましい事件が相次いでいますが、このような事件が繰り返されることがあってはなりません。
このため、本県でも、子どもたちが発する小さな心の叫びやサインを見過ごさない、温かい人間関係にあふれた学校づくりに引き続き取り組んでいきます。
加えまして、学校への不審者の侵入や路上での連れ去りといった、子どもたちの安全が脅かされる事件が全国各地で多発していますので、いざという時に子ど もたち自身が自分の身を守ることができますよう、小学生と中学生に防犯ブザーを携帯してもらうための支援を行うことにしました。
あわせまして、学校だけでなく、家庭や地域の皆さんが連携して取り組む防犯訓練や安全教育など、地域ぐるみで子どもたちを守る仕組みづくりを支援していきます。
また、この件に関しましては、多くの県民の皆様から寄付の申し込みをいただきますなど、子どもたちの安全の確保に対しまして温かいご支援をいただきましたことにこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。
本県では、昨年、全国に先駆けて森林環境税を創設しますとともに、「こうち山の日」を制定して、森林や山を守ることの大切さを広く呼びかけていくための取り組みをスタートさせました。
四国の山は県境を越えて一体的に連なっていますし、その恩恵も4県がおしなべて受けていますので、こうした取り組みは、四国全体が連携することで、より効果的になると思います。
このため、先月開催しました四国知事会議で、4県と国の森林管理局が、四国の森林や山を守るために連携して取り組んでいくことを提案しましたところ、各県の知事からも賛同を得ることができました。
特に、「山の日」の活動は、本県だけでなく、四国4県で取り組んでいきますことで、全国的な関心も高まってくると思いますので、少しでも早く、その成果を全国に情報発信していきたいと考えています。
中山間地域の農地の保全をするため、農家を対象に交付金を支給します直接支払いの制度は、耕作の放棄の抑制や、共同作業を通じた集落機能の維持に、大きな役割を果たしてきましたが、今年度限りの事業となっています。
このため、来年度に向けての政府への要望では、これまでの成果を受けての制度の継続と、小規模な農地が多い本県の実状を踏まえた見直しなどを要請しました。
今後も、市町村や関係の団体と協力をしながら、国土の保全や水源のかん養といった、農業や農村の持つ多面的な機能を守るため、地域がより使いやすい制度となるよう、見直しを訴えていきます。
高知競馬は、新たな赤字を出さないことを条件に事業を継続することにしましてから、1年余りが経ちました。
新しいスタートを切った平成15年度の収支は、ハルウララの全国的なブームによります3月の記録的な売り上げなどもあって、基金への積み立て分を含めて、1億2千万円程度の黒字になりました。
しかし、この黒字は、支出を収入の範囲内に抑えますために、賞金や人件費などの経費を大幅に切り下げた結果生じたものですので、高知競馬の経営が極めて厳しい状況にあることに変わりはありません。
このため、高知競馬の市場を拡大していこうという観点から、このたび、東京の大井競馬と共同で、徳島県藍住町に場外発売所を開設することにしました。
現在、9月下旬のオープンを目指して施設の建設を進めていますが、今後も、関係者と一体となって、こうした経営努力を続けますことで、赤字を出さない事業の運営に努めていきます。
グリーンピア土佐横浪は、昭和62年の開業以来、平成15年度末までの17年間で200万人を超える方々にご利用いただきましたが、このたび、運営をする財団法人が破産に至りました。
県としましても、大変残念な結果で、厳粛に受け止めています。
また、この破産によって、県や金融機関は貸付金の回収が困難になりますので、県民の皆様や関係する方々には大変ご迷惑をおかけすることをお詫び申し上げます。
一方、県が、平成15年度に貸し付けました480万8千円に関して、監査委員からは、違法で不当な貸付けなので、その分の損害を補てんするために必要な措置をとるようにとの勧告がありました。
また、それも含めました平成14年度と15年度の県の貸付けに対して、住民訴訟が起こされています。
これらのことは、大変重く受け止めていますが、県としましては、これまでの経緯からみましても、平成15年度末までは、財団を継続して運営することに十分な公益性があったと考えていますので、今後もそのことを強く主張していきます。
このたび、土木事務所の職員が収賄容疑で起訴されるという事件が起きました。県民の皆様に心からお詫び申し上げます。
今回の不祥事は、これまでにありました発注と受注の関係で起きた贈収賄事件ではなく、県民の皆様に情報を提供するというサービスにからんで出てきています。
つまり、発注の業務を持たない部署でも起こり得る問題ですので、今一度、日々の業務を再点検した上で、こうしたことが二度と起こることのないように努めていきます。
続きまして、今回提案しました議案をご説明します。
まず、平成16年度高知県一般会計補正予算は、先ほどご説明しましたフェリー航路の再開を支援します経費や、子どもたちに携帯してもらう防犯ブザーのための経費など、総額で2億円余りを計上しています。
条例議案は、市町村の合併に伴う高知県議会の議員の選挙区の特例に関する条例議案など17件です。
その他の議案は、高知県が当事者である和解に関する議案など15件です。
このうち、人事に関するものでは、高知県公安委員会委員の竹村維早夫氏の任期が今月22日をもって満了しますので、新たに西山昌男氏を任命することについて同意をお願いするものです。
以上をもちまして、議案に関しましての私からの説明を終わります。
何とぞご審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。
3 議案
1 議 案 関 係
事 件 の 番 号 |
件 名 |
議決結果 |
議 決 年 月 日 |
