2月定例会予算委員会の質問から |
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3月9日 |
零細農家の経営を守る米政策を国に働きかけよ! |
問 今後一年間かけて食料・農業・
農村政策審議会で米政策
等の見直しが行われよう
としている。本県の零細農
家の経営を守ることがで
きる米政策になるよう、国
に強力に働きかけるべきだ。 答 知事 生産調整は、高齢者 が多く、小規模で、園芸農 家が多い本県に完全にはフィッ トしていない。認定農業者 等を対象とする政策のみで はなく、例えば、水田経営所 得安定対策についても、誰 もが生産調整に取り組みつ つ、収入減少時には支援を 受けられる仕組みを国に提 案していかねばならない。 問 漁業就業者確保対策事業 における漁船のリース事 業について、その対象者の 範囲を拡大すべきでないか。 答 知事 経営が厳しい状況の 漁協が事業主 |
体なので、自
立して生活するだけの漁獲
をあげられる技術と意欲が
証明される新規の漁業就
業者に限定したが、今後の
県漁業の担い手である地域
の漁業後継者を補助対象
とすべきとの指摘は説得力
がある。漁協の意見も聞き、
バランスを考えながら、どの
ような見直しができるかの
検討を始めたい。 問 日本一の健康長寿県を目指 すに当たって、具体的に個々 の政策の中で、これだけは 全国に負けないとの目標 を立て、こだわりを持つこ とも必要だと考えるが、ど うか。 答 知事 日本一の健康長寿県 づくりには健康診断の受診 率が一番大切と思うが、本県 は全国最下位だ。受診率等 を対象としながら、全体を いかにして底上げしていく かということで取り組んで いかなければいけない。 |
知事の政治姿勢について聞く! |
問 行政マンとしての知事では
なく、政治家尾崎正直の政
治スタンス、政治手法を注
視したい。一体どういう基
軸を持って、県民との対話
あるいは実行を掲げている
のか。 答 知事 いかにしてこの衰え ている高知県の県勢を浮揚 していくかという課題に正 面からぶつかっていきたい。 何をしたいのかだが、まず県 勢の浮揚、第二に教育の充実、 第三に高知県の実情に合っ た福祉を進める。また、対 話と実行の県政を軸とし、 議会との間でも理屈に基づ く政策論議を繰り返させ ていただきたい。 問 じっくり物事を考えていく ということが大切だ。種は じっくり熟成させて、苗床 をしっかりつくっていかな くてはいけない。所見を聞 く。 答 知事 今の県政は、待った なしの課題が多 |
いから急い
でいる。一つのことをなしてい
くために、多くのことを組
み立てていかねばならない。
他方で小事にとらわれ過ぎ
て大きな方向感が見えなく
なってもいけない。忙しくと
も精神的なゆとりを保つこ
とに、常に自戒して取り組
みたい。 問 文化に対する考え方を聞く。 また、文化と産業政策をど うドッキングさせるのか、 高知県の文化を創造しな がら産業政策をどう展開 していくのか。 答 知事 文化というのは、歴史、 そして今の暮らし、その全体 からはぐくまれてくるもの だと考える。産業振興とい う視点からいけば、本県独 自の文化の強みを生かして いくことが、ぜひとも重要だ。 歴史がある。そして、自然が ある。これを基軸とした文 化を高知県の強みとして産 業振興に生かしていく視点 を持たねばならない。 |
ミョウガ農家に経営支援を! |
問 ミョウガの価格安定制度の
現状と今後の取り組みに
ついて聞く。 答 農業振興部長 ミョウガ農 家の経営は厳しく、野菜価 格安定制度の支援が必要だ。 制度の対象となるよう国に 要望したが、県単事業での 運用実績が必要とのことで、 二十一年度予算で県単独品 目野菜価格安定事業の対 象品目への追加を行った。 必要な基金は約二億三千 万円、負担割合は、県三分 の一、市町村六分の一、農協六 分の一、生産者三分の一。産地 の十五市町村中、二十一年度 予算措置の見込まれる市 町村が十四、計画していない ところが一町。農協は、八農 協中六が実施する計画だ。 これで、県内の五、六月の出 荷量の九十八%が対象とな る見込みだ。実施を計画し てないところにも、引き続き 制度への参加を要請する。 県単独事業発足後、直ちに 国に要望する。 |
問 須崎市上分笹野地区の大
日如来像についての今後の
