平成18年12月定例会の概要(12月6日(水) - 12月19日(火)会期:14日間)
公開日 2014年03月27日
INDEX
1 日 程 | ・定例会日程 |
2 議決結果一覧 | ・本会議審議の結果 |
3 意見書 | ・可決された意見書等 |
1 日程
12月6日(水)-12月19日(火)(会期:14日間)
第290回高知県議会(12月)定例会日程
月 | 日 | 曜 | 会 議 | 行 事 | 中継 |
12 | 6 | 水 | 本会議 | 開会、議案上程、知事説明ほか | |
7 | 木 | 休 会 | 議案精査 | ||
8 | 金 | 〃 | 議案精査 | ||
9 | 土 | 〃 | 休日 | ||
10 | 日 | 〃 | 休日 | ||
11 | 月 | 〃 | 質疑並びに一般質問 ◇質問者 森田 英二 森 祥一 吉良 富彦 |
||
12 | 火 | 本会議 | 質疑並びに一般質問 ◇質問者 式地 寛肇 田村 輝雄 森 雅宣 |
||
13 | 水 | 〃 | 質疑並びに一般質問 ◇質問者 上田 周五 米田 稔 西岡 寅八郎 |
||
14 | 木 | 〃 | 常任委員会 | ||
15 | 金 | 休 会 | 常任委員会 | ||
16 | 土 | 〃 | 休日 | ||
17 | 日 | 〃 | 休日 | ||
18 | 月 | 〃 | 常任委員会 | ||
19 | 火 | 本会議 | 委員長報告、採決、閉会 |
2 議決結果一覧
1 議 案 関 係
事件の 番 号 |
件 名 | 議決結果 | 議 決 年月日 |
第 1号 | 平成18年度高知県一般会計補正予算 (議発第1号「議案第1号平成18年度高知県一般会計補正予算に対する修正案」を否決) |
原案可決 | H18.12.19 |
第 2号 | 平成18年度高知県給与等集中管理特別会計補正予算 | 〃 | 〃 |
第 3号 | 平成18年度高知県災害救助基金特別会計補正予算 | 〃 | 〃 |
第 4号 | 平成18年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計補正予算 | 〃 | 〃 |
第 5号 | 平成18年度高知県電気事業会計補正予算 | 〃 | 〃 |
第 6号 | 平成18年度高知県工業用水道事業会計補正予算 | 〃 | 〃 |
第 7号 | 平成18年度高知県病院事業会計補正予算 | 〃 | 〃 |
第 8号 | 高知県精神科病院における任意入院者の症状等の報告に関する条例議案 | 〃 | 〃 |
第 9号 | 高知県認定こども園条例議案 | 〃 | 〃 |
第10号 | 高知県公告式条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第11号 | 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第12号 | 高知県部設置条例及び高知県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例議案 | 撤回承認 | 〃 |
第13号 | 職員の勤務時間、休日及び休暇に関する条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 | 〃 |
第14号 | 学校教育法の一部改正に伴う関係条例の整備に関する条例議案 | 〃 | 〃 |
第15号 | 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第16号 | 高知県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第17号 | 高知県環境審議会条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第18号 | 高知県家畜保健衛生所条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第19号 | 高知県立都市公園条例等の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第20号 | 高知県の管理する港湾の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第21号 | 高知県海岸管理条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第22号 | 公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第23号 | 警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第24号 | 警察職員の勤務時間、休日及び休暇に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第25号 | 高知県警察職員の賞じゅつ金等に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第26号 | 高知県が当事者である訴えの提起に関する議案 | 〃 | 〃 |
