こうち県議会だよりのマーク 第61号
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2月定例会予算委員会の質問から(3月6日~7日)

*ここでは、主な質問の要約を掲載しています。詳しくは、「会議録」のページをご覧ください。
県の予算とその関連事項などについて総合的に審査をするため、毎年2月定例会(2日間)と9月定例会(1日間)において予算委員会を設置しています。
3月6日と7日に開かれた委員会では、11人の委員が一問一答形式で質問を行いました。

質問者(質問順)
3月6日
加藤 漠
南海トラフ地震対策について聞く!
岡本 和也
中小建設業者育成について聞く!
横山 浩一
若者の定住促進について聞く!
西森 雅和
新公会計制度について聞く!
田村 輝雄
手話の普及について聞く!
佐竹 紀夫
観光振興について聞く!
3月7日
塚地 佐智
難病対策について聞く!
上田 周五
高知南中・高校統合問題について聞く!
依光 晃一郎
やなせたかし先生について聞く!
武石 利彦
「高知家の食卓」について聞く!
西森 潮三
財政運営の見通しを聞く!



   3月6日


議員写真
南海トラフ地震対策について聞く!


加藤 漠 委員
(自由民主党)
 南海トラフ地震に備え、東日本大震災と、その教訓を風化させてはならない。風化の一番の原因は世代交代。危機意識の風化にどう向き合うのか。
・・・  知事 世代を超えてという点では、小中学生用の防災教育副読本を策定するなど、発達段階に応じた防災教育に力を入れていく。南海トラフ地震は刻一刻迫ってきており、全県民の危機意識を高めるため、広報番組を繰り返し行うなど、広報啓発に努める。津波からの早期避難の意識率を100%にするべく、引き続きあらゆる場面を通じて啓発を徹底していく。
 津波避難空間を日常生活に生かす取組について所見を聞く。
・・・  危機管理部長 迅速にそして着実に命を守るために、避難路等を身近なものとすることが何よりも大事だ。避難路を散歩コースにして健康づくりに役立てるなどの取組も広げていくべきだが、まずは、季節ごとや夜間、また雨の日など様々な状況の下での避難訓練を体験するなど、訓練面での普段使いに取り組んでほしい。
 鳥獣の捕獲数は増えているが、鳥獣の個体数は減少していない。鳥獣被害に対する行政の役割が一層重要になってくると思うが、所見を聞く。
・・・  知事 従来型の対策の延長ではいけない。山間で育つ集団全体に圧力をかける対策や、くくりわなを無償で集落に配付し、集落を縄張りにしている鳥獣から人間の暮らしを守る対策など思い切った取組を始めている。また、市町村の非常勤職員として鳥獣被害対策実施隊の組織作りなど新しい取り組みも出ている。意思を持って、この問題に取り組む。



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中小建設業者育成について聞く!


岡本 和也 委員
(日本共産党)
 災害時に即時に対応できる地域の中小建設業者の育成が必要だと思うが、見解を聞く。
・・・  土木部長 様々な災害に迅速に対応するため、地域をよく知る建設業者の確保と育成が重要だ。建設業の総合評価方式に関しては、競争性の確保に留意した上で、地域防災力の観点から、地域をよく知る建設業者を適切に評価できる仕組みを検討する。
 昭和55年度から始まった下田港改修事業の進捗状況と完成までの全体像を聞く。
・・・  土木部長 進捗は、事業費ベースで90.5%となる。工事が長期間に及んでいる原因は、事業規模が122億円強と大変大きいことと、地方港湾改修費予算の大幅な縮減と考える。航路のしゅんせつは、下田港を利用する船舶の安全通行を確保するため必要不可欠と考えている。現在、国と連携し砂州を復元する工事を進めている。今後も、必要な予算の確保に努め、自然環境への影響を考慮し、地元関係者や国と協議を進め、早期完成に向けて取り組む。
 安倍政権が進める農政改革を行えば、高知県農業への影響は甚大だと思うが、見解を聞く。
・・・  知事 県としては、飼料用米への転換、農地の集約化、またこうち型集落営農の推進に取り組み、農家への影響を小さくするよう努力する。国が行う経営所得安定対策の見直しや日本型直接支払制度の新設、また米の生産調整見直しなど政策転換の影響をしっかり見極めながら、国に対する政策提言もしていかなければならないと考える。



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若者の定住促進について聞く!


