平成21年7月定例会の概要(7月3日(金) - 7月17日(金) 会期:15日間)

公開日 2022年07月26日

INDEX

  1. 日程・定例会日程
  2. 議決結果一覧・本会議審議の結果
  3. 意見書・可決された意見書等

日程

定例会日程

7月3日(金) - 7月17日(金)(会期:15日間)

第303回高知県議会(7月)定例会日程
会議 行事 中継
7 3 本会議 開会、議案上程、知事説明ほか  
  4 休会 休日  
  5 休日  
  6 議案精査  
  7 議案精査  
  8 本会議 質疑並びに一般質問
◇質問者◇
中西哲(自由民主党)
黒岩直良(県政会)
米田稔(日本共産党と緑心会)
 
  9 質疑並びに一般質問
◇質問者◇
大石宗(県民クラブ)
西森雅和(公明党)
浜田英宏(自由民主党)
 
  10 質疑並びに一般質問
◇質問者◇
上田周五(県政会)
西森潮三(自由民主党)
 
  11 休会 休日  
  12 休日  
  13 常任委員会  
  14 常任委員会  
  15 常任委員会  
  16 議事整理  
  17 本会議 委員長報告、採決、閉会  

議決結果一覧

1. 議案関係

事件の番号 件名 議決結果 議決年月日
第1号 平成21年度高知県一般会計補正予算
(議発第2号「議案第1号平成21年度高知県一般会計補正予算に対する修正案」を否決)
原案可決 H21.7.17
第2号 平成21年度高知県用品等調達特別会計補正予算
第3号 平成21年度高知県県営林事業特別会計補正予算
第4号 平成21年度高知県港湾整備事業特別会計補正予算
第5号 平成21年度高知県高等学校等奨学金特別会計補正予算
第6号 平成21年度高知県病院事業会計補正予算
第7号 高知県介護基盤緊急整備等臨時特例基金条例議案
第8号 高知県介護職員処遇改善等臨時特例基金条例議案
第9号 高知県地域自殺対策緊急強化基金条例議案
第10号 高知県森林整備加速化・林業再生基金条例議案
第11号 高知県税条例の一部を改正する条例議案
第12号 過疎地域等における県税の課税免除に関する条例及び半島振興対策実施地域における県税の不均一課税に関する条例の一部を改正する条例議案
第13号 高知県手数料徴収条例の一部を改正する条例議案
第14号 高知県障害者自立支援対策臨時特例基金条例の一部を改正する条例議案
第15号 高知県安心こども基金条例の一部を改正する条例議案
第16号 高知県流域下水道条例の一部を改正する条例議案
第17号 高知県警察の設置及び定員に関する条例の一部を改正する条例議案
第18号 南国市と香美市との境界の一部を変更する議案
第19号 浦戸湾東部流域下水道高須浄化センターの建設工事委託に関する協定の締結に関する議案
第20号 公立大学法人高知工科大学に係る中期目標の制定に関する議案
第21号 高知県収用委員会の委員の任命についての同意議案 同意
第22号 高知県人事委員会の委員の選任についての同意議案

第1号
平成20年度高知県電気事業会計決算 継続審査

第2号
平成20年度高知県工業用水道事業会計決算

第3号
平成20年度高知県病院事業会計決算
議発
第1号
議員を派遣することについて議会の決定を求める議案 原案可決
議発
第3号
核兵器廃絶への政府の具体的努力を求める意見書議案
議発
第4号
細菌性髄膜炎から子どもたちを守るワクチンの早期定期接種化等を求める意見書議案
議発
第5号
身近な地域で出産できる助産システムの実現と妊婦健診、出産費用の負担軽減を求める意見書議案
議発
第6号
福祉・介護職員等の処遇改善に関する意見書議案
議発
第7号
京都議定書の着実な実行を求める意見書議案
議発
第8号
山村地域における雇用対策の確立と木材住宅建築促進に関する新たな助成制度の確立を求める意見書議案
議発
第9号
次期の過疎対策法の制定に関する意見書議案
議発
第10号
幼児教育の無償化と現行制度のさらなる改善を求める意見書議案
議発
第11号
現行保育制度の堅持・拡充を求める意見書議案 否決
議発
第12号
JR不採用問題の早期解決を求める意見書議案