第27号 | 平成19年度当せん金付証票の発売総額に関する議案 | 〃 | 〃 |
第28号 | 県が行う土地改良事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案 | 〃 | 〃 |
第29号 | 高知県・高知市病院企業団規約の一部変更に関する議案 | 〃 | 〃 |
第30号 | 高知県競馬組合規約の一部変更に関する議案 | 〃 | 〃 |
第31号 | 高知県部設置条例及び高知県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例議案 | 〃 | 〃 |
第32号 | 高知県教育委員会の委員の任命についての同意議案 | 同 意 | 〃 |
第33号 | 高知県公安委員会の委員の任命についての同意議案 | 〃 | 〃 |
289 報第 1 号 |
平成17年度高知県電気事業会計決算 | 認 定 | H18.12.6 |
289 報第 2 号 |
平成17年度高知県工業用水道事業会計決算 | 〃 | 〃 |
289 報第 3 号 |
平成17年度高知県病院事業会計決算 | 〃 | 〃 |
289 報第 4 号 |
平成17年度高知県一般会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第 5 号 |
平成17年度高知県給与等集中管理特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第 6 号 |
平成17年度高知県用品等調達特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第 7 号 |
平成17年度高知県土地取得事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第 8 号 |
平成17年度高知県災害救助基金特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第 9 号 |
平成17年度高知県母子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第10号 |
平成17年度高知県中小企業近代化資金助成事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第11号 |
平成17年度高知県流通団地及び工業団地造成事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第12号 |
平成17年度高知県農業改良資金助成事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第13号 |
平成17年度高知県県営林事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第14号 |
平成17年度高知県林業・木材産業改善資金助成事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第15号 |
平成17年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第16号 |
平成17年度高知県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第17号 |
平成17年度高知県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
289 報第18号 |
平成17年度高知県高等学校等奨学金特別会計歳入歳出決算 | 〃 | 〃 |
議 発 第2号 |
医師不足を解消し、地域医療の確保を求める意見書議案 | 原案可決 | H18.12.19 |
議 発 第3号 |
難病の公費負担医療制度の慎重な検討を求める意見書議案 | 〃 | 〃 |
議 発 第4号 |
リハビリテーションの診療報酬制度に関して、調査と改善を求める意見書議案 | 〃 | 〃 |
議 発 第5号 |
「マザーズサロン」(仮称)設置の早期実現を求める意見書議案 | 〃 | 〃 |
議 発 第6号 |
日豪EPA・FTA交渉入りに当たっての意見書議案 | 〃 | 〃 |
議 発 第7号 |
地方交付税措置に関する意見書議案 | 〃 | 〃 |
議 発 第8号 |
不公平な税制を是正するための意見書議案 | 否 決 | 〃 |