横山 浩一 委員
(県政会)
 若者が高知に残って好循環を作ることが大事だ。若者の定住促進に、どのように取り組むのか。
・・・  知事 誇りと志を持って地域で働ける、そういう雇用を生み出すことだ大事だ。若者に特化した取組としては、県内企業に、求人票の早期提出や採用枠の拡大要請を行ったり、県外大学と就職連携協定を結ぶなど、県内への就職を支援している。産業振興計画や長寿県構想などを通じて、様々な雇用を生み出し、働ける場所を作り出していく。
 足摺海洋館の見直し検討は、高知県の観光振興にとって重要なテーマであるが、今後の取組に向けた所見を聞く。
・・・  知事 竜串地域は観光拠点としてのポテンシャルを有しており、全国的にも誇れる魅力的な観光地として整備していきたい。検討委員会において、海洋館の在り方のみにとどまらず、竜串地域全体、また県全体の観光振興にどう資するか、幅広い観点から検討いただき、県としての対応を検討する。
 土佐清水市の宗田節の産地入札会の中止について、どのように捉え支援していくのか。
・・・  水産振興部長 入札会中止の背景には、原魚の確保ができなかったことなどがあり、この状況を克服するため、業界や地域が一体となって取り組む必要がある。漁場が形成される水温条件等の調査や加工業者への聞き取り調査を行うなど、県としても、漁業者や土佐清水市などと役割分担をし、積極的に支援をする。



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新公会計制度について聞く!


西森 雅和 委員
(公明党)
 複式簿記の導入や固定資産台帳の整備といった新しい公会計制度導入に向け、プロジェクトチームを早急に設置する必要があると思うが、所見を聞く。
・・・  知事 来年度早々に庁内の関係部局でワーキンググループを立ち上げ、国の動向について情報収集を行い、導入する場合のメリットを共有し、課題を洗い出して、制度の研究を進める。
 療育福祉センターのプールは、子ども総合センターへの合築によってどうなるのか。
・・・  地域福祉部長 現在のプールについては取壊す予定となっているが、療育においても教育においても様々な効果が期待できるため、敷地内への設置に向けて、教育委員会とも協議をする。
 携帯電話や高速通信によるインターネットができない地域は寂れていくのではないか。情報通信基盤整備について、どのような対策を考えているのか。
・・・  文化生活部長 地域や産業の活性化のためには情報通信基盤の整備が必要であるが、数百億円の費用がかかると想定され、全てを一気に整備することは難しい。このため、国に対して政策提言を行い、民間事業者が整備する場合にも財政支援が行えるような新しいスキームをつくることで、より整備が進めやすい制度へと充実を図った。また、集落活動センターなど地域の拠点まで整備ができる県単独の支援制度も設けた。今後も事業者や市町村に働きかけを行いながら、整備が進むよう取り組む。



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手話の普及について聞く!

田村 輝雄 委員
(県民クラブ)
 県や市町村の窓口で、聴覚に障害のある方が困らない対策が必要だと思うが、所見を聞く。
・・・  地域福祉部長 全ての窓口に手話通訳者を配置することは現実的に困難だ。聴覚障害者協会からの派遣による通訳に加え、パソコンを利用した手話の遠隔通訳などを検討していく。また、筆談や要約筆記による対応もあわせて検討する。
 誰もが情報の提供を受けられ、コミュニケーションが保障されるよう、手話通訳者の増加が必要だと思うが、課題と今後の取組を聞く。
・・・  地域福祉部長 まず手話奉仕員の養成が必要となるが、受講者や講師の確保が難しいなど実施が困難な市町村もある。県としては実情を把握した上で、近隣市町村との合同養成研修を検討するなど、手話奉仕員の養成に向けた市町村の取組を積極的に支援していく。また、養成研修修了者へのアプローチも強めていく。
 矯正施設等を退所し、福祉の支援を必要とする障害者の受け皿について聞く。
・・・  地域福祉部長 一時的な受け皿として、自立準備ホームなど、また定住の場として、障害者支援施設やグループホームなどの利用が可能である。精神保健福祉士などの専門職を配置し、再犯を誘発しない環境調整などを実施する場合には、報酬を特別加算する制度もある。こうした制度が積極的に活用され、矯正施設等に入所している障害者が円滑に地域生活に移行できるよう、施設や相談支援事業所などと連携した取組を進める。



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観光振興について聞く!