第 1 号 |
平成16年度高知県一般会計補正予算 |
原案可決 |
16.7.26 |
第 2 号 |
市町村の合併に伴う高知県議会の議員の選挙区の特例に関 する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 3 号 |
土佐郡本川村、吾川郡伊野町及び同郡吾北村の廃置分合に 伴う関係条例の整理に関する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 4 号 |
高知市、土佐郡鏡村及び同郡土佐山村の廃置分合に伴う関 係条例の整理に関する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 5 号 |
高岡郡東津野村及び同郡葉山村の廃置分合に伴う関係条例 の整理に関する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 6 号 |
保健所の位置、名称及び所管区域に関する条例の一部を改 正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 7 号 |
高知県福祉事務所設置条例の一部を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 8 号 |
高知県地域農業改良普及センター設置条例の一部を改正す る条例議案 |
〃 |
〃 |
第 9 号 |
高知県土木事務所設置条例の一部を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 10 号 |
高知県道路占用料徴収条例の一部を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 11 号 |
高知県税条例の一部を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 12 号 |
過疎地域等における県税の課税免除に関する条例及び半島振興対策実施地域における県税の不均一課税に関する条例の一部を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 13 号 |
高知県立こどもの森の設置及び管理に関する条例の一部を 改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 14 号 |
高知県立高等技術学校の設置及び管理に関する条例の一部 を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 15 号 |
高知県建設業法関係手数料徴収条例の一部を改正する条例 議案 |
〃 |
〃 |
第 16 号 |
高知県風致地区内における建築等の規制に関する条例の一 部を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 17 号 |
高知県建築士法施行条例の一部を改正する条例議案 |
〃 |
〃 |
第 18 号 |
高知県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条 例議案 |
〃 |
〃 |
第 19 号 |
高知県が当事者である和解に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 20 号 |
町村の廃置分合に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 21 号 |
市村の廃置分合に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 22 号 |
町村の廃置分合に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 23 号 |
町の属すべき郡の区域に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 24 号 |
公平委員会の事務の受託の廃止に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 25 号 |
公平委員会の事務の受託の廃止に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 26 号 |
公平委員会の事務の受託の廃止に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 27 号 |
高知県立塩見記念青少年プラザの指定管理者の指定に関す る議案 |
原案可決 |
16.7.26 |
第 28 号 |
高知県病院事業欠損金の資本剰余金による処理に関する議 案 |
〃 |
〃 |
第 29 号 |
県有財産(室戸広域公園事業用地)の取得に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 30 号 |
高知県高速漁業取締船建造工事請負契約の締結に関する議 案 |
〃 |
〃 |
第 31 号 |
浦戸湾東部流域下水道高須浄化センター水処理施設設備工 事委託に関する契約の締結に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 32 号 |
梼原町特定環境保全公共下水道根幹的施設の建設工事委託 に関する契約の締結に関する議案 |
〃 |
〃 |
第 33 号 |
高知県公安委員会の委員の任命についての同意議案 |
同 意 |
16.7.13 |
報第1号 |
平成15年度高知県電気事業会計決算 |
継続審査 |
16.7.26 |
報第2号 |
平成15年度高知県工業用水道事業会計決算 |
〃 |
〃 |
報第3号 |
平成15年度高知県病院事業会計決算 |
