第45号 もくじ 議長・副議長あいさつ 2月定例会トピックス 2月定例会本会議の質問から 2月定例会予算委員会の質問から 2月定例会常任委員会委員長報告要旨 常任委員会の動き(3月~5月) 2月定例会審議の結果 経済活性化・雇用対策特別委員会最終報告の要旨 傍聴席に手話通訳者を配置します お知らせ 県議会の構成 |
2月定例会 常任委員会 委員長報告 要旨 |
■「はりまや橋周辺から高知城までの東西軸エリア活性化プラン案」の中間ま とめについて 執行部から、県都の中心部の活性化に向け、「おまち」の再興と観光客を呼べるまちづくり を二本の柱とした計画を立て、高知市と連携して、地域アクションプランに事業を位置付けるこ とも行いながら取り組んでいくとの説明があった。 委員からは、「高知県の強みはこれだ」という意見なども取り入れて、計画をもう一回精査す る必要がある。高知城の歴史的価値をどう磨いていくかが大事で、あまりに目先のことになり すぎではないかとの意見があった。また別の委員からは、県民・市民には、自分たちも協力して 計画を実現させるといった熱意があるのかも考えながら、実現可能でお客さんを呼べるような 構想を立ててもらいたいとの要望があった。 ■「高知県歴史的公文書の保存等に関する報告書」について 執行部から、検討委員会から歴史的公文書の定義や選別基準とともに、将来的には、保存 管理のための公文書館を整備することが望ましいという報告を受けたとの説明があった。 委員からは、公文書館の整備を将来的な課題とせず、この機会に早急に整備していくべき である。図書館整備の問題もあるので、これらもあわせて、しっかりと議論してもらいたいとの意 見があった。執行部からは、引き続き、文化生活部や教育委員会と十分協議しながら、公文書 館の位置付けや、あり方を検討していきたいとの答弁があった。 ■警察署再編整備費について 執行部から、仮称高知東警察署の実施設計委託や、仮称新南国署建設予定地の地質調 査などにかかる費用であるとの説明があった。 委員からは、都市型犯罪が増えている中で、この再編によって、どのような犯罪捜査上のメ リットが期待できるのかとの質疑があった。執行部からは、再編計画では、警察署の存在自体 が犯罪の抑止力となっている郡部の警察機能を生かしつつ、都市部において警察官の配置 を手厚くすることとしており、1つの事件に対してより多くの人員を充てることができ、良好な治 安の確保につながるものと考えているとの答弁があった。 |
■地域医療再生事業費について 執行部から、医師不足など地域における医療課題を解決するため、一般社団法人「高知医 療再生機構」が、高知県地域医療再生計画に掲げる事業を推進する経費を補助するもので あるとの説明があった。 委員から、この事業には大きな期待がかけられているので、県と「機構」が方向性を一つに して取り組むとともに、県民に対し事業の進ちょく状況と成果を随時報告してもらいたいとの意 見があった。 執行部から、医師確保対策は「機構」だけでできる事業ではないので、医療関係者等の支 援を得て活動を周知していきたい。10年前に802名だった医師数が現在600名まで減少して おり、この取組によりできるだけ早い時期に650名から700名程度まで戻したいと考えている。 麻酔医、産科医などの確保が一層厳しくなっており、現場の医療関係者の声を聞き、国に制 度的な対応を提案していくとの答弁があり、医師確保については、公営企業局とともに全力 で取り組んでいくとの強い決意が示された。 ■新資料館基本構想策定事業費について 執行部から、山内家資料の保存等検討委員会の提言を踏まえ、新しい施設の整備方針及 び機能について、高知の歴史・文化を十分反映させた基本構想の策定に取り組んでいくとの 説明があった。 委員から、必要性は理解するが、東西軸の活性化プランと合わせて提案された唐突感もあ る。大事な施設であり、慎重な議論が必要である。今後、どのようなスケジュールで作業を進め ていくのかとの質疑があった。 執行部から、4月中に構想策定業務の委託先を選定し、庁内に設けたワーキンググループで 協議をしながら具体の案を詰めていき、9月定例会には基本構想の内容を報告したいと考え ているとの答弁があった。 さらに委員から、県民の理解を得るためには、まちづくりや観光振興といった視点だけではな く、資料の保存、研究、展示に主眼を置いた検討をすべきではないかとの意見があった。 |
