こうち県議会だよりのマーク 第41号 もくじ
  議長・副議長あいさつ   2月定例会トピックス   2月定例会本会議の質問から   2月定例会予算委員会の質問から   2月定例会常任委員会委員長報告要旨   常任委員会の動き(4月以降)   2月定例会審議の結果   議会基本条例検討小委員会を設置   特別委員会の動き(4月以降)   5月臨時会を開催   少子化対策・子育て支援特別委員会最終報告の要旨   経済活性化・雇用対策特別委員会中間報告の要旨   お知らせ   県議会の構成
 

2月定例会予算委員会の質問から

 
質問者
3月6日
山本 広明委員
上田 周五委員
大石  宗委員
中根 佐知委員
黒岩 正好委員
ふぁーまー土居委員
桑名 龍吾委員

3月9日
横山 浩一委員
井上 自由委員
谷本 敏明委員
西森 雅和委員
高野 光二郎委員
梶原 大介委員
中西  哲委員
森田 英二委員


 
  3月9日
 
零細農家の経営を守る米政策を国に働きかけよ!

横山委員写真


横山 浩一委員


(県政会)
   今後一年間かけて食料・農業・ 農村政策審議会で米政策 等の見直しが行われよう としている。本県の零細農 家の経営を守ることがで きる米政策になるよう、国 に強力に働きかけるべきだ。

 知事 生産調整は、高齢者 が多く、小規模で、園芸農 家が多い本県に完全にはフィッ トしていない。認定農業者 等を対象とする政策のみで はなく、例えば、水田経営所 得安定対策についても、誰 もが生産調整に取り組みつ つ、収入減少時には支援を 受けられる仕組みを国に提 案していかねばならない。


 漁業就業者確保対策事業 における漁船のリース事 業について、その対象者の 範囲を拡大すべきでないか。

 知事 経営が厳しい状況の 漁協が事業主
  体なので、自 立して生活するだけの漁獲 をあげられる技術と意欲が 証明される新規の漁業就 業者に限定したが、今後の 県漁業の担い手である地域 の漁業後継者を補助対象 とすべきとの指摘は説得力 がある。漁協の意見も聞き、 バランスを考えながら、どの ような見直しができるかの 検討を始めたい。


 日本一の健康長寿県を目指 すに当たって、具体的に個々 の政策の中で、これだけは 全国に負けないとの目標 を立て、こだわりを持つこ とも必要だと考えるが、ど うか。

 知事 日本一の健康長寿県 づくりには健康診断の受診 率が一番大切と思うが、本県 は全国最下位だ。受診率等 を対象としながら、全体を いかにして底上げしていく かということで取り組んで いかなければいけない。





知事の政治姿勢について聞く!

井上委員写真


井上 自由委員


(県民クラブ)
   行政マンとしての知事では なく、政治家尾崎正直の政 治スタンス、政治手法を注 視したい。一体どういう基 軸を持って、県民との対話 あるいは実行を掲げている のか。

 知事 いかにしてこの衰え ている高知県の県勢を浮揚 していくかという課題に正 面からぶつかっていきたい。 何をしたいのかだが、まず県 勢の浮揚、第二に教育の充実、 第三に高知県の実情に合っ た福祉を進める。また、対 話と実行の県政を軸とし、 議会との間でも理屈に基づ く政策論議を繰り返させ ていただきたい。


 じっくり物事を考えていく ということが大切だ。種は じっくり熟成させて、苗床 をしっかりつくっていかな くてはいけない。所見を聞 く。

 知事 今の県政は、待った なしの課題が多
  いから急い でいる。一つのことをなしてい くために、多くのことを組 み立てていかねばならない。 他方で小事にとらわれ過ぎ て大きな方向感が見えなく なってもいけない。忙しくと も精神的なゆとりを保つこ とに、常に自戒して取り組 みたい。


 文化に対する考え方を聞く。 また、文化と産業政策をど うドッキングさせるのか、 高知県の文化を創造しな がら産業政策をどう展開 していくのか。

 知事 文化というのは、歴史、 そして今の暮らし、その全体 からはぐくまれてくるもの だと考える。産業振興とい う視点からいけば、本県独 自の文化の強みを生かして いくことが、ぜひとも重要だ。 歴史がある。そして、自然が ある。これを基軸とした文 化を高知県の強みとして産 業振興に生かしていく視点 を持たねばならない。




ミョウガ農家に経営支援を!