〃 |
〃 |
277第28号 |
高知県こども条例議案 |
修正議決 |
〃 |
議発 第 1 号 |
あったか高知観光条例議案 |
原案可決 |
〃 |
議発 第 2 号 |
議員を派遣することについて議会の決定を求める議案 |
〃 |
〃 |
議発 第 3 号 |
介護予防対策の拡充を求める意見書 |
〃 |
〃 |
議発 第 4 号 |
あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律並びに関係法令の遵守に関する意見書 |
〃 |
〃 |
議発 第 5 号 |
公共工事における建設労働者の適正な労働条件確保等に関する意見書 |
〃 |
〃 |
議発 第 6 号 |
農政の改革に関する意見書 |
〃 |
〃 |
議発 第 7 号 |
犯罪被害者の救済と被害回復制度の拡充に関する意見書 |
〃 |
〃 |
議発 第 8 号 |
年金「改革」法の実施を中止し、年金制度の充実を求める意見書 |
否 決 |
〃 |
2 請 願 関 係
事 件 の 番 号 |
件 名 |
議決結果 |
議 決 年 月 日 |
請第1号 |
障害のあるすべての子供たちの豊かな発達を保障する教育 条件整備を求める請願について |
採 択 |
16.7.26 |
3 可決された意見書
我が国は、団塊の世代が65歳以上になる今後10数年の間に、急速に人口の高齢化が進む。そうした中で、目指すべき社会の姿は「元気な高齢者が多い社会」であり、高齢者が健康を保持し、生涯にわたって生き生きと暮らせる社会を築くことが重要な課題である。
ところが、平成12年4月の介譲保険施行後の状況を見ると、スタート時の要介護認定者が約218万人から平成15年10月には約371万人へと約7割増 加し、高齢者に占める要介護認定者の割合も当初の10%から15%へと上昇している。特に看過してならないことは、軽度の認定者の増大(全体の伸び率 70%に対し、要介護度I115%、要支援90%の増加)と、軽度の人ほど重度化している割合が高いということである。
こうした観点から、高齢者が生涯にわたって生き生きと暮らすためには、これまでも力が入れられてきた健康増進・疾病予防のさらなる拡充・強化と併せて、要介護状態にならないようにするための介護予防策が一層の重要性を増している。
介護保険制度は施行後5年を目途として制度全般に関する必要な見直し等を行うこととされているが、その際、現行制度における要支援や要介護度Ⅰの軽度の 方々の健康増進策の強化を図るとともに、認定外の虚弱の方々を要介護状態にさせないよう新たな介護予防サービスを創設するなど、介護予防対策に全力を上げ るべきである。
さらに、国におかれては、我が国の高齢化のピーク時を視野に入れて、「介護予防10カ年戦略(仮称)」を立て、全国の市町村に介護予防サービス拠点を整 備するとともに、効果のある介護予防プログラムを開発するなど、介護予防対策のさらなる拡充を図ることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 森 雅 宣
内閣総理大臣
厚生労働大臣 様
あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律並びに関係法令の遵守に関する意見書
あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(以下、あはき法という)において、医師以外の者であん摩マッサージ、もしくは指圧、はり、きゅうを業としようとする者は、免許を受けなければならないと、定められている。
しかし、近年、全国各地において、無資格者による医業類似行為(カイロプラクティック、リフレクソロジー(足裏健康法)、クイックマッサージ)等の営業 店舗が急増している。これらのマッサージ類似店舗は、あはき法が定める広告制限を越えた誇大広告等、あはき法の規制を受けずに営業を行っている。
また、無資格者による医業類似行為は、事故の恐れも懸念され、受療者の生命、身体を脅かし、国民の医療に対する信頼を損ねるだけでなく、不当に滞在している外国人の弱みにつけ込んだ犯罪の温床にもなりかねない。
本県においても、あはき法に基づく適正な営業を行っているあん摩マッサージ業、指圧業の施術者は営業条件の面で、不利益を受ける等、不当な競争にさらされ視覚障害者の就労の場である業界に対する影響が著しく生じている。
よって、国におかれては、あはき法に基づく免許を受けて、あん摩業・マッサージ業及び指圧業を営む者が安心して営業が行えるよう、あはき法の改正等法整 備を行うとともに、次の事項についてこれを全国に通知し、医業類似行為者の営業の適正化対策に取り組まれるよう強く要望する。
1 「徒手による施術行為は、その強さや方法等にかかわらず、あん摩マッサージ及び指圧のはんちゅうに含まれる」旨の通達を出すこと。
2 無免許でマッサージ等を行うことも、受けることも危険であることを広く国民に啓発すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 森 雅 宣
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣 様
公共工事における建設労働者の適正な労働条件確保等に関する意見書
建設業就業者は全国で630万人と、全産業の就業者数の約10%を占めており、我が国の基幹産業として経済活動と雇用機会の確保に大きく貢献している。
しかしながら、建設産業の特徴である元請と下請という重層的な関係の中で、建設労働者の賃金体系は現在も不安定であり、不況下における受注競争の激化や 近年の公共工事の減少が施工単価や労務費の引き下げにつながり、現場で働く労働者の賃金と生活に大きな影響を及ぼしている。