取り組み、展開を聞く。 答 教育長 県文化財保護審 議会の答申を受けて、二月 十七日の定例の教育委員会 で県保護有形文化財の指 定が決定した。仏像の内部 から新たに墨書等が発見さ れ、鎌倉時代の中央仏師の 名前が特定できれば、重要 文化財として、県から国へ 意見具申も可能ではないか と考えている。 問 養殖魚の魚価価格安定制 度を検討せよ。 答 海洋部長 漁協と民間加 工業者との合弁による冷凍 保管事業等の設立の可能 性等の調査を二十一年度に 行う。この事業での養殖魚 の買い取り自体を魚価安定 基金を活用した魚価安定 制度として運用できないか 検討している。 |
エコサイクルセンターの遮水シートの安全性について聞く! |
問 昨年五月に施設の建設業
者から工事の特記事項に
うたわれているFPAとい
う材質の遮水シートとは違っ
たK社の遮水シートを使
いたいという使用願いが出
ており、昨年六月に理事長
名で承諾している。仕様書
に書かれている材質と違
う材質の遮水シートを使
おうとしているのは本当か。
また、K社のシートは、今
まで実績があるのか、製品
認定されているのか。 答 副知事 特記仕様書の内 容をクリアする第三者機関 の試験結果が添付されてお り、確認できたので、六月 二十三日に一定の条件を付 して承諾した。実績はない。 製品認定はされていない。 問 公共事業で、実績もない、 製品化もされていない、そ んなものを承諾すること があるのか。 |
答 知事 エコサイクルセンター
は長い経緯もあり、かつ何
十年にわたって今後使ってい
こうとしている施設でもあ
り、徹底的に安全性や材質
を確認した上で、それを使
用するかどうかを認定して
いくことが必要だ。 問 FPAシートとK社のシー トのどこがどう違うのか、 すべて公表せよ。そして、 なぜこんなことになったの か、検証委員会等をつくっ てしっかりと調査すること が今後の高知県のために なると思うがどうか。 答 知事 エコサイクルセンター を安全で皆さんが納得いく 施設にしていくとの思いは 私も同じだ。いろいろと技 術的な点もあろうし、センター も御指摘を受けて膨張モー ドの試験にかかっており、慎 重に対応していると思うが、 今日の御指摘を受けて、よ りしかるべき対応をとってい きたい。 |
地産地消、外商の成功の鍵は戦略的な物流対策! |
問 官民協働で加工・物流・販
売を統括管理する組織を
立ち上げ、共同化して地産
地消、外商に当たれば、生
産者に還元できるコストカッ
トと合理化、品質管理の効果
的で抜本的な販売促進
につながると考えるが、ど
うか。 答 知事 地産外商を抜本的 に進めていくための官民協 働型の組織が必要だし、加工・ 物流・販売を統括管理する 組織、視点が必要という指 摘は非常に重要だ。すべて を統括した組織にするかと いう程度の問題はあろうが、 売りの観点と生産地もにら んでいく観点は必要だ。 問 地産外商を積極的に展開 するために、エンジン01 (ゼロワン)文化戦略会議の参 加者に高知のファンになっ てもらい、アンテナショップ への協力や本県への誘客、 広い人的ネットワークと発 信力による本県のPR等、 協力をあおぐべきだ。 |
答 知事 会議に来てもらい、
高知のことを好きになって
いただく著名人がたくさん
できることはすばらしいこ
とだ。地産外商をするに当
たり、アドバイスをいただく
とともに、実際に県産品の
売り方に協力いただくとい
うことも含めて、幅広い協
力をいただくことにつながっ
ていくようにしていきたい。 問 CSR(企業の社会的責任) 活動の県内企業への普及、 県外企業の受け皿といった 観点で、CSRを担当する 担当部を決めて所管事務 として取り組むことは、産 業振興、県益に必ずつなが ると考える。見解を聞く。 答 総務部長 CSR活動に取 り組む事業者の支援は大 切だ。商工労働部だけでな く、産業振興推進部など各 部がこうした視点を踏まえ るとともに、総務部も各部 と連携しながら、県内産業 の体質強化等に取り組むこ とが大事だ。 |
児童相談所について聞く! |
問 中央児童相談所では、上司
が大声で職員を叱責したり、
児童支援ホームと一時保護
所の連携がとれていない
状況になっており、早急な
改善が必要だ。所見を聞く。 答 健康福祉部長 そういった 状況にあったことを反省し ている。所長、次長には、業 務の管理、職員のマネジメン トを徹底するよう指示し、 当該職員にも注意した。こ の三月から毎月、ふれあいサ ポーターと所長以下、各課 長等から成る児童支援ホー ム運営会議を開催し、子供 の処遇やホームの運営等に ついて協議することや、一時 保護所か児童支援ホームへ の入所の決定も児童の援助 方針等を決定する児童相 談所全体の支援会議で決 定する等の対応を図る。 問 精神障害者に対する公共 交通機関の運賃割引の不 均衡の是正に取り組め。 |