谷本委員写真


谷本 敏明委員


(日本共産党と緑心会)
   ミョウガの価格安定制度の 現状と今後の取り組みに ついて聞く。

 農業振興部長 ミョウガ農 家の経営は厳しく、野菜価 格安定制度の支援が必要だ。 制度の対象となるよう国に 要望したが、県単事業での 運用実績が必要とのことで、 二十一年度予算で県単独品 目野菜価格安定事業の対 象品目への追加を行った。 必要な基金は約二億三千 万円、負担割合は、県三分 の一、市町村六分の一、農協六 分の一、生産者三分の一。産地 の十五市町村中、二十一年度 予算措置の見込まれる市 町村が十四、計画していない ところが一町。農協は、八農 協中六が実施する計画だ。 これで、県内の五、六月の出 荷量の九十八%が対象とな る見込みだ。実施を計画し てないところにも、引き続き 制度への参加を要請する。 県単独事業発足後、直ちに 国に要望する。

   須崎市上分笹野地区の大 日如来像についての今後の 取り組み、展開を聞く。

 教育長 県文化財保護審 議会の答申を受けて、二月 十七日の定例の教育委員会 で県保護有形文化財の指 定が決定した。仏像の内部 から新たに墨書等が発見さ れ、鎌倉時代の中央仏師の 名前が特定できれば、重要 文化財として、県から国へ 意見具申も可能ではないか と考えている。


 養殖魚の魚価価格安定制 度を検討せよ。

 海洋部長 漁協と民間加 工業者との合弁による冷凍 保管事業等の設立の可能 性等の調査を二十一年度に 行う。この事業での養殖魚 の買い取り自体を魚価安定 基金を活用した魚価安定 制度として運用できないか 検討している。




エコサイクルセンターの遮水シートの安全性について聞く!

西森委員写真


西森 雅和委員


(公明党)
   昨年五月に施設の建設業 者から工事の特記事項に うたわれているFPAとい う材質の遮水シートとは違っ たK社の遮水シートを使 いたいという使用願いが出 ており、昨年六月に理事長 名で承諾している。仕様書 に書かれている材質と違 う材質の遮水シートを使 おうとしているのは本当か。 また、K社のシートは、今 まで実績があるのか、製品 認定されているのか。

 副知事 特記仕様書の内 容をクリアする第三者機関 の試験結果が添付されてお り、確認できたので、六月 二十三日に一定の条件を付 して承諾した。実績はない。 製品認定はされていない。


 公共事業で、実績もない、 製品化もされていない、そ んなものを承諾すること があるのか。


   知事 エコサイクルセンター は長い経緯もあり、かつ何 十年にわたって今後使ってい こうとしている施設でもあ り、徹底的に安全性や材質 を確認した上で、それを使 用するかどうかを認定して いくことが必要だ。


 FPAシートとK社のシー トのどこがどう違うのか、 すべて公表せよ。そして、 なぜこんなことになったの か、検証委員会等をつくっ てしっかりと調査すること が今後の高知県のために なると思うがどうか。

 知事 エコサイクルセンター を安全で皆さんが納得いく 施設にしていくとの思いは 私も同じだ。いろいろと技 術的な点もあろうし、センター も御指摘を受けて膨張モー ドの試験にかかっており、慎 重に対応していると思うが、 今日の御指摘を受けて、よ りしかるべき対応をとってい きたい。




地産地消、外商の成功の鍵は戦略的な物流対策!

高野委員写真


高野 光二郎委員


(自由民主党)
   官民協働で加工・物流・販 売を統括管理する組織を 立ち上げ、共同化して地産 地消、外商に当たれば、生 産者に還元できるコストカッ トと合理化、品質管理の効果 的で抜本的な販売促進 につながると考えるが、ど うか。

 知事 地産外商を抜本的 に進めていくための官民協 働型の組織が必要だし、加工・ 物流・販売を統括管理する 組織、視点が必要という指 摘は非常に重要だ。すべて を統括した組織にするかと いう程度の問題はあろうが、 売りの観点と生産地もにら んでいく観点は必要だ。


 地産外商を積極的に展開 するために、エンジン01 (ゼロワン)文化戦略会議の参 加者に高知のファンになっ てもらい、アンテナショップ への協力や本県への誘客、 広い人的ネットワークと発 信力による本県のPR等、 協力をあおぐべきだ。
   知事 会議に来てもらい、 高知のことを好きになって いただく著名人がたくさん できることはすばらしいこ とだ。地産外商をするに当 たり、アドバイスをいただく とともに、実際に県産品の 売り方に協力いただくとい うことも含めて、幅広い協 力をいただくことにつながっ ていくようにしていきたい。


 CSR(企業の社会的責任) 活動の県内企業への普及、 県外企業の受け皿といった 観点で、CSRを担当する 担当部を決めて所管事務 として取り組むことは、産 業振興、県益に必ずつなが ると考える。見解を聞く。

 総務部長 CSR活動に取 り組む事業者の支援は大 切だ。商工労働部だけでな く、産業振興推進部など各 部がこうした視点を踏まえ るとともに、総務部も各部 と連携しながら、県内産業 の体質強化等に取り組むこ とが大事だ。




児童相談所について聞く!