意見書

可決された意見書

核兵器廃絶への政府の具体的努力を求める意見書

「核兵器のない世界」は、唯一の被爆国である我が国を初め、人類共通の悲願である。
オバマ大統領は4月のプラハ演説で、「唯一原爆を投下した国としての道義的責任がある」とアメリカ大統領として初めて核兵器廃絶を国家目標とすることを表明した。
また、来年5月に開かれる核不拡散条約(NPT)再検討会議の議題に、2000年の再検討会議の合意文書でうたわれた「核保有国による核廃絶の『明確な約束』」を踏まえたNPTの運用見直しを盛り込むことが準備委員会で合意された。この合意は、2005年の再検討会議で一度は後退した「明確な約束」を復活させるもので、国際的な核兵器廃絶の機運はかつてなく高まっている。
一方で、このような国際的機運に逆行する北朝鮮の核実験は容認できず、北朝鮮の行動を押しとどめるためにも、国際社会が一致結束し、核兵器廃絶に向けた世論を高揚させ、具体的行動に踏み出すことが求められている。
日本政府が、唯一の被爆国の政府として、核保有国・非核保有国へ積極的に呼びかけ「核兵器のない世界」へ主導的役割を果たせば、北朝鮮の核兵器保有の動きを押しとどめる国際環境をつくり、核兵器廃絶の動きを一層進めることができる。
よって、国におかれては、2010年NPT再検討会議での「明確な約束」履行に向けて政府が主導的役割を果たすとともに、核保有国を初めとする国際社会に核兵器廃絶の国際条約締結に向けた交渉を開始するよう働きかけることを強く要請する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣様

細菌性髄膜炎から子どもたちを守るワクチンの早期定期接種化等を求める意見書

細菌性髄膜炎は、国内での5歳未満の発生者数が年間約600人以上、そのうち約5%が死亡、約20%に後遺症が残るといわれており、乳幼児にとって極めて重篤な感染症である。発症の原因は、インフルエンザ菌b型(以下「Hib」という。)によるものが約6割、肺炎球菌によるものが約3割で、この2つの原因菌が全体の約9割を占めているが、発症初期は発熱以外に特別な障害がなく、早期診断が困難であることから、その対処法としては罹患前のワクチンによる予防が非常に有効であるといわれている。
Hibワクチンは、平成10年にWHOが乳児への定期接種を推奨する声明を出したことを受け、現在100カ国以上で承認され、90カ国以上で定期予防接種が行われている。これらの国々では、Hibによる細菌性髄膜炎が激減しており、副作用も軽微で安全性が高いことや医療費の削減効果が報告されている。
一方、我が国においては、Hibワクチンは、平成19年1月に承認、昨年12月から販売が開始されたが、いまだに任意接種であり、公的支援も十分ではないことから、4回の接種費用が約3万円前後と自己負担が大きく、全国的な導入普及がおくれている。また肺炎球菌ワクチンについても、乳幼児に使用できる七価ワクチンが世界77カ国で承認されているにもかかわらず、日本においては、いまだ承認されていない状況である。
国内の細菌性髄膜炎の発症を未然に抑止し、医療費の削減を進めるためにも、Hibワクチン及び肺炎球菌ワクチンの早期承認、定期接種化等が急がれるところである。
よって国におかれては、細菌性髄膜炎から子どもたちを守るため、次の事項に取り組まれるよう強く要望する。

1速やかに細菌性髄膜炎を予防接種法による定期接種対象疾患(一類疾病)に位置づけること。
2乳幼児に使用できる肺炎球菌ワクチン(七価ワクチン)について、薬事法による承認と導入を早期に行うこと。
3Hibワクチンと肺炎球菌ワクチンの安定供給のための措置を講じること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣
内閣官房長官様

身近な地域で出産できる助産システムの実現と妊婦健診、出産費用の負担軽減を求める意見書

全国で産科と小児科の医師、分娩を扱う病院・診療所が減り続け、拠点病院への産科の集約化が進められてきた。しかし、そのことによって、産科の空白地域が広がり、妊婦が出産する病院を探すことさえ難しくなっている。また、集約化された拠点病院では、これまで扱ってきたハイリスク出産や治療に加えて正常出産までが集中し、NICU(新生児集中管理治療室)、MFICU(母体・胎児集中治療管理室)の病床不足、それを扱う医師やスタッフの不足が深刻化している。厚生労働省が昨年全国の総合周産期母子医療センターで調査を行い、同省研究班はNICUが全国で1千床足りないと報告しているが、その整備費用は自治体にとっては大きな負担である。
一方、緊急搬送される妊婦には妊婦健診を受けていない「飛び込み出産」も多く、未受診の原因の多くが経済的理由であるとされている。妊婦健診は出産までに14回受けることが望ましいとされ、国庫補助と地方交付税で賄う地方財政措置であり都道府県による最大7万円の都道府県格差が生じている上、2年間の期限付きとなっている。
社会保障の最低基準を定めたILO第102号条約では妊娠・分娩は母性医療給付の対象とされ、人に経済的負担を課さないことを規定しており、国際的には、妊娠・出産は母子保健サービス、医療サービスとして公費負担されている。
出産は母体と胎児の命にかかわる問題である。よって国におかれては、安心して出産できる助産システムをつくり、妊娠出産の費用などの軽減を図るため、次の事項につき、速やかに実現することを求める。