答 健康福祉部長 平成十九
年度はJR四国をはじめ県
内十三事業所に精神障害
者家族の会とともに協力
要請した。運賃割引の実施
は、国策として障害者全体
への制度化が必要で、今年
も引き続き家族会と国へ制
度要望していく。 問 まとまりのある園芸産地 育成事業が実施されてい るが、篤農家が努力してつ くった技術を教えてもらえ るのか、技術や収量の低い 農家がどれだけ参加して いるのか等を懸念してい たが、半年たっての実施状 況を聞く。 答 農業振興部長 取り組み に当たり、篤農家に趣旨を 説明し、百二十三戸全戸か ら承諾をもらった。教え合 う場への参加状況は、本年 度二千八百四十五人が対 象で、一月末現在延べ二千二 百五人参加。すべての生産 者に趣旨を伝え、参加して もらうことで、収量・品質の 向上を図り、まとまりをつくっ ていきたい。 |
産業振興計画について聞く! |
問 二百二十一の地域アクショ
ンプランの提案は、検討委
員会の一回目から各ブロッ
クで出されているのか。 答 政策企画部長 具体的な 取り組みについては、実際に そういう産業に携わってい る方々からの提案だ。五月 から八月にかけてJAや商 工会、地域の関係団体の実 務者が参加したワーキング グループの中で提案されて きたものだ。 問 来年度以降に実施される アドバイザーの活用方法 について聞く。 答 政策企画部長 計画の推 進に向けて三つの側面から の助言を願うことを考えて いる。一つ目は、個別のテーマ ごとにニーズや課題に応じ た専門家をお願いして、商 品の企画や販売戦略等につ いて支援をいただく。二つ目 は、コンプライアンスや公益 性の確保の視点に加え、事 業 |
の確実性や実効性をチェッ
クしていただく。三つ目は、
県外における本県の認知度
の向上、「売れるものづく
り」を進めるため、有名飲食店
のシェフやフードコーディネー
ター等の全国的に名前の知
られた方にお願いして、首
都圏を初めとして県外に売っ
ていく際に支援をお願いす
るというものだ。 問 業務用米には、東北や北陸 のコシヒカリは高くて手が 出せないとのことなので、 高知県でコガネマサリ、日 本晴等の(収量性の高い) 米をもう一回つくり始めて はどうか。 答 農業振興部長 味の部分、 需要量の部分、消費者ニー ズの部分の関係で、現在のよ うな米の構成になっている。 米粉等のニーズが出てきてい るので、そういうところへそ ういうものが使えるかどうか、 しっかり検討していきたい。 |
清潔で美しい県土づくりについて聞く! |
問 平成十九年十二月定例会
で制定された議員提案の「清
潔で美しい高知県をつく
る条例」を、今後どのよう
な理念で、県下隅々までの
県民運動にしていくか、官
民がどう連携して継続的
な運動に定着させていく
のか。 答 文化環境部長 県が率先 行動に努めながら、美しい 県土づくりはみずからが行 うという基本理念の下に、 市町村や事業者、ボランティ ア、県民とネットワークを広 げ、県下全域に美化意識と 活動が着実に広がっていく よう取り組む。 問 子供たちが元気に生涯を 前向きに生きていくために、 規範意識を備えることは、 人間として絶対大事だ。教 育振興基本計画が検討さ れているが、徳目の部分が どう扱われようとされて いるのか。 答 教育長 緊急プラン等で、 学力と体力は一 |
定の方向づ
けをしているが、徳は大きな
方向づけがされていない。徳
目について、十分対応してき
たかを問い直している。今後
の議論を踏まえ、基本計画
に位置づけをしていきたい。 問 多世代同居は、少子化対策 や子育て支援、お年寄りの 生きがい対策、行政負担の 軽減、学力の向上、生活の 知恵はもちろん、日本の大 切な文化や伝統、しつけの 伝承など、多くの課題を一 挙に解決できる万能の古 くて新しい特効薬だ。多世 代同居についての所見を 聞く。 答 知事 多世代同居の効果 の統計的な分析はまだで、 また、価値観も多様化して おり、生活環境に違いもあ るが、そのような効果をも たらす場合もあると感じて いる。少なくとも多世代同 居をしたい人ができるだけ できるような方向に向けて 県として何ができるかを検 討し始めないといけない。 |