佐竹 紀夫 委員
(自由民主党)
 高幡地域の広域観光振興の展開について聞く。
・・・  観光振興部長 昨年11月に高幡広域市町村圏事務組合内に広域観光推進本部が立ち上がり、観光情報の一元的な情報発信など、広域観光に取り組む体制づくりが進んだ。平成28年度の地域博覧会の開催が決定し、地域が一体となって取り組み、組織の強化につながるよう県としてもできる限りの支援を行う。この博覧会が終わっても、継続して観光客が集まるような体験プログラムや、通年提供できる魅力的な観光商品を造成することが大事だ。
 香南工業団地における製造品出荷額等、雇用創出の見通しを聞く。
・・・  商工労働部長 分譲の状況は、県内外の20社から分譲希望の問い合わせがあり、そのうち8社から具体的な相談を受けている。現在、分譲手続きが進んでいる3社の製造品出荷額等の増加額は約20億円、新規雇用は112人を見込んでいる。さらに、現在交渉中の企業を含めると、製造品出荷額等の増加額は40億円以上、新規雇用は200人以上を見込んでいる。
 高知新港高台企業用地にCLTパネル工場の整備を進めてはどうか。
・・・  知事 CLTの需要拡大には全力で取り組みたいと考えており、新しい工場の整備について、来年度検討を進めたい。その中で、高知新港高台企業用地は、津波に浸水しない高さがあり、新しく供用する大型岸壁、また高速道路にも近いという良い条件が整っているため、有力な候補地の一つだと考えている。



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   3月7日


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難病対策について聞く!


塚地 佐智 委員
(日本共産党)
 難病相談・支援センターについて、福祉保健所がその機能を担っているが、県全体における難病対策の底上げを図るため、センターの設置が必要だと思うが、所見を聞く。
・・・  健康政策部長 難病患者が気軽に相談できる体制や就労支援、ピアサポートの活動支援など、国の制度改正によりセンターの機能強化が求められているが、現在の福祉保健所が担うのは難しい。平成27年4月の整備に向けて、これらの機能を充実させるために、全国の先進事例や患者団体の意見も聞きながら検討する。
 防災に資する小規模発電を縦横に広げるために、地域の公益的性格を持つ団体が行う発電事業に対し、課税特例措置を設けるよう国に働きかけるべきではないか。
・・・  知事 収益事業を行っている場合に課税されることは、税の公平性、平等性の観点から一定やむを得ないものであり、特例措置は難しいと考える。しかし、町内会などが行う公益的な取組を支援するという観点で、県としてどのような対応ができるか研究していく。
 母子家庭等日常生活支援事業について、事業実施を要望する声がある。実施に向けて、市町村に要請すべきと考えるが、所見を聞く。
・・・  地域福祉部長 ひとり親家庭の生活の安定を図るために有益な事業だと考えている。事業へのニーズや、サービス提供主体の確保の問題など、市町村における実態の把握に努め、事業実施に向けて検討を進める。



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高知南中・高校統合問題について聞く!


上田 周五 委員
(県政会)
 県立高等学校再編振興計画を取りまとめていく上で、地域との深いつながりができている学校の存在意義を重視すべきではないか。
・・・  教育長 県立学校が地域の方に愛されていることを大事にし、学校設置者として、地域の方の要望に真摯に応えていかなければならない。しかし、設置者としては、広いエリアで教育環境を整え、高知県全体の教育環境を良くする視点で考えなければならない。
 巨額の投資がされた学校を統合するのは税金の無駄遣いではないか。存続に向けた議論はなかったのか。
・・・  教育長 社会情勢が大きく変わり、南高校の生徒数は設立当初の2分の1になっている。震災の問題もあり、将来にわたって子供たちが安心して学ぶことのできる教育環境を整備することが、今何よりも大事である。そうした将来のための投資は必要であると考えている。
 各校一律減した場合の財政負担について、財政当局と協議すべきではないか。また、教職員定数について国に提言すべきではないか。
・・・  教育長 生徒数を減らし、学校が小規模になると、学習環境が悪くなる。財政の問題だけでなく、教育環境を整えるために統合した方がよいという考えだ。高知県の場合、中学校における生徒当たりの教員数は日本一であり、財政面では教育に力を入れている。より教育環境を整え、様々な課題に対応するために、教員数の増について、今後も国に対する要望は行う。



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やなせたかし先生について聞く!