1誰でもどこでも最低14回の妊婦健診が受けられるよう公的保障を実現すること。
2妊娠・出産費用は、公費による負担軽減を実現すること。
3医師確保を初め助産師の専門性を活用し、身近な地域で出産のできる安心・安全の助産システムをつくること。
4「周産期医療ネットワーク体制」の充実とその情報システムの拡充に向けて、自治体へ国の財政投入を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣様

福祉・介護職員等の処遇改善に関する意見書

高齢化の進行などに伴い、福祉・介護に対する社会的な需要が今後ますます高まる中で、福祉・介護に従事する人材を確保し、その定着を促進することは、重要な課題である。にもかかわらず、福祉・介護職員の給与水準は、全産業労働者平均の3分の2程度という低賃金であり、一般労働者と比べて相当の格差が見られることや、超過勤務など労働環境が厳しく、人事や研修制度等も十分確立されていない事業所が多いことなど、その仕事の重要さに比べ処遇の内容は低く、離職する人が多い状況となっている。
国においては、平成21年4月から介護報酬を3%、障害福祉サービス報酬を5.1%アップさせたが、このことが必ずしも現場の職員の賃金改善に反映されていないとの指摘もされてきたところであるが、そこでさらに本年10月から、福祉・介護職員一人当たり月額平均1万5千円相当の賃金引き上げ等の処遇改善を行うことにより、福祉・介護サービスへの人材の定着と参入の促進を図ることとされている。
しかしながら、この助成は24年度以降について、まったく不透明であることから、将来への不安の声、及び「なぜ、処遇改善の対象が福祉・介護職員だけなのか」といった不満の声が、多くの事業者や職員の方々から寄せられている。
このため、今後、国におかれては、報酬改定と賃金引き上げの効果について検証を行った上で、福祉・介護という大切な仕事に携わる職員が、働きがいや誇りを持って仕事に励めるよう次の事項について強く要望する。

1福祉・介護職員のみならず、福祉・介護サービスに携わる職員全体の処遇改善を目指すこと。
2今回の処遇改善が一過性の措置で終わるのではなく、24年度以降も引き続き、安定的に処遇改善が図られるような制度を確立すること。
3上記の制度確立に際しては、利用者と被保険者への新たな負担増が生じることのないよう、国が責任を持って適切な財政措置を講ずること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣様

京都議定書の着実な実行を求める意見書

地球温暖化防止対策として、世界の先進各国が京都議定書を批准し、約束履行に向けた取り組みが鋭意進んでいる。既にEUの各国は、協調して削減目標を目指して努力しており、着実に削減量を増加してきているのである。
一方、我が国は、この期間における温室効果ガスの削減量を1990年比で6%の削減が義務づけられたものの、とても実現可能な状況にはない。このままでは、議定書を取りまとめた議長国として、世界から批判を受けるだけでなく、ポスト京都議定書の国際的な役割を著しく低下させるものとなる。
いずれにしても、国民総ぐるみで地球温暖化対策をとらなければ達成が困難であり、地方自治体の低炭素社会づくりや環境重視の施策の推進だけでは目標達成には遠く及ばない。国民にライフスタイルの変換を求めることは当然のことではあるが、産業界にも強く温暖化対策を求め、我が国が地球温暖化防止のためのあらゆる手だてを講じて、京都議定書での約束を達成する道筋を明確にすべきであり、グリーン・ニューディール施策として位置づけることで経済復興に寄与することにもなる。
よって、国におかれては、次の趣旨を酌み取り、京都議定書の着実な実行のための速やかかつ強力な手だてと取り組みを求める。

1産業プロセスの中で、最も大量の二酸化炭素を排出している火力発電に頼るエネルギー事情にあっては、発電時に二酸化炭素を排出しない技術革新とクリーンエネルギーによる発電量の増大を強く進めること。
2公共交通部門の充実や運輸交通部門での脱化石燃料の技術革新を強く推し進めること。さらに、民生部門での省エネ生活を目指したエコ住宅や家庭で消費する電力、エネルギーの効率化を進めること。
3京都議定書では我が国の森林整備によるCO2吸収量が3.8%あるところから、思い切って間伐促進を中心とする森林整備に努めること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