議 発 第9号 |
庶民の負担軽減につながる税制改正を行うよう求める意見書議案 | 〃 | 〃 |
議 発 第10号 |
組織改編が有効に機能することを求める決議議案 | 原案可決 | 〃 |
議 発 第11号 |
捜査報償費の適正な執行と執行内容の明確な説明を求める決議議案 | 〃 | 〃 |
議 発 第12号 |
県警捜査費の組織的不正執行疑惑の解明を求める決議議案 | 否 決 | 〃 |
2 請 願 関 係
事件の 番 号 |
件 名 | 議決結果 | 議 決 年月日 |
請第1-1号 | 高知県における助産師養成の充実について | 不 採 択 | H18.12.19 |
請第1-2号 | 高知県における助産師養成の充実について | 継続審査 | 〃 |
請第 5 号 | 旭西北部に交番を誘致することについて | 〃 | 〃 |
請第6-1号 | すべての子供たちに行き届いた教育を進めるための請願について | 不 採 択 | 〃 |
請第6-2号 | すべての子供たちに行き届いた教育を進めるための請願について | 〃 | 〃 |
請第 7 号 | 授業料軽減助成の実施など、私学助成の拡充を求める請願について | 〃 | 〃 |
3 動 議 関 係
事件の 番 号 |
件 名 | 議決結果 | 議 決 年月日 |
議発第13号 | 監査請求に関する動議 | 否 決 | H18.12.19 |
議発第14号 | 高知県漁業信用基金協会への出資金問題の調査に関する動議 | 可 決 | 〃 |
3 意見書
可決された意見書等
高知県内医師不足は深刻であり、その解決は緊急を要する。
これは、本県特有の事情にもよるが、我が国の医師養成の貧困さ、医師の労働過重などの要因に加え、2004年度に新医師研修制度が開始されて以降、大学医局の医師不足による医師引き揚げが大きな要因となっている。
こうした深刻な医師不足の根本的な解消のためには、人口10万人当たりの医師数がOECDの中で28番目という貧困な医師養成を抜本的に改めることが求められている。
本年8月31日、「新医師確保総合対策」も決定されているが、早急な解決を図るため、国におかれては、医師不足を解消し、地域医療を確保するよう、次の事項について要望する。
1 特定の地域に臨床研修を行う医師が集中しないように、臨床研修病院の全国的な定員について都道府県ごとに制限を設けるなど、新医師臨床研修制度の早急な見直しを図ること。
2 医師の地域的な偏在や診療科ごとの偏在を是正する施策を講じた上で、将来的な医師需要の増を踏まえて、高知大学医学部や自治医科大学等の定員増について検討を行うこと。
3 公立病院が、当該地域の医療事情に応じて、当該都道府県が定める医療計画と調和がとれた地域医療の確保に努めるため、地方財政上の繰り入れ基準の見直しを行い、必要な財政措置を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 土 森 正 典
内閣総理大臣
総務大臣
文部科学大臣 様
厚生労働大臣
12月11日、難病患者の公費負担医療制度の適用範囲縮小を検討していた厚生労働省の特定疾患対策懇談会が報告書を提出した。
報告では、潰瘍性大腸炎の軽症者とパーキンソン病の中等度の患者を補助対象から除外するとの意見がまとめられた。政府はこれを受け、来年度予算案に適用範囲の縮小を盛り込む計画を進めている。
これが実施されれば、潰瘍性大腸炎は適用患者約8万人の66%、パーキンソン病は同約7万3,000人の51%が補助を打ち切られることになり、あわせて9万人以上の補助が打ち切られることになる。
打ち切りの理由を厚生労働省は、2疾患の患者数が難病の要件の1つとされる希少性の基準「おおむね5万人以上」を上回るからとしているが、この基準に医学的根拠はなく、患者数がふえたからといって、補助を打ち切る理由にはならない。
難病は、原因がわからず、治療も困難で多くの医療費がかかる。病気で職を失う人も多いため、生活が苦しいということで、医療費の補助が始まっている。
軽症と重症を繰り返す、潰瘍性大腸炎や進行性の難病であるパーキンソン病の患者にとって、補助対象から外されることは、医療抑制から病状悪化へとつながることを意味している。
よって、国におかれては、難病の公費負担制度のあり方について慎重に検討されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 土 森 正 典
内閣総理大臣
財務大臣 様
厚生労働大臣
リハビリテーションの診療報酬制度に関して、調査と改善を求める意見書
本年4月の診療報酬改定で、リハビリテーションは、脳血管、運動器、呼吸器、心大血管の4疾病領域だけを対象とし、脳血管は発症・手術または急性増悪から 180日以内、運動器は発症・手術または急性増悪から150日以内、呼吸器は治療開始日から90日以内、心大血管は治療開始日から150日以内との算定日 数上限が設定された。また、障害児者リハビリは給付期間が無制限となっているが、提供できる施設は児童福祉法で規定された重症心身障害児施設等に限られて いる。