梶原委員写真


梶原 大介委員


(県政会)
   中央児童相談所では、上司 が大声で職員を叱責したり、 児童支援ホームと一時保護 所の連携がとれていない 状況になっており、早急な 改善が必要だ。所見を聞く。

 健康福祉部長 そういった 状況にあったことを反省し ている。所長、次長には、業 務の管理、職員のマネジメン トを徹底するよう指示し、 当該職員にも注意した。こ の三月から毎月、ふれあいサ ポーターと所長以下、各課 長等から成る児童支援ホー ム運営会議を開催し、子供 の処遇やホームの運営等に ついて協議することや、一時 保護所か児童支援ホームへ の入所の決定も児童の援助 方針等を決定する児童相 談所全体の支援会議で決 定する等の対応を図る。


 精神障害者に対する公共 交通機関の運賃割引の不 均衡の是正に取り組め。
   健康福祉部長 平成十九 年度はJR四国をはじめ県 内十三事業所に精神障害 者家族の会とともに協力 要請した。運賃割引の実施 は、国策として障害者全体 への制度化が必要で、今年 も引き続き家族会と国へ制 度要望していく。


 まとまりのある園芸産地 育成事業が実施されてい るが、篤農家が努力してつ くった技術を教えてもらえ るのか、技術や収量の低い 農家がどれだけ参加して いるのか等を懸念してい たが、半年たっての実施状 況を聞く。

 農業振興部長 取り組み に当たり、篤農家に趣旨を 説明し、百二十三戸全戸か ら承諾をもらった。教え合 う場への参加状況は、本年 度二千八百四十五人が対 象で、一月末現在延べ二千二 百五人参加。すべての生産 者に趣旨を伝え、参加して もらうことで、収量・品質の 向上を図り、まとまりをつくっ ていきたい。




産業振興計画について聞く!

中西委員写真


中西  哲委員


(自由民主党)
   二百二十一の地域アクショ ンプランの提案は、検討委 員会の一回目から各ブロッ クで出されているのか。

 政策企画部長 具体的な 取り組みについては、実際に そういう産業に携わってい る方々からの提案だ。五月 から八月にかけてJAや商 工会、地域の関係団体の実 務者が参加したワーキング グループの中で提案されて きたものだ。


 来年度以降に実施される アドバイザーの活用方法 について聞く。

 政策企画部長 計画の推 進に向けて三つの側面から の助言を願うことを考えて いる。一つ目は、個別のテーマ ごとにニーズや課題に応じ た専門家をお願いして、商 品の企画や販売戦略等につ いて支援をいただく。二つ目 は、コンプライアンスや公益 性の確保の視点に加え、事 業
  の確実性や実効性をチェッ クしていただく。三つ目は、 県外における本県の認知度 の向上、「売れるものづく り」を進めるため、有名飲食店 のシェフやフードコーディネー ター等の全国的に名前の知 られた方にお願いして、首 都圏を初めとして県外に売っ ていく際に支援をお願いす るというものだ。


 業務用米には、東北や北陸 のコシヒカリは高くて手が 出せないとのことなので、 高知県でコガネマサリ、日 本晴等の(収量性の高い) 米をもう一回つくり始めて はどうか。

 農業振興部長 味の部分、 需要量の部分、消費者ニー ズの部分の関係で、現在のよ うな米の構成になっている。 米粉等のニーズが出てきてい るので、そういうところへそ ういうものが使えるかどうか、 しっかり検討していきたい。





清潔で美しい県土づくりについて聞く!

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森田 英二委員


(自由民主党)
   平成十九年十二月定例会 で制定された議員提案の「清 潔で美しい高知県をつく る条例」を、今後どのよう な理念で、県下隅々までの 県民運動にしていくか、官 民がどう連携して継続的 な運動に定着させていく のか。

 文化環境部長 県が率先 行動に努めながら、美しい 県土づくりはみずからが行 うという基本理念の下に、 市町村や事業者、ボランティ ア、県民とネットワークを広 げ、県下全域に美化意識と 活動が着実に広がっていく よう取り組む。


 子供たちが元気に生涯を 前向きに生きていくために、 規範意識を備えることは、 人間として絶対大事だ。教 育振興基本計画が検討さ れているが、徳目の部分が どう扱われようとされて いるのか。

 教育長 緊急プラン等で、 学力と体力は一
  定の方向づ けをしているが、徳は大きな 方向づけがされていない。徳 目について、十分対応してき たかを問い直している。今後 の議論を踏まえ、基本計画 に位置づけをしていきたい。


 多世代同居は、少子化対策 や子育て支援、お年寄りの 生きがい対策、行政負担の 軽減、学力の向上、生活の 知恵はもちろん、日本の大 切な文化や伝統、しつけの 伝承など、多くの課題を一 挙に解決できる万能の古 くて新しい特効薬だ。多世 代同居についての所見を 聞く。

 知事 多世代同居の効果 の統計的な分析はまだで、 また、価値観も多様化して おり、生活環境に違いもあ るが、そのような効果をも たらす場合もあると感じて いる。少なくとも多世代同 居をしたい人ができるだけ できるような方向に向けて 県として何ができるかを検 討し始めないといけない。




 
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