内閣総理大臣
農林水産大臣
国土交通大臣
環境大臣様

山村地域における雇用対策の確立と木材住宅建築促進に関する新たな助成制度の確立を求める意見書

世界同時不況のもとで、木材需要が大きく減少し、これに伴って材価も暴落する中、林業・木材産業関連業界は、かつてない厳しい経営環境の中に置かれている。このままでは、山村地域における雇用は絶え、木材生産はおろか、国民生活を支える森林環境を健全に保つことは不可能となってしまうことさえ懸念される。
そもそも森林環境の保全は、京都議定書約定期間中の森林吸収源対策に限らず、将来にわたって安定的に実施されるべき公益性の高い事業であることから、山村地域における雇用対策の確立がされるよう国がきちんと支援すべきである。
また、現下の材価低迷に緊急に対処しなければ、木材産業は立ち行かなくなることが危惧されることから、直ちに国産材の利用拡大に向けたインセンティブとなる政策の発動が必要である。
本県では、その例として、昨年末の税制改正時に国において検討された「炭素固定住宅資材等減税」の趣旨を生かし、木造住宅の建築促進が温室効果ガスの抑制にもつながるとの認識のもと、県産木材を使用した新築住宅の建築促進対策に積極的に取り組んでいるところである。しかしながら、こうした取り組みは財政力の弱い地方だけでは十分な成果が見込めない。
よって、国におかれては次の事項につき、環境・経済対策として主体的に進めるよう強く求める。

1森林吸収源対策は、将来にわたって重要な地球温暖化防止対策であること、また山村地域における重要な雇用機会であることから、保育間伐やそれに伴う作業道の開設等は、今後一切の施業経費を全額国費で賄えるよう恒久的な制度とすること。
2新たな税制度や直接的な助成策など、国が主体的に、木材の炭素固定を評価する木材住宅建築促進対策を早急に講ずること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

内閣総理大臣
財務大臣
金融担当大臣
農林水産大臣
国土交通大臣
環境大臣
林野庁長官様

次期の過疎対策法の制定に関する意見書

過疎地域の振興については、昭和45年に過疎地域対策緊急措置法が制定されて以降、4次にわたる特別措置法による総合的な過疎対策が施され、本県の過疎地域においても、生活環境の整備や産業の振興など、一定の成果を上げたところである。
しかしながら、人口減少と少子・高齢化が急速に進んでいる過疎地域では、医師等の不足、公共交通の廃止・縮小、耕作放棄地の増加、森林の荒廃等によって、生活・政策基盤の弱体化がさらに進行し、多くの集落が消滅の危機に瀕するなど、極めて深刻な状況に直面している。
一方、過疎地域は、豊かな自然や歴史、文化を有し、食料や水資源の供給はもとより、自然環境の保全、水源の涵養、地球温暖化の防止、いやしの場の提供など、多面的な機能を有し、国民生活や産業活動を支えるとともに、豊かな国土形成に寄与している。
国民の財産であるとの認識のもと、今後の国づくりを進めていく上では、過疎地域が果たしている役割を正しく評価し、そこで生活する住民にとって安心、安全に暮らせる地域として健全に維持していくことが重要であり、そのためには、引き続き過疎地域に対して、積極的な支援策を講ずることが不可欠である。
よって、国におかれては、平成22年3月をもって失効する「過疎地域自立促進特別措置法」に替わる、新たな過疎法を制定した上で、総合的な過疎対策を充実強化し、地域の振興を図るよう要望する。
また、新たな過疎法においては、次の事項について特段の配慮を強く求める。

1水源の涵養、二酸化炭素の吸収、自然災害の防止、安心安全な食料の供給など、過疎地域の多面的機能を評価し、その役割を明確に定義づけた新過疎法の制定とすること。
2新たな法律の制定に当たっては、過疎地域の疲弊した実態を踏まえ、「一部過疎」「みなし過疎」の継続を含め、現行の過疎地域を引き続き過疎地域の指定対象とすること。
3過疎地域で安心して住み続けることができるよう、産業の振興と生活交通、情報基盤、医療体制といった生活基盤の確保を図るための財源措置を充実強化すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
国土交通大臣様

幼児教育の無償化と現行制度のさらなる改善を求める意見書

資源に乏しい我が国は、教育の充実を図るために先覚的に取り組み、学校教育を中心とする教育の充実を推し進めており、義務教育の無償化や教育公務員の待遇改善にも力を入れてきたところである。
しかし、近年の少子化傾向の背景の中には、教育にかかる経済的負担が大きいことがある。幼児期は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期であり、教育的な投資効果も高いといわれている。将来の我が国を支える子どもを健やかに育てていくためには、より一層の幼児期の教育に対する公的支援が欠かせない。
また、幼児期の保育と教育を一体的にとらえる観点から、現行の保育所、幼稚園、認定こども園のあり方も、さらなる検討を加えなければならない大きな課題である。
今般、文部科学省の「今後の幼児教育の振興方策に関する研究会」において、3歳児から5歳児の教育の重要性にかんがみ、初めて無償化の提言がなされたことは、国の将来展望に立つ極めて重要かつ歓迎すべきものである。
よって、国におかれては、所管する部局を越え、幼児教育の無償化と現行制度のさらなる改善に取り組むよう強く求める。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

高知県議会議長元木益樹

内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣様

INDEX

  1. 日程・定例会日程
  2. 議決結果一覧・本会議審議の結果
  3. 意見書・可決された意見書等