4月1日から前記改定が行われたため、患者等のリハビリサークルなど自主的な取り組みが、病院側の都合で取りやめになる。また、脳性麻痺障害者等は除外 規定があるにもかかわらずリハビリの継続が断られている事例も生まれ、極めて深刻な事態となっている。こうした動きは、患者・障害者のみならず、病院経営 や理学療法士(PT)等の専門職にも大きな影響を与えることも危惧されることから、次の事項について、緊急に対応されるよう要望する。
1 今回の改定による影響について、患者、病院、理学療法士等の専門職への調査を実施すること。
2 給付日数リハビリの診療報酬は、疾病ごとに上限を設けず、患者の実情に応じて実施できるように改善すること。
3 脳性麻痺障害者等に対する除外規定を周知徹底することによって、リハビリが継続できる対策を講じること。
4 障害児者リハビリの提供施設は重症心身障害児施設等に限定せず、病院等実態に応じて実施できるようにすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 土 森 正 典
内閣総理大臣
厚生労働大臣 様
少子化の要因の一つとして、子育てに対する「経済的負担」が上げられている。働く女性の約7割が第1子出産を機に離職しているとのデータがあるが、出産・ 育児を経て再雇用を望む女性が少なくない。12歳未満の子供を持ちながら求職活動を行っている女性は全国に約70万人、就業を希望していながら求職活動を 行っていない者も約180万人存在している状況である。
そのような中、2006年4月に少子化対策の一環として、就職を希望する子育て中の女性を支援するために「マザーズハローワーク」が開設された。求職者一人一人の希望や状況を踏まえたキメ細かな対応が好評で、利用者も多く成果を上げている。
しかしながら、「マザーズハローワーク」の設置は、全国12カ所11都道府県(札幌、仙台、千葉、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡、 北九州)にとどまっており、現在、サービスは大都市圏に集中している。そこで厚生労働省は、既存のハローワーク内に「マザーズサロン」(仮称)を設置し、 同様のサービスを全国展開したいとしている。
再就職を希望する子育て中の女性は潜在的に多数いることに加え、少子高齢化による本格的な人口減少が見込まれる中で、社会の支え手を増加させる観点からも、子育て女性に対する再就職の促進を図ることは喫緊の課題である。
よって、国におかれては、「マザーズハローワーク」未設置の県に対し「マザーズサロン」(仮称)設置を早期に実現されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 土 森 正 典
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣
我が国政府は、対オーストラリアとの経済連携協定(EPA)に関し、交渉開始に向けて取り組みを準備しており、我が国経済界から早期交渉開始への意見も出 ている。オーストラリアが対外国との自由貿易協定(FTA)において例外を認めたのは、米国との砂糖輸出のみであり、関税撤廃の例外を設定しない立場であ る。
関税撤廃を含む日豪EPAを締結すれば、農・畜産物重要品目(牛肉、乳製品、米、麦、砂糖)だけでも国内農業に対して7,900億円を超える打撃とな り、さらに同国産の農産物の関税撤廃の影響は、1998年から8年連続で40%に低迷している日本の食料自給率が10ポイント低下し、30%近くになると の「自民党農林水産物貿易調査会」のまとめが12月1日に発表されている。食品関連産業などへの間接的影響も大きいため、影響額は3兆円に達するとの同調 査会の試算も同時に公表されている。
一方、日豪間の貿易関係の多くを占める農林水産品については、日豪間で大きな生産格差が存在することから、日豪間のEPAによって、国内の農林水産業を 中心に大きな悪影響が及び我が国農林水産業・農山漁村の有する多面的機能が損なわれるおそれがあるとともに、現在進めている我が国農林水産業の構造改革の 取り組みに支障が生じるとの強い懸念がある。
日豪EPAが、真に日豪両国の友好関係の増進に貢献するためには、このような懸念を払拭し、真に両国の経済関係の深化につながるものとすることが必要不可欠である。
よって、国におかれては、日豪EPAの交渉入りをする場合には、次の事項の実現を図ることを強く求める。
1 米、小麦、牛肉、乳製品、砂糖を初めとする重要な農林水産物(重要品目)が除外、または再協議の対象となるよう、政府一体となって全力を挙げて交渉すること。