国においては、平成12年11月に「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」が制定され、「建設労働者の賃金、労働条件の確保が適切に行わ れるよう努めること」という附帯決議が参議院において付されたが、諸外国では、公契約における適正な賃金の支払いを確保する法律、いわゆる「公契約法」の 制定が進んでいる。
一方、最近、公共工事の極端な安値受注が急増し、また、多くの市町村では公共工事の監督・検査要領さえも定められていない実態が会計検査院の調査から明らかにされ、次世代に引き継ぐ貴重な社会資本の品質低下について懸念が広がっている。
よって、国におかれては、建設労働者の適正な労働条件を確保するとともに、公共工事の品質が適切に確保されるよう、次の事項について早急に実行されるよう強く要望する。
1 公共工事における建設労働者を初め労働者の最低労働条件の確保を図るこ と。
2 「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の附帯決議事項 について、実効ある施策を実施すること。
3 厳しい財政状況の中、さらなるコストの縮減と品質の確保の両立を図るた め、公共工事に相応しい調達方法の確立や技術者のいない発注者の支援につ いて必要な措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 森 雅 宣
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣
国土交通大臣 様
現在、我が国の農政は、食料・農業・農村基本法に基づき、「食料の安定供給の確保」と「多面的機能の発揮」、その基盤となる「農業の持続的な発展」、「農村の振興」という4つの基本理念の実現を目指している。
しかしながら、現在の我が国農業・農村は、農業従事者の高齢化や減少、集落機能の低下、耕作放棄地の増大など厳しい状況に直面しており、今後世界の食料 需給が逼迫する可能性も指摘される中で、食糧自給率の向上を図り、将来にわたって持続可能な農業・農村を確立することが喫緊の課題となっている。
他方、BSEなど食に関するさまざまな問題が発生し、消費者の食の安全と安心に対する関心が高まっている。さらには、国民がゆとりとやすらぎを重視する ようになる中で、都市と農村の交流の活発化など、我が国の農業・農村の価値を見直す動きも見られる。こうした農業に対する国民の期待の高まりにも的確に対 応していくことが求められている。
また、現在、我が国は各国とのFTA交渉を進めているが、交渉相手国は我が国への農産物の輸出拡大にも大きな関心を有しており、交渉結果によっては我が国の食料安全保障や地域の農業への影響が懸念されている。
こうした中、政府は、平成17年3月を目途に、新たに食料・農業・農村基本計画の策定を行おうとしているが、計画策定に当たっては、現在の農業をめぐる 厳しい状況を打破し、国民の食料・農業・農村に対する期待に的確にこたえられるよう、次の事項について積極的に取り組むことを強く要望するものである。
1 食糧自給率の向上に向け、足腰の強い農業構造を実現するため、農業経 営者に対する直接支払い制度の導入や、担い手への優良農地の利用集積を 促進するための施策を強化すること。
2 水源のかん養、国土や環境の保全、文化の伝承など農業の有する多面的 機能が適切かつ十分に発揮されるよう、農業の生産条件や農村の生活環境 の整備など必要な施策を講じること。
3 国民の農業・農村に対する理解と関心を深めるとともに、健康的でゆと りのある生活に資するため、グリーンツーリズムや学童の農業体験などを 推進する取り組みを充実すること。
4 活力ある農村を構築するため、男女が農村社会の対等な構成員としてあ らゆる活動に参画することができるよう、農山漁村女性の地位向上対策を 強化すること。
5 WTO、FTA交渉においては、我が国が世界最大の食料輸入国である という状況を踏まえ、多様な農業の共存が確保されるよう、必要な例外措 置を講じるなど十分な配慮をすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 森 雅 宣
農林水産大臣 様
我が国では、年々犯罪件数が増加し、その内容も凶悪化、低年齢化の一途をたどっている。こうした中で、犯罪被害者やその家族は、大きな痛手を受けながら、社会から偏見と好奇にさらされ、正当な援助を受けることもなく、精神的、経済的苦痛を強いられてきた。
平成12年に犯罪被害者保護関連二法が制定され、犯罪被害者にも意見陳述の機会や公判記録の閲覧などが認められるようになったが、依然として刑事手続き からは排除され、証人への尋問、証拠の提出、被告人への質問や反論などの犯罪被害者にとって重要な権利が全く認められていない。
また、犯罪加害者に対し損害賠償請求を行うためには、刑事裁判とは別に民事裁判を提起しなければならず、このことは、犯罪被害者やその家族に対し、犯罪による直接的な被害に加え、さらに多大な負担を強いている。
以上のことは、司法制度上、被疑者や被告人に認められている人権保障と比べると著しく公平を失するものであり、早急に是正されなければならない。
よって、国におかれては、犯罪被害者の権利と被害回復制度の拡充のため、次の事項を早急に実現するよう強く要請する。
1 犯罪被害者が刑事手続きに参加できるよう訴訟参加の制度を創設すること。
2 犯罪被害者が刑事手続きに附帯して民事上の損害賠償請求を行うことができるよう附帯私訴の制度を確立すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 森 雅 宣
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
国家公安委員長
警察庁長官
法務大臣
検事総長 様
INDEX
1 日 程 | ・定例会日程 |
2 知事提案説明 | ・知事提案説明要旨 |
3 議 案 | ・本会議審議の結果 |