依光 晃一郎 委員
(自由民主党)
 やなせ先生の作品を高知県の貴重な財産として管理していく決意と、多くの方に見てもらう工夫について聞く。
・・・  文化生活部長 原画の管理については、振興財団を中心にしっかり管理されると考えており、香美市と連携して可能な限りサポートする。また、作品を多くの方に見てもらえるよう、振興財団では県外への貸し出しも行っており、県としても、県立の文化施設での企画展開催などを検討する。
 よさこい祭りにおける競演場の運営難をチームで支え、他県の祭りとの絆を深めるホーム商店街協定について、よさこい祭振興会に働きかける考えはないか。
・・・  観光振興部長 どのような仕組みにすれば、商店街とチームの間で負担感が少なく、メリットが生じるか、先を見越した対応が重要だ。一方、行政も含めた地域間の交流は、マンパワーの制約も少なく、商店街の活性化や観光振興、地産外商にもつながる。まずは、振興会の協議の場で、関係者に意見を聞きたい。
 土地改良区における小水力発電導入に対し、県も補助すべきと考えるが、所見を聞く。
・・・  農業振興部長 小水力発電により、その収益を水路の維持管理費に充当することで、土地改良区の経営の健全化や組合員の負担軽減、さらに地域住民が享受する公益的な機能の確保にもつながる。今後、導入計画の内容や収益性など、実施に向けて協議し、県として支援の検討をする。



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「高知家の食卓」について聞く!


武石 利彦 委員
(自由民主党)
 農業改革により飼料米の生産が増えると思うが、その需要の見通しについて所見を聞く。
・・・  農業振興部長 畜種によって異なるが、配合飼料を米に置き換えても肉質に問題がなければ、例えばブロイラーなら50%くらい、配合飼料に入っているトウモロコシが米に置き換わると推測する。米農家からは飼料用米の種が欲しいとの声が強く、今後、収量の多い種を確保する必要がある。
 宴席で出されるノンアルコール飲料として土佐茶を出すなど、土佐茶の消費拡大に向けた工夫ができないか。
・・・  農業振興部長 ホテル、旅館等にアンケートを行ったところ、地元ブランドを使いたいという要望はあるが、ウーロン茶とのコスト差がネックになっている。また、茶葉で入れるため、後始末も必要だ。まずは、協力いただける事業者に実際に使ってもらい、課題を洗い出して取り組む。
 旬を味わい、食べる喜びを感じるような病院食、介護食を、高齢化先進県としていち早く産業化すべきと考えるが、所見を聞く。
・・・  商工労働部長 食材の形や色、風味をそのまま残した介護食品を県内企業が開発しており、県の成長分野育成支援研究会において、その販路拡大や技術的支援を行ってきた。この企業では芸西村に新しい工場を造り、35名ほどの雇用も生みだした。今後も、商品開発から販売拡大、また専門的、技術的支援を行い、大学等と連携しながら取組を進める。



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財政運営の見通しを聞く!

西森 潮三 委員
(自由民主党)
 財政基盤が極めて弱い状況の中、今後の財政運営にどのような見通しを持っているのか。
・・・  知事 お金をできるだけかけずに最大の効果をもたらすためにどうあるべきかという議論を積み重ねることが、財政運営の基本だ。昨年9月の中期的な財政展望では、持続的な財政運営ができる見通しを示したが、今回の予算編成により、安定度は高まっていると考えている。引き続き、中長期的な動向をにらみ、慎重でありながら仕事をする、そういう財政運営を行っていく。
 ナスの品種開発や改良、また先進的農法の普及に貢献されている雨森広志氏の取組をどう受け止め評価しているか。
・・・  知事 長きにわたり新品種の育成に取り組まれ、日本園芸生産研究所との連携により春鈴ナスを育成し、地域の基幹的作物として拡大、定着させるなど、本県の園芸農業に多大な貢献をされている。さらに、生産者から要望の高い単為結果性ナスの育成について、現地実証までこぎつけられ、その貢献に深く敬意を表する。
 宝石サンゴは世界に誇りうる貴重な高知県の財産だ。サンゴ産業を有望な産業として位置付けることが大事だと思うが、所見を聞く。
・・・  商工労働部長 原木の価格高騰や後継者不足といった問題があり、サンゴ産業全般の底上げを図るため、 支援を強化する必要があると考える。伝統産業であり大きな価値を生んでいる産品を産業振興にどう活用していくか、関係者の話を聞きながら一緒に取り組んでいく。



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