2 現在進行中のWTOの交渉方針との整合性を図るとともに、米国、カナダ等との間の農林水産物貿易に与える影響について十分留意すること。
3 1及び2の原則に基づいて、政府全体として、交渉期限を定めず、交渉締結を急ぐことなく、粘り強く交渉すること。豪州側が我が国の重要品目の柔軟性について十分配慮しない場合は、政府は交渉の継続について中断も含め厳しい判断をもって臨むこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 土 森 正 典
内閣総理大臣
外務大臣
農林水産大臣 様
経済産業大臣
国土面積の7割を占める森林は、木材など生活に欠くことのできない産物の供給を行うとともに、災害の防止、水源の涵養、環境の保全など、多面的な機能の維 持・発揮に重要な役割を果たしている。また、平成17年に「京都議定書」が発効し、森林は温室効果ガスの吸収源としての大きな役割が課されている中で、森 林を支える山村の役割はますます重要なものとなっている。
しかしながら、山村自治体においては、林業の低迷などにより、引き続き人口の減少・高齢化が進展し、財政状況は悪化してきている。
このような中にあって、地方交付税などの地方財政措置は、森林を有する山村自治体にとって、林業の振興や適切な森林整備などを行っていくために必要不可欠なものである。
よって、国におかれては、次の事項を実現するよう強く要望する。
1 森林が有する多面的機能の維持・発揮を図るためには、林業の振興や適切な森林整備が必要不可欠であることにかんがみ、地方交付税の算定に当たっては、 山村自治体が、少ない人口で広大な森林面積を支えている条件不利性を踏まえ、行財政運営に支障を来たさないよう措置すること。
2 京都議定書による森林吸収目標3.8%(1,300万炭素トン)を達成するためには、今後集中的に森林吸収源対策を実施する必要があることにかんがみ、森林整備に係る特段の地方財政措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
高知県議会議長 土 森 正 典
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
林野庁長官
県は平成15年度に政策調整機能の強化や権限と責任が明確な体制の確保等を目指して、理事職や課室数を大幅に増加させる内容の組織改編を実施した。
しかし、組織の細分化によって、県民からは組織が分かりづらくなった、監査委員からは不適切な会計事務処理が増加した原因でもある等の指摘がなされるなど弊害が浮き彫りになっている。
県庁の組織は、行政課題に迅速で的確に応えることのできるものでなければならないものであり、本県が直面している厳しい財政状況をかんがみれば、県庁組織のスリム化は避けて通れないことは理解できる。
しかし、県の役割は、広く県民の生命や財産を守り、県民の福祉を推進するものであり、いたずらに組織のスリム化や効率性のみを追求すべきでない。
今回、組織を改編するに当たっては、新たな組織の設置目的を明確にし、行政課題の迅速な解決に向けた取り組みを進めていくべきである。
よって、今回の組織改編が県民にとって分かりやすく、かつ有効に機能するよう、県民の代表である県議会での議論も踏まえて運用されることを強く求めるものである。
以上、決議する。
高 知 県 議 会
本年2月に県監査委員から出された捜査報償費(以下「報償費」という。)の特別監査結果報告を受け、高知県警察本部(以下「県警本部」という。)において内部調査が実施されたところである。
しかし、このたび県警本部から提出された一連の内部調査結果報告は、組織的不正を指摘した県監査委員の特別監査結果報告とは内容が大きく乖離しているといわざるを得ない。
捜査員の告白等をもとに組織的不正を指摘した県監査委員の特別監査結果報告と現場の捜査費執行ミスだけを列挙した県警本部の内部調査結果報告のどちらに信憑性があるのか、県民の疑念はいまだに晴れていない。
県警本部は、みずからの内部調査結果に基づく反省と再発防止に真摯に取り組み、県民の信頼回復を図ることは当然であるが、当県議会と知事が請求し実施さ れた県監査委員による特別監査において、不正・不当及び不適切な捜査費の執行が認められたとの監査結果報告が出されたことについても猛省すべきである。
その上で一日も早く高知県警察に対する県民の信頼を回復するため、本来業務に邁進することを望むものである。
よって、今後、捜査費を適正に執行すること及び県民の信頼が回復されるまでの間、捜査費の執行内容について、警察活動の特殊性や秘匿性は一定認めるものの、県警本部として明確な説明を県民及び議会に対して行うことを求める。
以上、決議する。
高 知 県 議 会
INDEX
1 日 程 | ・定例会日程 |
2 議決結果一覧 | ・本会議審議の結果 |
3 意見書 | ・可決された意見書等 |