■ふるさと雇用ウェブサイト活用ビジネスモデル構築事業委託料について 執行部から、地域や県産品をPRする動画コンテンツや簡易にeコマースサイトを開設できる モデルを開発し、インターネットによる県内事業者の地産外商を推進するとともに、雇用を創出 する新たなビジネスモデルの構築を目的としている。平成21年度の基本設計を踏まえ、22、23 年度で実証事業を行うものであるとの説明があった。 複数の委員から、ウェブサイトについて県の委託事業であるにもかかわらず県の主体性が 見えず、民間の私的な要素が強く、地産外商の推進に貢献できるものになるのか、技術革新 が激しいネット分野において1億円を超える予算を投じ、3年間もかけてシステム開発すること が適切か、また、24年度以降の運営について委託先に任せきりでなく、県も関与し、雇用の創 出、地産外商の推進という施策目的に合致するものにすべきであるなどの質疑があった。 執行部から、現在は、試験的に動画を流している基本設計の段階であり、実際に商品を売 る状態になっておらず、決済機能、生産者への支援や顧客の声を反映するサポートセンターな どについて、平成22年度以降の実証事業の中で新たに組み立て直していくとの答弁があった。 平成21年度に制作したホームページの実際の画像も参考にしながら、集中審議を行ったが、 このまま事業を進めて所期の目的が達成できるかどうか、委員の理解が得られなかったため、 事業効果の検証、4年目以降の事業計画、生産者や業者の意識調査、費用対効果など客観 的に判断できる資料と説明を求め、十分な納得が得られるまでの間、予算の執行を凍結する よう意見を付すこととした。 ■農業者戸別所得補償事業費について 委員から、全国一律の補償単価では、全国平均より生産費が高い本県の米農家は救えな い。また、生産数量目標は、全国平均よりかなり高い本県の過去の転作実績を考慮したものと なっていない。国に対し、交付金単価や生産数量目標などを是正させるよう強力に取り組む べきではないかとの質疑があった。 執行部からは、平成22年度のモデル対策を通じて検証し、地域の実情に沿った形での工 夫を強く要望していきたいとの答弁があった。 |
■首都圏新アンテナショップについて 委員から、情報発信が非常に重要であるが、まず、知ってもらって、来てもらうために、どうい った形でアピールをしていくのかとの質疑があった。 執行部から、木材を使った外装、近辺の百貨店や人気商業ビルとの連携事業、関東高知 県人会会員への広報紙の送付など、知っていただく仕掛けをしていきたいとの答弁があった。 また、別の委員から、物販というのは、アンテナショップの運営見通しの縮図であり、物販に明 確な計画性がなければ、運営全体にかかわってくるので、すべてにおいてきちっとした計画を 立て、目標の達成に向けて全力で取り組んでほしいとの意見があった。 ■交通運輸政策について 委員から、地方の公共交通は立ち行かなくなっている。対症療法ではなく、高知県として、陸、 海、空を一体的にとらえた、理想の交通運輸体系を検討、整理し、国へも提案して、国の政策 として支援を受けることも必要ではないか。また、別の委員から、国への提案も今後の運輸政 策ビジョンがあって初めてできるのではないかとの質疑があった。 執行部から、物流懇話会や公共交通経営対策検討委員会などの意見をまとめ、その中で 大きな柱を据えて、県としての運輸政策ビジョンをつくっていきたいとの答弁があった。 ■災害時要援護者施設等基礎調査委託料について 執行部から、土砂災害警戒区域の指定を推進するために必要な基礎調査を実施する事 業であるとの説明があり、委員から、昨年、山口県の老人ホームでの惨事があったが、それを受 けての事業なのかとの質疑があった。 執行部から、そのとおりで、県内には災害時要援護者施設が土砂災害危険箇所に633施設、 同一所在地を除くと461か所あり、その中で未整備が374か所ある。このため、土砂災害警戒 区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律による区域の指定を進めるとともに、 関係各課及び市町村と連携しながら、災害時に迅速な対応ができる計画の作成などを行って いくとの答弁があった。 これに対して、委員から、調査後は早急な対応が必要であるとの意見があった。 |